8月9日 12時23分 工魔科学帝国マンス中枢紅魔城城下 噴水広場の演説台 帝国第三古代結界の跡地~「天海衆第三代総大将天空の支配者ラティオ・cs。我はその名の通り天を統べるもの」
「私たちはあなたに風穴を開けるわけにはいきません。」
ジャンヌは殺せないという石のように硬い意思をお日様の下で跪きながら勇者ラルフに伝える。
「それはなぜだ?」
ラルフからすれば帝国第三古代結界を崩壊させ結果的に決壊させた張本人なのだから、真っ先に攻撃されると身構えていただけに少しだけ拍子抜けだった。
「あなたがネログリフィス様の根っこから願った願いに必須だからです。必要だからです。」
ジャンヌは丁寧で丁重な態度を崩すことはない。しかしラルフとジャンヌの視線と目線と琴線があうことはない。
「なあ、、、長くなりそうなら俺は弟のためにお暇してえんだけれど、それでもまだお前は、おい!ちょっと待ってっていうのか?」
ガルダは空気を読むことも殺気を読むこともせずジャンヌに向かって語り掛ける、否騙り語りという感じかもしれない。
「お前の事を通す訳にはいかない。といいたいところではあるし、その設定を徹底することを決定されて此処にいるわけだから、通れとは言えない。しかし物事には優先順位がある。プライオリティーのマイノリティーってやつかな、、、行くなら勝手に行け。この先に行けば、多分逝くことになるとは思うが、、、」
ジャンヌは少しはかなげにガルダに話した。
「あっそ、、、じゃ!ばいちゃ。」
「ああ、ばいちゃ、、、」
案外に意外とジャンヌはノリがいいタイプらしい。ガルダは駆け足で工魔帝国中枢紅魔城に向かっていく。
「あいつは六魔女の一人を殺しているというのにお前らに仲間意識という物はないのか?」
ラルフは当たり前みたいにあいつを逃す六魔女たちのタイトではないが対等な態度に疑問を持って八つ当たりのように言った。
「それがないからあなたが必要なんだ。この穴を埋めてくれるあなたが」
そう言ってジャンヌは自身の胸に手をやった。会話の目線も視線もジャンヌとラルフはいまだに合わない。
「お前たちが必要なのは勇者ラルフか?魔王軍直下四天王残魂のオルタか?どっちだ?」
それに対してラルフの心が解凍されるような回答も解答も帰ってはこない。おそらく人形の件も垣間見るにネロ・グリフィスが必要なのはオルタだろうなとラルフは推測し推察し洞察し考察した。
次の瞬間、帝国の城壁ウォールインダストリアルを囲む帝国第四古代結界がバリバリガリガリと甲高い音を立てて崩れていく。それはまるでガラスの雨が降るみたいでもあった。
その時、パオシェン山脈の方向から天空に数本の光の線のようなものがラルフたちの視界に入る。その線はものすごい速度で帝国の中へと入ってくる。設定も決定も結界もすべてを決壊させるみたいに、、、
その刹那隕石のようなまたは、空を飛ぶ龍のような魔力反応がラルフたちの元へと知覚できる距離に近づいてくる。とてつもなく早い、速い、はやい。
「この速度剣聖か?」
ジャンヌを言った。ラルフは鑑み考える、アレクシアは確かに魔王と勇者を含めたすべての生物の中で最速だ。地上においてはだが、、、
「いや、アレクシアじゃない、あいつは地上では痴女が手を出す速度のように早いが奴は魔法使いでもなければ亜人族でもない。空は飛べない。それにしたって、、、」
速すぎんだろ、、、
その魔力反応は一つではない。よく見ればまるで星空そのものが落ちてくるようでもあった。それらが近づくことによってその強大さと巨大さを知らしめた。
それは隕石だ。
その隕石たちは帝国を破壊し解体し破滅させていく。帝国という町が死の芳香を四の方向からただよわせながら泣き叫ぶ。龍のようでもあり隕石のようでもある、それは正しく流星群否、龍星群と呼べるのかもしれない。
ラルフたちの近くに近づいてくる隕石の一つに一人の人が乗っているのが見えた。その隕石をラルフは、、、
「無限の聖剣ライジング・エクスカリバー」
必中であり量の尽力を尽くした暴力とも呼べる、聖剣でラルフは隕石を薙ぎ払う。その隕石を破壊し解体することに成功する。しかしその上に載っている人物は、青い色の髪の毛と龍人族特有の得意で特異な翼をなびかせながら、背中にかけた長さ2mを超える太刀でラルフの無限の聖剣を華麗に流麗に美麗に硬く早く丸く柔く捌く。
ゆったりとその翼を使って夏の日差しをバックに添えながらその龍人族は噴水広場に降臨し降誕する。
「お前は誰だ?」
ラルフはフーダニット、当たり前みたいに当たり前のことを聞いた。
「天海衆第三代総大将天空の支配者正龍にして清流にして青龍のラティオ・cs。我はその名の通り天を統べるもの」
天海衆またきな臭い奴が来たな、とラルフは明らかなことをあきらめるみたいにあきれた。




