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異世界コンビニ『戦場のファミリーストップ』開店です 〜足立区から出勤、本社と提携。手作り特大角煮おにぎりが爆売れ。夜は常連S級冒険者のほのぼの居酒屋に。  作者: 柿野たね
第1章 異世界でコンビニ始めました

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第19話 イートインは笑い声と死屍累々。集中討伐は全員無事。お姉さまの強さが尋常では無いと知った。

 イートインでお掃除しながら、集中討伐と創世神国、獣人国の関係を探ってくれたあゆみ。イートインのお掃除係なんですよ…。接客担当ではないですよ。

 あゆみの将来が怖い!? お義兄さん、ごめん!


 ……


「ねぇ、『ファミプ』? あんたたちすごいわよ。……美味しいものや珍しいものが沢山あるわね。」

「そうにゃ。実家にいるようなこの居心地の良さだにゃ!」


「だからなの? 秋山さんやドボルジンクが二人揃って(くつろ)いでるなんて、変ですわ!?」

「この天ざるに日本酒の渋いナイスミドルの組み合わせと……すべすべ素肌に艶々お髭のドワーフって何なのですか?」


 エルフのお姉さんと猫獣人のエリーさん、聖女のヒルルさん、暴走中。


「二人が揃って過ごしてるって、私が子供の頃以来よ。100年よ。百年。……勇者さまの追っかけしてた私から言わせると、奇跡よ。奇跡が起こったのヨォ……。(眠眠眠)」


 エルフのお姉さま、まず撃沈。お疲れたまってましたよね。スッと立ったリーダーが両手で抱えて、座布団並べた座敷の端へ。あゆみが毛布を掛けてあげてます。風邪ひかないように。


 ?? ミナさん、潤んだ目? 私も運ばれたいって顔してる?……もしかして筋肉フェチ?


「お姉さん、寝ちゃいましたね。」


 テーブル席の若手もかなりうつ伏せになってる。討伐に疲れたのか、死屍累々の様相である。社長と様子を見がてら、イートインに向かった。



「社長のご先祖さまもやっぱりアイドルなんですね。」

「誰が誰のご先祖さまだ。名前が同じってだけだ。()()()()だ。迷惑な名前つけられたもんだ。それだけは勇者と共感できる。」


「あちらは気に入ってたかもしれませんよ。」

「この歳になったら、気にいってないわけじゃない…。」


「それにしても自爆テロさせてる奴らもだが、敵対してる()()()()とは碌なもんじゃなさそうだね。」

「ギルマスたちもダンジョンがあることを盾に、ここ中立の拠点を維持してるみたいですよ。」


「ファミプが販売権を買った瓦版て、中立な目で書いてるそうですね。」

「周辺や他の大陸の冒険者ギルドとも協力して、細々と紛争地の様子を伝えてるらしいね。」

「草の根の蔓を伸びていくといいですね。」


 申し訳ないが、まだ他人事である、というかその姿勢をとっておかないとと思う何かがある。まぁ、ギルマスたちもそう思っているようである。


 片方によれば解決できるという問題なんて、どこにもないんだよね。


「あいつらの瓦版も見てみたいよね。」

「なんか言って来たら、置いてやるって言おうと思てますけど?」

「りおちゃん、置いてあげるの?」


 いつの間にかほとんどみんないる。お婆ちゃんは奥で寝てる?


「中立だから、置くのはおくつもりだよ。売れないと思うけど…。」

「あささん、瓦版、新聞は販売委託だから、売れた分だけ払うって契約なんですよ。」

「売れなくても損はしない。可哀想だから事務所の分1部は毎日買おうかな?」



 はてさて


「なんだか社長と変な会話してますね。」

「だねぇ、似合わねぇよね〜」


「コンビニスーパー銭湯化計画でも相談しますか?」

「それ、ダメだからね!資金回収してから!」


「新規事業立ち上げの方が面白いですよ」

「確かに…。ってだめだめ!」


 惜しかった!


