8月9日午前10時00分 工魔科学帝国マンス中枢紅魔城 禁書庫~「僕は君の事を処刑をしようと思っているのだけれど、どうかな?」と王子様に提案される勇者
「なるほど確かにオルタと僕の元剣聖マイメイドを敵として同時に呼び寄せたいのならその検討は適当であり妥当であり正当なのかもしれない」
僕にはネログリフィスさんの心底にある真意やネロさんの言葉の中にある真偽はわからない、しかしここで騒いでも後の祭りという事はこの場では若手である僕にもわかっている。
「そうだろうそうだろう、、、」
「それでこの後僕はどうなるのです?」
余裕そうなことを僕自身ようゆうなとは思っているが、内心は細心で最深の注意を払ってネロさんに語り掛ける。そうじゃなければ肩の荷が下りない。
「僕は君の事を処刑をしようと思っているのだけれどどうかな?」
ネロさんは驚きなことを言った。とこの人に出会う前の僕ならば思っていたのだろうけれど、別に驚かない。自分が処刑をされるなんておどろおどろしい事ではあるのだけれど、ネロさんが言うのなら別に驚きはしないしオドオドもしない。
「まあ、そうなりますよね。」
「意外と驚かないんだね、君が平静かつ冷静だからこちらが驚いてしまったよ」
少し笑いながら目の前の戯言は言葉を吐いていた。
「驚きませんよ、決行日はいつですか?」
「剣聖ランスロットアレクシアの事を考えると、早い方がいいからね明日くらいにしようかなと思っているのだけれど君はどう思う。」
僕自身が処刑対象となるのに別に驚きはしなかったのだけれど彼がアレクシアの事を思った以上に過剰に過小評価をしていたことが、すこし意外だった。
「明日じゃ少し遅いと思います。今日の午後1時くらいにしましょう」
「君は生産的だね自分の命がかかっているんだぜ。それじゃ凄惨な終わりで清算されるかもよ」
「いえいえ、まだ10時でしょアレクシアにとってみればたとえ午後までだって長すぎますよ。彼女の剣聖の名はいまだって名が過ぎることはないんだから、、、」
「僕はね正直元剣聖ランスロットアレクシアよりも君の事を買っているんだよ!君はそこにいる訳の分からんサイボーグなんかよりよっぽど感情的に抒情的に衝動的に狂騒的に象徴的に消極的に荒涼的に創造的に想像的に妄想的に協調的に王道的に行動的に教皇的に盲動的に労働的に金剛的に表彰的に混同的に老僧的に王国的に王朝的に法王的に銅賞的に超常的に調教的に超量的に強硬的に暴動的に早々的に草々的に草創的に葬送的に曹操的に勇者に向いていると、僕自身思っているんだよ」
何かにプロポーズでもするみたいに何かに懺悔でもするみたいにそれでいて何かを少し怖がるみたいにネログリフィスさんはゆったりと僕に向けて言った。
「帝国の第一王子ネログリフィスどのにお褒めにあずかり光栄です。」
ぼくはその場で軽く跪いた。僕の言った今の約35文字の中に嘘偽りは一つもない。そのくらい僕はこの人の事を尊敬はしている。しかし尊敬しているからこそ彼の事を尊いとは思えない。不愉快ではないが不理解ではある彼はそんな人物だ。
「ちょっとー韻踏み王子呼びつけておいてそりゃないっすよ~」
彼は少し間の抜けたような機械音声を鳴らしながらその場でピョンピョンと跳ねている。彼がずっと浮いているのは魔法なのだろうか?彼は彼でどうやら不思議であり不可思議であり深いで不快人物のようだ。
「ああ悪い悪い、、、」
悪びれもせずネロさんはそういった。
「レオン君は良ければ隣にある客室を使ってくれ。処刑の時刻になるかここが地獄になったら僕が直々に呼び出す。」
「兄さま、レオン君、私もついて行って構いませんか?逝ってもいいので」
僕の事を白昼堂々正々堂々威風堂々愉快に誘拐した幼馴染ネロ・ジェーンは結構大胆なことを言った。
「どうかな?」
「別に構いませんよ、処刑の前は賑やかなほうがいいでしょ」
「君のそういうところ好きだよ」
「僕も僕のこういうところ嫌いじゃないんです。人はこの感情の名前を良いものだと言っていることが多いですしね、、、其れとこれはついでなんですが、あなたは負けますよ」
ネロさんは驚いたような顔をした。
「なぜ?」
「あなたは敗北を知らない、あなたは泥水を知らない、あなたは敗北の冷たさもその後にすする泥水の暖かさも知らないだから今夜あなたは負ける。」
「でも僕は君の泥水の名前は知っているよ」
僕は手だけを軽く振ってその場を後にした。彼の顔色は窺わなくてもわかっていた。どうせ彼は笑顔だ。だから負ける。
◇◇◇
「さてさて、処刑の時刻が早まったことだし、僕は愛すべき僕の国民たちに対しての演説の準備をしようか」
ネロ・グリフィスはゆったりと言った。
「失礼ですが?そこに愛はあるんですか?」
轟は反抗期の子供のような強い口調でネロに聞いた。
「どうかな?AIはあるかもね。君のそういう失礼なとこ僕は好きだよ、、、」
それに対して轟は何も答えない。
「なんだか、この国は本当に面白そうっすねー」
機械音声らしい棒読みでレイドは言った。




