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040・素敵な仲間に感謝を込めて、全裸ガチャです!


「うっわ、ひろっっ!!」


 ユメヒコ組事務所兼ボクの家である306号室に入ったところ、翔子さんが驚きと感動の声をあげました。


「リビング! 天井たかっ! 冷蔵庫、おっきい! テレビ、超ジャンボ!!」


「ショーコ、声デカい……」


「あー! しかも、トイレがウォシュレットついてるー!! 超ハイテクじゃん!!」


「そんなにハイテクでもないような……」


 翔子さん、感動ポイントがボクと一緒ですね〜!

 嬉しい♡


「わっ。今のどこにそんなニコニコポイントがあったの?」


「ユメヒコ君、最近ほんとに無差別になってきてる気がする……」


 他にも翔子さんは、ダイニングテーブルとかふかふかソファとか見てひとしきり感動しています。


「ユメっちー! こっちの奥の部屋はなんなの!?」


「あ、そっちは」


 ボクが答える前に翔子さんが扉をガチャっと開けました。


 そこには、前のアパートから持ってきた棚と、新しく買った勉強机と、新しく買ったベッドがあります。


 ベッドの上には、ボクが今朝きれいに畳んだお布団と枕が置いてあって、枕元にはスマホの充電ケーブルが伸びています。


 つまり、ボクの部屋ですね!


「そこは、ボクの寝室ですよ!」


「へ? ……うわわわわっ!? ご、ごめんユメっち!?」


 パッとドアから手を離して、翔子さんがぴょんと跳び下がりました。


 ナナさんが「はあっ!? マジで何やってんの!?」とキレ顔です。


「ショーコアンタマジで!! やって良いことと悪いことがあるでしょ!?」


「ごごご、ごめんって!? 今のはほんとごめん!!」


「というか翔子さん、扉、開けっぱなし……!!」


 露璃さんたちが、とてもビビった様子でボクの部屋を見ています。

 ビビっているというか……、興味津々?


 はて……?


