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8月9日 12時46分 工魔科学帝国マンス中枢紅魔城 正と裏を繋ぐ城内大廊下~造花とメイドの出会い

 そこには二人の倒れた人物と一人の起き上がった人物がいた。倒れている人物の一人は勇者ラルフ、もう一人はレオンライオネルの兄ガルダ・ライオネル。そして今起き上がった人物が冥途の途中のメイド元剣聖ランスロットアレクシア。そこにもう一人この帝国の帝哭という物語を語るうえで欠かすことのできない人物が現れる。三魔卿の一人フォニイ・フォニイだ。

 

 造花の加護スキル【偽造された虚像(オマージュ)と想像の創造(カモフラージュ)】を使い帝国の三魔卿最強担当轟をコピーした同じく三魔卿の一人最恐担当フォニイ・フォニイはその惨劇を見据えながらゆったりとその起き上がった人物の知覚できる距離に近づいていく。


 「お前は誰だ?」

 アレクシアはゆったりとそれでいてぐったりとした体を無理やり動かすみたいに言った。

 「お初にお目にかかります。剣聖。私の名はフォニイ・フォニイ帝国のしがないしがない兵隊。否、人形です」

 アレクシアはポリポリと頭を掻きながら少し悲しそうな少し侘しそうな顔で言った。

 「お前は嘘をつくな。嘘をついた私はお前の事は知っている。お前は帝国の三魔卿の一人轟だろう?他人に対してあまり関心のない私であっても一応私は戦士だからな、、、お前ほどの武勇を知らぬことはあるまい。」

 「いいえ、嘘などついていませんよ」


 そういったフォニイはふんわりとした声で、加護の解除を歌う。否唄う。

 「造花の加護スキル【偽造された虚像(オマージュ)と想像の創造(カモフラージュ)】解除」

 頭を下げながら、そう唱えた轟の姿をしたフォニイがペンキが淡々としたる雨粒でだんだんと剥がれ落ちていくようなエフェクトとともに元の白いワンピースを着た白髪の少女の姿へと戻っていく。フォニイ本来の姿に帰っていく。

 「私の能力造花の加護スキル【偽造された虚像(オマージュ)と想像の創造(カモフラージュ)】は見た対象の加護や魔力などを含めた魂と記憶以外のすべてをコピーすることができます。説明口調で申し訳ない。こんなのは地の文でやれという話ですよね、、、」


 「なるほど、、、存外に。」

 そういったアレクシアはフォニイに魔力探知を仕掛ける。

 「いや案外嘘はついていないようだな。それで要件は?殺し合いならもう飽きているのだが?したいのならしてやってもいいぞ。何だろうな。これはやけくそという奴なのかな?」

 かなり諦念的に丁寧という言葉から最もかけ離れた投げやりな言いかたでアレクシアはフォニイに問うた。

 「殺し合いだなんてとんでもない。私が死体のは。すみません間違えました。私がしたいのは殺し合いではなく殺しの依頼です。」

 「そうかならば、頼む相手を間違えているよ、フォニイさん。私は殺し屋ではなく、剣聖だ。私が殺すのは己の剣を預けた者の意思、もしくは剣の意思それ以外の尊重はない。忖度もない」

 少し首をかしげながらゆったりとアレクシアはフォニイに対して言い切った。否少しだけほんの少しだけイキッタ。


 「いいえあなたは受けてくれるはずですよ、この仕事を否別に仕事と思わなくても構いません。相手は、、、」

 「相手は?」

 少しもったいぶったフォニイの言いかたに苛立ちを覚えながらも急かすようにアレクシアは言った。

 「この国の第一王子。この国の創始者。この国の否、私のパピーネログリフィス三世ですから、、、」

 アレクシアはその解答と回答に対して特段表情を変えることも声色を変えることもなかった。アレクシアにとっては白い髪の彼女の顔を見た瞬間なんとなくそんな気がしていた。それはほとんどフィーリングなのだろう。とくに根拠も理論もないノーロジック。

 「そうか、何パーセントくらいだ?」

 会話の熱が冷めないうちに心の中にある冷たい気持ちが冷めないうちにアレクシアは急かすように聞いた。


 「100対0あなたが頷けば、、、」

 その言葉の文意を簡略的に感覚的にすっと理解したフォニイはすっとぼけることもなく言った。

 

 「そうかなら使え、というかお前の能力って許可いるのか?あの轟が許可するとは思えんのだが。」

 「別に許可入りませんね、見ればそれだけで発動条件は達成します。あなたの意思を知りたかっただけです。あと、、、」

 「あと?」

 「興味本位ですかね、単純に淡白に興味がありました。剣聖が、、、いや違うな彼のメイドがどんな人物なのか」

 「ほう」

 そういったアレクシアはネログリフィスが待つ禁書庫の方向を見据えた。アレクシアの中に輝く二人の勇者の顔を思い出しながら、、、


 

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