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名柄川羽海という女の日常  作者: TASH/空野輝
激濤、関東旅編
18/51

大洗町散策、夕飯、風呂……

 自分達は、宿に着いた。チェックインまで3時間早いが、実際には清掃も終わってるだろうし中に入って聞いてみる。


「かなり早いんですけど大丈夫ですかね?」

「ああはい、どうぞ」


 あっさり、部屋の鍵を渡された。


「二階上がって手前の部屋です。ごゆっくりどうぞ」


 荷物を置くために部屋に向かう、階段を上がって直ぐの部屋だった。トイレは別か。


 扉を開けると、日が差していて明るい部屋だった。8畳の部屋に、液晶テレビの横には電話機と冷蔵庫が置いてあり。奥には障子、その障子を開けると宿の駐車場と商店街が窓から見えた。凄く良い部屋だった。自分達は荷物を置き、ゆっくりとする。


「400ccのバイクでも疲れるもんは疲れるな。ビクビクするし」

「ほぼ、関東一周したようなものだもんね」

「初めてだわこんなん」

「なんかゴメンね」

「いや、別に。今楽しいし、――さて、外に出ますか」

「うん」


 自分は麻衣と一緒に宿を出た。


※ ※ ※ ※ ※ ※


 ――午後二時

 曲がり松商店街、もう聖地巡礼してる人にとっては何度も聞いた商店街の名前であろう。恐らくこの宿の松の事だろうけど…曲がっていない…。


 曲がり松商店街は、この地に数本の「磯馴松そなれまつ」があり交差点付近にあった松が大きく曲がっており、それが「曲松まがりまつ」と呼ばれていたのに由来すると言われている。

 名柄川羽海ながらかわうかいが見た宿の松が健在のシンボルツリーとなっている。曲がり松商店街は江戸時代から明治時代の店が多い。

 現在は、某戦車アニメの影響もあり、商店街の活性化が進んでいる、これほどアニメ効果で活性化した商店街は無いだろう。名柄川羽海ながらかわうかいが宿泊する宿は、某戦車アニメでイギリス戦車と主人公が乗るドイツ戦車とのチェイスでイギリスの戦車がその宿に突っ込んだことにより有名になったと言う。 これも例外なく宿は人気になった。宿の予約は一ヶ月待ちという状態が多く、作者自身も一ヶ月待ち取れた。


「だってよ。」

「へー作者さんも情報を得るのに大変だねー」

「こいつ自身が一番苦労してるよ」


 自分は何の心配をしてるんだが、まぁ色々な事が分かったし駅の方角まで歩いてみるとしよう。


 初めて来た所だがやっぱり平日でも聖地巡礼をしてる人は多い、所々でキャラクターのパネルと写真を取る人が居る。それを見て住民もほっこりとしてる。やっぱり一心同体のようだな。


 交差点の所まで来たが一つ、気になるものがあった。…「ガル"パン"あります」かぁ…。

 「麻衣、ここ入ってみよう」という事で気になる「ガル"パン"」を食べる事にした。

 一個420円、サンドされた中には焼きそばと、ソーセージ、それからハンバーグが乗っていた。

 結構なボリューム、恐らく戦車をイメージしてるであろう。店の人いわく「ポルシェティーガー」との事。よく頑張りました。

 ラーメンとかを先に食べていたからこの「ガル"パン"」だけでお腹いっぱいだった。

 他にも見る所はあったが、今日は商店街だけにして明日に回すことにしよう。移動だらけで疲れた。


 宿に戻る前、麻衣が「焼き鳥買おう」と言うので買っていくことにした。

「焼き鳥この皿ある分だけ…」おいおい待て、麻衣の口を塞いだ


「止めとけ…それだけは止めとけ…」


 麻衣の耳元でささやいた


「皮10本――タレ――軟骨10本――タレ――鳥10本――タレ……」


 よしよし良い子だ――やっぱり多いかもしれないが。おじさんがパックにして麻衣に渡す、いつ食べるのか分からないがそれを受け取って宿に戻った。


※ ※ ※ ※ ※ ※


 ――午後六時

 部屋で待機してると、扉を叩く音。料理を持ってきてくれたみたいだ。まずメインはあんこう鍋、やり方は分からないので女将さんに全てやってもらった。

 刺し身は…もう定番だな、説明は不要だ。それから生で食べるあんこうの部分の盛り合わせとポン酢に漬けられたしらこと貝だ、何の貝だこれは。後から焼き物も来た。


「ご飯は?」


 自分は聞くと持ってこれるとのこと、でもご飯が来る前に冷めてしまうので食べることにした。

 麻衣は魚を食べるのが上手かったが、自分は下手で身をポロポロと落とすことが多かった。

 共通点で言うと魚の皮が食べれない事だった。

 あんこう鍋は食べ終わった後に雑炊にして食べれるとの事、二度食べれるとは豪華だな。

 他にもパクパクと食べていたが、一つ気になったことがあった。焼き物の皿に付いた赤くて長いネギみたいなやつ…、これは何だ?麻衣は


「魚を食べ終わった後に口直しに食べる物だよ、みょうが」


 麻衣はガリッとみょうがを噛るがむせている。「本当に最後に食べるのこれ」と聞くが麻衣の答えは変わらなかった。自分も、仕方なくみょうがを食べるが


「ううっ!? ゲホッゲホッ」


 辛い、辛すぎる。ツライし、カラいし、もうやだ……。

 麻衣は飲み物を飲んで落ち着くが、自分は飲み物を頼んでいなく辛さが引くまでバタバタしていた。


※ ※ ※ ※ ※ ※


 ――午後七時

 夕食も終わり、ツーリング二回目の風呂となった。今回は露天風呂が無く、家族風呂と大風呂と選べる。勿論、二人なので大風呂よりも家族風呂を選択した。これも扉を施錠して貸し切り状態に出来た。

