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五時を過ぎるとレコード目当てよりもロールキャベツ目当てが増えて行く。それでもレコードは止めない。回転率は確実に上がっていく。
八時を過ぎると落ち着きバータイム。母がノリノリになる時間帯だ。
私はそっと自宅でお風呂に入ってからの勉強タイム。
早めに切り上げて店内に行くと、久し振りだねとの声がかかる。
顔見知りの常連客は多いけれど、中川さんのように毎日来る客はそれ程多くはない。
受験勉強はどうだい?
常連客の一人がそう言う。
推薦で行けそうだから、大丈夫なんだ。
へぇー、そいつは凄いね。なんて言葉に父と母の驚きが重なる。
私は二人に向かって笑顔を飛ばす。
だから大丈夫って言ってるでしょ?
驚き顔の母は、その表情を固め、父に向ける。
父の顔も硬くなる。
推薦で行くのもいいが、それが本当にやりたい事なのか?
父の言葉に母が二度頷く。
受験勉強がないと金銭的にも楽出来るからねぇ。こうしてお店の手伝いも出来るし、かなでちゃんには悪いけど、親は助かるんだよねぇ。
常連客がそう言うと、父が私に顔を向けこう言う。
それが理由なのか?
オドオドする私に常連客が困った表情でゴメンの合図を送ってくる。そんな事する前に余計な事言わないでよねとの意味で一瞬だけキリッと睨みつけると、背後にいた母が肩で突く。
悪いのはあなたでしょ!
耳元で囁かれるとゾッとする。