「特に面白いものもないですが、そんなに気になるなら、中に入ってみますか?」


「ええっ!?」


「はあっ!?」


「ほんと!?」


 はい、全然良いですよ。

 ボクは先に部屋に入って、灯りをピッと点けます。


 カーテンは、遮光の効いた紺色のもので、上のほうが星空のようにキラキラするラメが付いたものです。


 勉強机は、今までは折りたたみテーブルでお勉強や宿題をしていたのですが、せっかくなので大きくてライトの大きいものを買いました。


 棚には、前のアパートでも使っていたワンセグ付きポータブルDVDプレイヤーとか、ガチャガチャでゲットした小さい人形とか、好きな漫画とかを飾っています。


 あと、クローゼットの中には、ボクの服が入っていますが、ボクはあんまり私服は持っていないので、スカスカですね。


 メニュー機能の着替えコマンドの中のほうが、たくさん服が入っています。


 あと、前のアパートから持ってきた小さめの冷蔵庫では、目薬とドカペがよく冷えてますよ。


 そして、この部屋で一番大きなものであるベッドには、めちゃくちゃふかふかで熟睡できるという触れ込みのエアロウェーブというマットレスが敷かれています。


 これ、本当にフカフカで、すごく気持ち良く眠れるんですよ〜。


「……あれ? 皆さん?」


 せっかく灯りをつけて順番に室内を紹介しているのに、3人とも部屋に入らず顔だけでのぞき込んで、恐々とした様子で室内を見ています。


「ここが、ユメヒコ君の寝室……!?」


「やば。めっちゃ整頓されてる……。というか、物、少なっ……」


「カーペット、入ったらあたしたちの足跡が付いちゃうんじゃない!?」


 すると3人が、ハッとした様子で自分たちの足元を見ました。


「ユメヒコ! ごめん、お風呂場で足だけでも洗わせて!?」


「2人とも、こっち! タオルは、ユメヒコ組共用のやつが別であるから……!!」


「あたしなんて一番汗だくじゃん! 靴下、絶対ヤバいもんね!!」


 と、仲良く3人で脱衣洗面所に走っていきました。


 そして「ぎゃあ!? 洗濯物がある!?」とか「ユメっち助けてー!?」とか「ユメヒコ君のパ、パ、パンツ……!?」とか聞こえてきました。


 あー、そうか。

 洗濯物は基本的に水曜と日曜に回してるので、まだボクの未洗濯の服とかが洗濯カゴに入ってるんですね。


「すみません、洗濯機に入れて隠しておきますね。……って、大丈夫ですか、皆さん?」


 脱衣所に入ってみると、3人とも靴下を脱いで裸足になった状態で、床に座り込んでいました。


 しかもなんだかドタバタしたようで、3人ともスカートが少し危ない感じにめくれていますね。


「皆さん、パンツが見えてしまいそうなので、スカートを直したほうがいいですよ?」


 すると3人は、声にならない悲鳴をあげながら、バッとスカートを直したのでした。




 ▶︎▶︎▶︎


「お、お邪魔しま〜す……?」


 綺麗に足を洗ったらしい3人が、そろりそろりとボクの部屋に入ってきました。


「いらっしゃいませ〜!」


「お店……?」


「良いネタ揃ってますよ!」


「お寿司屋さんだ……」


 などというジョークはさておき。


 3人とも、興味津々な様子でボクの部屋を見回しています。


「ユメヒコって、漫画とか読むんだ……。……読めんの、漢字??」


「ユメヒコ君のベッド……。それに、枕……!」


「ユメっちー。ベッドの下にエロ本とか、隠してないの?」


「隠してないですね!」


「ショーコ!!」


「わっ! ごめん!?」


 また翔子さんがナナさんに怒られています。

 そして、露璃さんは無言でじっとボクの枕を見つめています。


「ツユリー??」


「あ、うん。ごめんね……!」


 さてさて。

 ひととおり、室内の紹介も終わりましたね。


【ユメヒコォォ……。お前にひとつ、言わねばならんことがある……!】


 はい、なんでしょう!


【今回の10連で、()()1()0()0()()()のガチャになる】


 なんと!

 そうなのですね!


【つまり……、いつも以上に、気合を入れろぉぉ……!!】


 はい!


 ということで、ボクはさっそく学生服を脱いで畳み始めました。


 露璃さんとナナさんが、ギョッとした表情を浮かべました。


「ツユリ、あれってまさか……!」


「た、たぶんそう……!」


「全裸ガチャをしますよ!」


「「やっぱり!?」」


「……ぜんらがちゃ?」


 翔子さんだけは、キョトンとしています。


 しかし、ボクがワイシャツを脱いで靴下を脱いで肌着を脱いでズボンのベルトに手をかけたところで、「あ、全裸ってこと!?」と気づいたようでした。


「え! ユメっち全裸になるの!? ……なんで?」


「ガチャを回すときは、全裸にならないといけないからです!」


「そうなの!? それ、あたしたちが見てて良いやつなの!?」


「良いですよ!」


「ほんとに!? じゃあ見る!!!」


 なんと翔子さん、今日イチ大きな声で見る宣言をしたかと思うと、その場に正座しました!


 後退りするように部屋から出ようとしていた露璃さんとナナさんが、さらにギョッとしました。


「しょ、翔子さん……!?」


「バカショーコ! 見る、じゃないんだよ!!」


「だってユメっちは見て良いって言ったもん!!」


「言ったもん、じゃないんだよ!! アンタ、そんな堂々と男子の裸見ようとして、恥ずかしくないの!?」


「恥ずかしいけど! だってあたし、本当に見たことないんだもん!!」


 ボクは、ズボンをズルッと脱ぎ捨てパンツに手をかけます!


「あたしん家、ママと妹しかいないから、男子どころか男の人の裸も見たことないもん!! だから興味あるの!! もう、二度とこんな機会はないかもしれないじゃん!!」


「だからって、アンタ……!!」


「七奈さん……、もう、遅いみたい」


 ボクは、パンツをポイっと脱ぎ捨てました!


 素晴らしい解放感です!


 そして、ボク自身の心の命じるままに、その場でドタドタと足踏みをします!


【まだだ、ユメヒコォォ……!】


 はい!

 ボクは、その場でぴょんぴょんと跳びながら、何度も身体全体で漢字の「大」の字を作ります!


【まだまだぁぁ……!!】


 ボクはさらに空中で横捻りを加えながら、フィギュアスケートの選手のようにクルクルと回ります!!


【もっとだ! お前なら、もっと解放できる……!!】


 はい!!


【心の流れに身を委ねろ! 全裸教とは……、何ひとつ隠すことのない、真実の発露だ!!】


 分かりました!!