――自分は、コンビニで下着を買ったが、麻衣は同じのを履いてるんだったな。体は清楚でも来てるものが清楚じゃないとは如何程に。


 中に入ると…まぁ…考えるに分かるだろう、何も言うまい。だってタイル貼りに少し大きめの部屋だ。

 右手に湯が貼ってあって、左が洗い場だ。でも家族で使う分には広い、8人分くらいと言った所であろう。麻衣は左奥に座ったので、自分は風呂近くの椅子に座って体を洗い出した。様子を見ると麻衣は髪を洗っていたので何かいたずらを仕掛けようと思った。

 ふむ――何をしようかと、シャンプーを見た。これを使ったいたずらにしようと自分は数回プッシュをして手に溜めた。ゆっくりと麻衣に近づき……


「麻衣、髪洗い終わった?」

「終わったよー」

「そうだなッ!」


 麻衣の頭に手に溜めたシャンプーの洗剤を頭に被せる、ビタンッとな!


「うわっ!羽海ちゃん!?何したの!?」

「もう一度洗え!」


 いたずらした後に自分は元の位置に戻る


 自分は体を洗い終わり、次は髪を洗い始める。


「羽海ちゃん、まだ洗ってるの?」

「いや、そろそろ水で流すよ」

「じゃあ私が流すよ」

「えっ? うわわわっ!」


 一気に自分は冷えた。掛けられたのが冷水だった。宿主さん…叫んでごめんなさい。


「冷てぇ!風呂風呂!」


 芸人の如く風呂に飛び込む、風呂も温く感じる。そりゃ冷水掛けられて一気に温まるのが難しい。


「流石に冷水掛けるのやめよう、な?」

「だって洗剤を頭に掛けるんだもん」

「人体に及ぼすことはやめよう、心臓止まるわ……」


 二人は湯船に沈んだ。

 また麻衣はジロジロと体を見る…前にもこんなことあったな…。


「また見てるのか……Bカップだぞ自分は……」

「Bでもこんなに大きいのかね、羽海ちゃんは……」


 そんな事を言う麻衣はFカップくらいはありそうだぞ、何で毎回胸を見る。


「羽海ちゃんスタイル良いもんね~羨ましい」

「はいはい……」


 麻衣はジロジロ見るだけで終わった。そういえば酒入ってないんだった。何で……自分は期待してるんだろう。もうこういう状況に直ぐ入るからか


 ジロジロ見る→掴みかかってくる→揉まれる


 という様式美という常識になるからか、いつの間にか期待することになるんだろうな。


「はぁー…」溜息をつき麻衣に背を向ける、だがこれが自分の誤算だった。


 パシッ…


「なっ――」

「ふふ、捕まえたよ、羽海ちゃん」


 耳元でささやかれる。


 そう、既に胸は、麻衣に掴まれていた。


「やっぱり意外とあるじゃない、名柄川ちゃん」

「やめっ、やめっ……ふわっ……」


 ぐっ、後ろを見せるんじゃなかった――油断した! しかも特定の部分を責めるんじゃない


「やめっ……て……ほしっ、んっ……」

「何か苦しそうね、羽海ちゃん、私に何をしてほしいの?」

「強要っして、んっ……るのか? 揉むのをやめっ……ろっ……!」

「あら~羽海ちゃん、人に頼むときは敬語ででしょう?」

「くっそ……調子のっ……んんっ……」


 頭がボーっとする、麻衣も止めてくれないし、早く言いたい所なんだが絶頂してしまう。


「いぃ……やっ……揉むのをんっ……止めって……下さっ! ……い……」

「聞こえな~い」

「揉むのをっ……止めて下さぁい!」


 言った途端に麻衣はパッと両手を離した。一生に一度あるかないかの危うさだった。自分はその場ですくんでしまった。


「弱いんだね、羽海ちゃん」


 顔を真っ赤にしながら「うるさいっ!」と応える自分の姿は多分中々見れない光景であった。


※ ※ ※ ※ ※ ※


 風呂から出て浴衣を着る、自分はあまり着ないので上手く出来なかった。


「んんー着れん――」


 そう唸ってると後ろから麻衣が来て、ビクンっとなった。流石に揉むわけじゃないよな。


「人からソの字に見えるように巻いて、紐をグルグルっと巻くだけ」


 おお、これが浴衣という奴か。ふふん、ちょっと可愛く見えるな、自画自賛。


「人変わるよなー浴衣って」

「羽海ちゃん、似合ってるよ」


 と言われてちょっと嬉しかった。


※ ※ ※ ※ ※ ※


 ――午後八時

 部屋に戻ったら扉を叩く音、女将さん達だった。寝食の準備をしますということでその場で布団を敷かれていく、見るのも悪く無い。パフォーマンスということであろうか。

 ということで、いつもの布団、二つ。いつもの二人……二日目……それからグレープフルーツ……。風呂上がりにグレープフルーツか、まぁコスト的に安いよね、グレープフルーツは。自分は椅子に座って食べていたが、麻衣はさっき並べた布団の上で食べ、溢した。


「やれやれ何やってんだが――ってそこ自分が寝るとこ!」


 濡らされてしまった、グレープフルーツで。


「羽海ちゃん、さっきので……濡れ」

「違うわっ」


 麻衣の頭を叩く


 食べ終わった後、勿論先に寝るのは麻衣で次に寝るのは自分だった、麻衣がメガネを掛けながら寝てたので外してやった。やっぱりドジなのか可愛いのか分からんな。さてと寝るか

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