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敗北者と語るメイドさん

 僕と僕のマイメイドである元剣聖ランスロット・アレクシアはめっちゃ美味しい氷菓を食べるために僕たちの住む館から北に1200km離れた-30度を下回る極寒の地パオシェン山脈の氷山龍ラオパオシェンの死体跡地に永久凍結石と呼ばれる氷菓に使う氷を取りに来ていた。


 この旅は元剣聖ランスロット・アレクシアの仲間であった死んだはずの勇者ラルフの目撃情報を確かめるためでもある。

 

 (二人のステータスは後書きにあります‼)


 

 僕たちは氷山龍ラオパオシェンの尻尾の部分から登り始め、地面を踏みしめるたびに、古龍全盛の時代から生き残る、本物の山脈のようなラオパオシェンの貫禄を、足の裏で感じていた。


 「永久凍結石はラオパオシェンのどこの部分にあるんだい?」


 「永久凍結石はラオパオシェンの背中の中央の部分、ラオパオシェンを本当の山のようにとらえれば、ちょうど山頂に当たる場所です」


 「なるほど、、、」


 上っていくごとに、ラオパオシェンから伝わる、魔力素や龍素が濃くなっていくのを感じる。その証拠として標高7000mを、優に超える場所なのにもかかわらず、動いても全く体が疲れない。おそらく魔力素を、自然と体が取り込むことで身体機能が、向上しているのだろう。


 最初に上り始めた尻尾の部分から30分ほど歩くと開けた場所に出る。そこが山頂でありそこにある煌めく星々のようなクリスタルが永久凍結石なのだという事は僕にもわかった。


 そこにあるのはキラキラと輝く金剛石のような、美しいきらめきを放ちながら夕凪となった、空色を反射するのは、永久凍結石だけではない。そこには一人のさらさらとした金髪を、黄昏時を惜しむ不死鳥にようになびかせる、二つの長剣を背中に携えた一人の女性の姿がある。


 僕はその女性の後ろ姿に、見覚えがあった。正確には見覚えしかなかった。なぜならその人物が僕のたった一人の、お姉さまだったから、、、


 「ハアルプ姉さま?」


 その声を聴いたその女性は、ゆったりとこちらに向かって振り返る。


 「、、、、、、、」


 振り返った、ハアルプ姉さんは何も答えることはない。元からハアルプ姉さんは無口な人だった。


 僕が3歳くらいの頃に、僕に勇者を進めたガルダ兄さまに、一言だけ言った言葉が、【お前は勇者にはなるな】たったその一言だけを置いて、僕たちの前から姉さまは姿を消した。彼女に関しての記憶は、僕を温かい手でよく撫でてくれた事と、僕の頭を撫でるときもずっと右の手の手袋を、外さなかったことだけだ。


 「え?なんで生きてるのラルフ?」

 

 そう言ったのは、僕のマイメイドであり元勇者パーティーの、ランスロットアレクシアだった。彼女はまるで亡霊でも、見たかのように動揺している。その女性の手の甲には、確かに龍終の刻印と呼ばれる、勇者しか持つことが許されない、魔術刻印があった。


 「どういう事?あれは僕の実の姉ハアルプだ、君が探していたのは勇者ラルフのはずだろ?」


 「いえ、私は勇者ラルフと三年間にもわたって、魔王を倒すまでの道のりをともにしました。彼女の魔術残滓を、私が見間違えるはずはありません」


 「そんなことを言うのなら、僕だってそうだ、年も離れていて、あまり話したことはないけれど、一応生まれてからの三年間家族として、僕たちは一緒の場所で同じ時を過ごしている。魔術残滓を見分けるなんて芸当は、まだ出来ないけれど、彼女のあたたかな相貌は僕だって見間違えることはない」


 その女性は、ゆったりと口を開く。


 「 R・a・l・p・h、ラルフ」


 ゆったりとアルファベット五文字と一つの名前を彼女は読み上げる。


 「H・a・r・l・p、ハアルプ」


 ゆったりと噛みしめるように、同じアルファベットを今度は順番を変えて、読み上げる。その後に僕のよく知る一つの名前を、添えて、、、


 「アナグラムか」


 僕は口をついて出た。確かにアルファベット五文字が全く狙わずに、たまたま同じになるなどほぼありえない。


 「だとしてもおかしいだろ?なんで勇者ラルフが僕の姉になっているんだ?僕の両親だって姉さまに対して何も語ってはこなかった。いなくなった時だって、、、」


 僕は少し泣きそうになりながら答える。


 「そろそろ現実を見ろレオン。そして久しぶりだな剣聖」


 その女性はさらさらとした金髪をかき上げながら、無口なハアルプ姉さんとは、かけ離れたどすの利いた声で、こちらに語り掛ける。


 「お前はいったい何者なんだ?」

 

 アレクシアは暴力的なまでの、殺気を孕んだ目線でその女性に語り掛ける。


 「私か?そうだな、、、敗北者とでも言っておこうか?お前が私の事をまだ勇者ラルフだと、思いたいのならそれでもいい。それならばそれで好都合だ。」


 厭世的な顔をこちらに向ける敗北者と名乗る女性。

 ステータス 

 

 名前 ランスロット・アレクシア

 

 ジョブ メイド【元剣聖】


 攻撃432


 魔術98


 防御231 


 魔法防御158


 素早さ440


 スキル1剣聖の加護【寒さを切り裂く剣、暑さを切り裂く剣、未来を切り裂く剣、蒼を切り裂く剣、緑を切り裂く剣、赤を切り裂く剣、白を切り裂く剣、色を殺す剣、天を切り裂く剣、神を殺す剣、愛を殺す剣、君を殺す剣、次元を切り裂く剣、摩擦を殺す剣、空気抵抗を切り裂く剣、物理法則を切り裂く剣、魔法を切り裂く剣、剣を剣とする剣、剣以外を剣とする剣、魔王を剣とする剣、視線を剣とする剣、避けるという思考を切り裂く剣、動くという概念を切り裂く剣、動くという思考を切り裂く剣、勇者を殺したという罪の剣、剣としゃべれる魔法、メイドの剣、ハエたたきを剣とする剣、家事という概念を切り刻む剣、家事という概念を剣にする剣,etc,,,,】


 スキル2洗濯掃除をする根性


 スキル3天に煌めく龍終の捌き 

 

 名前 レオン・ライオネル


 ジョブ ???


 攻撃48


 魔術101


 防御31


 魔法防御89


 素早さ29


 スキル ???


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