おはよう……
玄関を開けると友人がバイクに跨り待っていた。
「やー遅いじゃないかー羽海ちゃん」
「遅いのはお前のほうだ」
バイクに跨り腰をクネクネさせてるコイツの名前は、聖山 麻衣、自分がバイクというのを知ったのをコイツ、自分が自動二輪を取ったのもコイツ、全部全部コイツのせいだ。でもコイツが居なけりゃ高校時代も楽しくなかっただろうな、ある意味今日の日まで付き合ってて良かったかもしれない。
「とりあえず、今日のご予定は?」
「うどん食べに行くよ! 埼玉まで!」
「はぁ? うどん? 埼玉?」
おいおい、うどんを食べに埼玉まで行くのか。しかもこんな朝にうどんを食べに行くんだ。
「埼玉ならばここから4時間くらいかな? ということは……」
自分は時計を確認する、今は午前九時、四時間後の時間は午後一時に到着予定ということか。そして帰りも考えたら午後五時。ふむ、暇を潰すには悪く無い。
「行くか」
「うん、行こう」
麻衣の今跨ってるバイクはHONDAのCB400SB 正式名はCB400 SUPER BOLDOR HYPER VTEC SPEC3
CB400SFのマイナーチャンジでハーフカウル付きでこのタンクの曲線がエロいそうだ。そしてハーフカウルの収納スペースは汚い、そんなに好きだったらそこも拭いたらどうだろうか。自分が「教習車のタマ抜いてないヤツ」と言うと麻衣はマジで怒る。でも、流石にタマを抜いてないからかスピードの伸びとVTECの軽い音は軽快、SUZUKI好きの自分もこのVTECの音には惚れる、自分も元だってHONDAラブだったのでVTECの音が好きだ。
一方で自分の乗っているバイクはSUZUKIの GSR400 元々二気筒エンジン、グラディウス400とかを考えてたが四気筒のスピードが忘れられなくてGSR400を購入してしまった。麻衣からは「カマキリみたい、真似してみて」と言われた時は切れそうになった。自分のはABSが標準搭載される前の二〇〇六年モデルのGSRだが、これがいい。因みに元はINAZUMA400というバイクに乗っていたがとある事があって廃車になった。非常に惜しい事をしたが個人的に素晴らしいバイクだった。
説明してるうちに、自分は荷物をシートの上に乗せツーリングネットを被せしっかりとシートに固着させた。まだこのツーリングネットも数回しか使ってないな、前に使ったのは何時だ? 普段バイクに跨らないから不安で仕方ないが、麻衣の為だ、というか麻衣にせがまれて二輪免許取ったんだから。
「よーし、完成。インカム持ってきた」
「うん、行こっか」
「あーあー、聞こえる?」
「はい、大丈夫」
マイクテストを行ってから一緒に走りだす。やっぱりバイクで受ける風は気持ちが良い。事も無く埼玉に着けば良いのだが。