「男同士、何こそこそ話してるんかニャァ」

「お酒売るだけ売って、飲んでないんじゃないですか」

「いっぱい飲むニャァ〜」

「あんたらがダメなら、女子高生に勧めるですよぉ」


「お姉様方、あゆみたちは未成年で、就業時間中ですから。」

「店長、成人してる私は飲んでいいよね?」

「僕の横にいる方が睨んでるよ。」

「げ、社長もいた!」


「ことりちゃん、すでに少し召し上がってる? スナックじゃないから、接客しちゃダメだよ。」

「は〜い!」

「スナックで副業とか、やってないよね?」

「伯母のお店で、お手伝い程度です。副業ダメですか?」(上目遣い)


「禁止はしてないけど、職場は選んでね。伯母さんとこだと大丈夫か」

「こっちが楽しいから、当分は専業にします。」

「お店のローテ外で、会社の仕事もちゃんとしてね。」

「はーい。もちろんです。」


「と言うことで、二人は店番とイートインスペースの片付け係です。」

「基本、商品を運ぶ程度と、備え付けの小皿やフォークをお渡しする程度の接客はだけにしてね。」

「それ以上の接客してはダメですよ。お酒に付き合うなんて、言語道断です。」


 ちゃんと上司してる社長。一緒に説明しといた。(笑)


「ま、経営者の僕はお付き合いしてもいいですヨォ。」

「あら、じゃ、社長ちゃん。一杯飲む」

「お姉さま、ご相伴に預かりましょう。」


 ずるい!確かにアルノ社長はタイムカード押してないけど、自分だけズルくねぇ!歩いて帰れるから、俺だって飲みたいのに!


「店長以下、従業員は仕事に邁進するように!」


「裏切り者!さっき、接客についての説明協力したのに!」


「あ、じゃ、本社副室長の僕もOKですね。」

「朝、運転あるでしょ。ダメに決まってるじゃん!」


 冷静に却下する上司柳田であった。


「あれ?柳田なろう特務室室長。いらしてらしたんですか?」

「二日間の営業開始プロジェクトの最後ぐらい、立ち会わないとだめですよね。頑張って本社の業務終わらせて来ましたよ。誰かは逃亡して来てたみたいですけどね。秘書室長が探してましたよ。」

「わかってるから、飲んで誤魔化そうとしてるじゃん」


「りおんさん、僕の肩書きから、なろうは外しておいてね。」


「してるんじゃん」って、中学生か。社長というのは逃亡したくなるものなのかもしれない。仕事に追い詰められて逃げたこと…あったなぁ。「肩書きからなろうがとれるのは、いつになるだろう」。ふふふ



はてさて


「私、寝てた?」

「あ、はい…起きたんですか?お水お持ちしましょうか?」

「流石に、オークに囲まれたのは疲れたみたいだねぇ」


「えっ、囲まれたんですか? オークって、猪の大きいの?」

「獣人のオークさんたちは話せばわかるんだけど、ダンジョンの魔物のオークは会話が成り立たないの。腰巻き一枚だしね。」

「怖いわヨォ。目が血走ってて、それが6頭。」


 オークは魔物と獣人の両方がいるの? 他にもそんな魔物いるの?


「あゆみちゃん、これお水、お姉さんに…。」

「パーティとは50メートルぐらいうっかり離れてて、あっちもなんかと戦っててさ…」

「お姉さんピンチ!」


「ことりさん、そんな軽い口調で」

「大丈夫よ。大量で疲れたけど、私よりはるかに弱いから。魔法で吹き飛ばそうかと思ったけど、あっちもこっちも戦ってるから、邪魔しちゃ悪いと思って…」


「思って…?」

「1頭目は縮地で背後に回って、首をサッと一と払い。」


「サッと…?」

「まだそいつが邪魔だったから、蹴り入れてから隣を向いて、横からさっともう一と払い!」

「もう一と払い」


あさりことりコンビが交互に合いの手、それでそれで?


「距離のあった2頭は小型のトルネードでダンジョンの天井まで跳ね上げて首をグビッ!」

「えぇ!ほとんど手を下さず首折ってません?」


「残りの2頭は逃げ出したから、後ろから心臓をズバッと串刺し。」

「2頭一度に?」


「そそ、並んで逃げたのよ。私のこと舐めてらっしゃるのかしら!」

「バカなんだにゃ!オーク」

「ダンジョンの魔物は死んだら魔石残して地面に吸収されるのね。魔石拾って終わり。」


 なろう定番、ダンジョンは生き物で、魔物を育てて、食べてるってのは正解なのか?


「「「お姉さんがすごいのか、オークが意外と弱いのか?」」」


「姉御が強いんです。」

「俺でも、そこまで一瞬で6頭捌けないのぞ。」

「6頭に囲まれたら、隙をついて逃げて、仲間と合流してから戦うのが基本」

「その上のオーガ10頭でも大丈夫なのは姉御と、秋山さんとドボルジンクさまだけ。他は仲間を待つ。」


「リーダーって、なんでリーダー? お姉様じゃないの?」

「あゆみちゃん、聞いちゃダメなやつじゃない?」


「あ、いいぞ。姉御は契約と書類仕事嫌いだから、そういうのをやる係がリーダーなんだ。」

「謙遜してるけど、作戦立てるのも上手いわよ。ドラゴンクラスだと私のサポートが大切ですわね。」


「「ドラゴンいるんダァ」」


「「「「「居るよ」」」」」


 居るらしい。


「あゆみちゃん、獣人国やギルドにもオークさんや、鬼のようなオーガさんもいるわよ。服着てる人は魔獣じゃないし、見た目はスッキリイケメンが多いから、わかりやすいけど、肌が埃だらけのデカすぎるオークやオーガがほぼ裸で、店に突撃して来たら、それ魔物だから、接客してたら危ないわよ。」