 ボクは、いつのまにか瞬き一つすることなくボクを見つめていた、ボクの大切な3人の仲間に向き直ります。


「翔子さん!」


「ひえっ!? えっ!? な、なに!?」


「ボク、翔子さんが仲間になってくれて! とっても、とっても嬉しかったです!!」


「急に何!? ……けど、あたしもユメっちとここまで仲良くなれて、とっても楽しい!!」


「はい! これからも、よろしくお願いします!!」


 ボクが右手を上げると、意図を理解してくれた翔子さんも右手をあげ、そのまま2人でハイタッチをしました!


「ナナさん!」


「アタシ!? あ、皆にやる系!?」


「ボク、お隣さんがナナさんだって分かって、マブになって、運命の人になったこと! とってもサイコーだと思いました!」


「お、お、おぅん……」


「あらためて、一生よろしくお願いします!!」


 ボクが両手を上げると、ナナさんも両手を上げてくれた(なぜかお顔が真っ赤です)ので、そのまま両手でハイタッチします!


「そして、露璃さん!」


「は、はい……!!」


「ボク、露璃さんに何度も助けられました! 色んなことを教えてもらいました! そのたびに、とってもとっても嬉しくて、とってもとっても素敵な気持ちになりました!」


「ユメヒコ君……!」


「これからも、色んなことを教えてほしいです! 助けてほしいです! 一緒にいてほしいです! 離れないでいてほしいです! ボク、皆さんのことが、大好きですー!!」


 喋っていて、なんだか感極まってしまったボクは、両手をパッと広げると、そのまま露璃さんに抱きついてしまいました!


「…………ふぇぇあっぅ!?!?」


 ぎゅーー、っと抱きしめて、それからパッと手を離すと、


 手元に呼び出したメニュー機能のガチャコマンドをタップし、10連ガチャチケットを使用しました。


「ポチッとな!!」


 どぅるるるるるるるるるるん♫


 という楽しいメロディ。

 本来なら、このあとウィンドウ上に次々とカプセルが表示されていきます。


 しかし、今日はなんと!




 ピカァーーーーーン!!




 ウィンドウが、激しく()()に光り始めたではありませんか!


【来た!】


【ここで!】


【ついに!!】


()()の、確定演出なんだなもし!!】


 1670万色以上(ゲーミングカラー)にピカピカと光るウィンドウ上に、次々とカプセルが表示されます!


 ポコンッ、銅!

 バシュンッ、銀!

 ゴロゴロドンッ、()!!

 ポコンッ、銅!

 バシュンッ、銀!

 ゴロゴロドンッ、()!!

 ポコンッ、銅!

 バシュンッ、銀!

 ゴロゴロドンッ、()!!


 ときて、最後の一つは、


 キラリラリラリーン……!


 という高貴なエフェクトとともに、キラキラと虹色に光るカプセルが現れました……!


【レア最高♡ 虹レア最高〜♡♡♡】


「す、すごい! 初めての虹カプセルです……!!」


 ボクは、興奮のあまり服を着直すのも忘れて、低レアのものから順番にタップしていきました。


 銅カプセルからは、

『衣装:ウエディングビキニ』

()():祈りギャル・白樺(しらかば) 美紀(みき)

()():バラ撒き弓兵・黒杉(くろすぎ) 柑奈(かんな)


 銀カプセルからは、

『消費:マナポーション(高)』

『消費:ライフポーション(高)』

『装備:鬼殺しの黒帯』


 が出てきました。

 ここまででも十分過ぎるほどすごいのに、今回はここからさらに、まだ4つも素晴らしいカプセルが残っています!


「すごいですよ皆さん! 金3つに虹1つだなんて、初めてです!」


 ボクが、あらためて露璃さんたちのほうに目を向けると、


「ツユリ! ツユリしっかり! いきなり致死量のユメヒコを浴びたからって、そんな!」


「ふーっ、ふーーっ、ふーーーっ…………!!」


「ほえーー……、男の子の体って、本当にこんな感じなんだ……!!」


 3人も、とっても楽しそうにしていますね!

 嬉しい♡


「ユメヒコ! おんしゃあ(アンタは)早よぉ(さっさと)服を着んかぁ(きなさい)!!」


 あ、すみません!!


 ボクは、慌てて服を着直したのでした。




 ▶︎▶︎▶︎


 それではあらためて!

 金カプセルの開封に移りましょう!


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