第12話 北千住でイタリアン!深夜打ち上げ恋愛談義で、うっかりブラックエルフ恋宣言
「お母さん、これから初日の打ち上げなんだって、行ってきていい?」
誘拐未遂事件もありましたが、イートインで楽しんでくださったお客様も無事お帰りになって、片付けも終了。こんな時間です、保護者の確認重要です。カエデに電話してもらっているところです。
「夕方、柳田なろう室長さんが来てくれたから、よろしくお願いしますって言っといたわよ。」
「そうなの?」
「色々興奮してるようだから、お泊まりにしてもいいですか? 男の子はお店に、女の子はあさの家に泊めるかもって、聞いてるわよ。」
「柳田さん、えらい!」
「数分でも、真夜中あんたたちだけで帰ってくるより安心よ。
……私も行きたいわ、イタリアン。夕方頼めばよかった!」
「俺も行きた〜いって、りおんに言っといて。次からは誘えって。」
「りおちゃんもさっき聞かされたみたいよ。……」
実は春樹誘拐未遂事件について、柳田さんが兄貴と義姉貴に報告してくれて、篠山家は訪問もしてくれていたらしい。未遂で、安全対策も対策以上に冒険者の方が気をかけてくれたことを説明してくれたらしい。
PTSDも心配だから、今日は弾けさせておきたいと、色々企画してくれたらしく、兄貴夫妻も篠山夫妻も了承してくれてたらしい。特務室、グッジョブ。未成年4人を自室に引き込ませると様子が見えなくなり、ケアが難しいと判断したようだ。日本から派遣の社員組3人も同様だ。
はてさて
酔って寝込まれたドワーフさんと秋山先生を警備の冒険者にお願いして、みんなで福副室長が運転席に座るマイクロバスに乗り込む。埼玉県民の池袋と同様に足立区民の集合場所、北千住にレッツゴーなのである。
「「「「イタリアン!イタリアン!」」」」
「あれ? 旦那にイタリアンって、連れて行ってもらったことない!社長のランクアップしとこかな!そこそこ元子役!ぐらいでいいかな? 旦那は宿六にランクダウンで!」
「十条の時サイリア、毎日行ってた日もあるやん」
「サイリアと一緒にしたら、社長泣くよ」
「環七空いてるから、池袋でもよかったんちゃうの? 帰りもマイクロで……」
「僕が飲めないじゃないですかぁ〜」
「着いたらレンタカー返す時間だしね」
「あれ? ノエルは?」
「疲れたからまるとくっついて寝てた。」
「あさ、眠いから……布団引こうかね?」
「お店に置いて来たの? 大丈夫かなぁ?……お婆ちゃん、美味しいご飯食べてからね。」
「叔母ちゃん、スノーよ!」
「叔母ちゃん呼ぶな、あさちゃんて呼べって教えたでしょ。お姉ちゃんが若気の至りであんたたち産むから……。(怒)」
「ひどい、私たちって、若気の至りの結果なの?」
「うん。兄貴のとこも似たようなもんかな!」
「えぇ、僕もぉ」
「りおん君、それは酷い言い方では?」
「あ、いつもの浅田家・篠田家ネタですから、ご心配なく。兄貴も義姉貴もちゃんとした大人の恋をして、こいつら授かりました。」
「やめテェ、親のあれこれは聞きたくなイィ」
「お、聞かせてやろうか。ちょっとオモロいぞ」
「「「「いい、本人に聞く!」」」」
「「りおちゃんとあさちゃんは、ネットで出会ったんだよね。」」
「「出会い系の走りだよね」」
「そうなんですか? なんでそんなこと甥っ子姪っ子が知ってるんですか⁈」
「まぁね、ネタにしてるからね。自分をちゃんと持って、サイトを見極めれば、出会いはどこでも構わないんじゃない?って話してます。」
「ほぉ、叔父としては心配じゃないんですか?」
「出会いより、愛情は育てるのが大切なんだって教えてます。」
「ふむ」
「出会いはまぁ、共通点があるから興味を引いたんだと思うんですよ。だから、映画行こうとか、買い物行こうとか、友だち同士からスタートするのがいいよって。」
「すごいレクチャー」
「その次は手を繋いで歩いたりと、少しずつ一緒にいることを楽しむことが大切だよって、教えてるんです。けど……」