「えぇ、そんなの来るんですか?」

「来たらね、警報鳴らして、お店に逃げて、警備隊が来るのを待ってね。彼らは一応尋問して、反応がなかったら、魔物として駆除することになってるから。」


「うそよ、そんなの来たことないのよ。もしもの時の手順で決まってるだけ。」

「お姉さま、女子高生、からかっちゃダメですにゃ!」


「女子高生とはなんなのでござるか?」


「私、普段は学舎に通ってるんです。高等学校といいます。で学生のことを高校生。女の子の高校生のことを女子高生。女子高生って、人気なんですよ。アイドルしてる子もいます。」


「だから、可愛い響きがするのね。あかねちゃんは私のアイドル」

「「「「あかねを守れ!」」」」


 なぜか、冒険者のお姉さん方の人垣があかねを囲んだ。(汗)



「オーク戦、無事勝利、おめでとうございます。他の皆様もそれぞれの戦い、お疲れ様でした。」


おっ?あかねちゃん締めてる?


あ、時間がもう直ぐ22時だ。ことりちゃんとコンビで挨拶を始めた。


「冒険者の皆様、本日はご来店ありがとうございました。また、街のため、近隣諸国の安全のため、本日は集中討伐、お疲れ様でした。私たちファミプ店員一同、こころより感謝申し上げます。」


「明日からは通常営業体制に入ります。スタッフもローテーションを組み、担当時間ごとに配置されます。」

「至らぬ場合もございますが、大きな愛でお付き合いいただけると幸いです。」

「残り20分ほど、お口に入るものはかき込んでいただいて、手をつけてないものは、買い物袋に収めて、お持ち帰りください。」


「「本日も、ご利用ありがとうございました。」」


「「「ありがとうございました。」」」×近くの店員と社員


 社長居たのに、二人でやったのね。(笑)


「僕、来た意味なかったですかね?」

「バイトと社員がしっかりしてると喜んでおきましょう。」(汗)



 はてさて


「本日も無事閉店。お疲れ様でした。あと1時間、片付けもあると思いますが、よろしくお願いします。高校生4人はお疲れ様でした。上がっていいよ!……なんだけどね、しばらく事務所でのんびりしててくれる?明日からのローテーション、店長と相談して、伝えるから。時給は1時間つけとくから。」


「学校よりずっとここで働きたいんだけどなぁ〜」

「カエデちゃんみたいに通信制に変わろうかなぁ」

「今の環境も大切にするようにという兄貴と義姉貴の伝言です。切羽詰まってたら、考えてやってとも言われます。まだ、問題ないな。」


「「「問題ないかも」」」


「じゃ、室長と店長、ローテ相談しよ」


「残りのスタッフ、手分けして片付けよろしくね!」


「朝の分はコロッケ、唐揚げ、おにぎりは作って、トレイで粗熱取って、マジックボックスに入れておきました。」

「あさ、ありがとう」


「配送車からバックヤードに明日の商品はおろして、ほぼ品出しも完了です。」

「さすが仕事が早い福の神」


「レジの清算も終わったよ。現金もぴったし、冒険者Payもミスはなかったようです。今のところお客様からの問い合わせもなし。りおんちゃんが差し入れた日本酒一升瓶2本が経費精算終わってません。」


「春樹、そういうのはこそっと教えろよな。大人はそういう配慮…」

「春ちゃん、そんなこと覚えなくていいわよ。ミスった奴が悪い」

「あさちゃん、了解です!」


「じゃ、手の空いた人はイートインのお掃除手伝ってください。早く終わったら、ちょうどふたつ残った寿司桶摘んで、夜食にしましょう。あとひと頑張り。春ちゃん、経費精算しといてね!」


 今日の作業はほぼ終了。あさ軍曹派、強固に固まって来ている。(^^;;

 ファミプ異世界店の体勢は盤石である。


 どこのお店も一番大事なおは女将さん。女将さんがしっかりしてたら、繁盛間違いなし。異世界コンビニ『ファミプ』は安泰のようです。物語も安泰でいたいので、冒険者の皆様、これからもよろしくお願いします。

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