「「「けど……?」」」
「効果は無いようですね。職場が一緒ってのも素敵だと思うんで、期待してます。」
「いいのを色々このあと連れてくるね。」(笑)
福の神が、言ってるいいのは、追加のスタッフのことかな?(笑)
「「「「期待してま〜す。」」」」
「家族としては、あっちでバイトすると出会の半分が異世界人になるのでは? と、ちょっと心配してましいたね。」
「本人がこいつって選んだ奴なら、獣人でもエルフでもドワーフでもいいって。姉さんもお義兄さんも言ってたわよ。」
「本音はちょっとは気に掛かってるらしいです。エルフさんや獣人さんとだと、こっちで暮らすことになりますからね。伴侶を向こうの友達や親戚に紹介できないでしょ?」
「ご家族で、そんなことまで話してるんですか?」
「こいつらのことを相談した時、異世界どうこうよりも心配だったのは、それだったみたい。兄嫁は春樹の妹とラノベ談義に花咲かせる人だし、義姉の旦那は異世界もののイラスト描いてますからねぇ。下準備はあったと言うことですかね?(笑)」
「「「変な家庭!って言うより、今回のプロジェクト、浅田家で正解でしたね。篠山家もすごいです。」」」
バスの中では、若い浅田家に押されて、助っ人チームは静かです。若いエネルギーは疲れないのか?
「僕はブラックエルフさんがいいです。」
「「「プゥ〜」」」×全員(直噴水)
最後の最後にかましてくれた実君です。
「やっぱり、エリンさんが好きなんだ。」
「アフリカ人じゃなかったの?」
「行ったのはアフリカなんですけど、エリンさんはブラックエルフですよねぇ」
謎である。カエデたちは何か知ってるみたいだが、そろそろお店に着いたから、分からんことはほっとこうと言うことに……。
「お店に到着しましたぁ。レンタカー返却してくるので、室長、皆さんのご案内お願いします。」
「おう、支払いは社長、よろしくです」
「えぇ、俺なの? 経費清算だから室長でいいでしょ」
「会社カード、社長が持ってるでしょ」
「「「「大人の世界は世知辛い」」」」
「こんなの見習わないでね。」
「「「はい!軍曹!」」」×若手全員
従兄弟組と若手組で敬礼!
一日で、あさ派が出来上がっている気がする。
「会社カードにしてから、ポイントで自分の物は買えなくしたんだもん!経理と次の買い物に当てると取り決めたんだ。今日K社の社長、「俺は自由に使えるぞ」って自慢してきやがってさ!」
「「「アルノさん偉い!」」」
「感覚おかしいのは、K社の社長だよね。」
「自分から会社のことに使うと決めたアルノさん、偉いと思うよ」
「まあな!」
はてさて
「いらっしゃいませ。イタリアン料理『ベニスの泉』にようこそ。」
「「「「ベニスって運河じゃないの?」」」」
「オーナーがイメージが良いってつけた店名です。」
「「「ネタなのね。」」」
「コースにしといたから、大人はお好きな飲み物頼んでね。」
「高校生はフリードリンク、フレッシュジュース飲み放題よ。」
「お店のチョイスはことりちゃんとミナさんが担当だったのね。楽しそうで美味しそう。」
「会社の近くで、社員みんな常連なんです。」
「「「「イタリアンワイン、グラスで」」」」
「経費なんだから、ボトル頼もうょ……」
「ボトルで頼んでいいよ」
「「「グラスで!りおちゃん(叔父ちゃん・浅田さん)、あと数時間で仕事よ!」」」 ×あさ派
やっぱりあさ派が出来上がってる。
タクシー付きの飲み会なのに、深酒できないなんて。
こっそり頑張ろう!
飲み会後、折角初めてのタクシーチケットなのに、お酒を あさにセーブされて、手下まで。これからも出来上がるまで飲むなんてことは、もうできないと諦めた方が良いね。
冒険者の皆さん、ぜひ、よいお酒をお楽しみながら、あとしばらく打ち上げモードにお付き合いください。
りおんが可哀想だなって思ったら、感想欄に激励文。お待ちしてます。




