閑話 癒しの風4
それから6年の時は経ち無事に借金の返済は済み、離れて行った常連客も少しずつ戻って来て店が安定し始めた頃リアちゃんが仕事で帝都に赴き・・・そして帰って来た時に一人の女性を連れて帰ってきた。
「初めましてルルナと言います、貴女の事はリアから聞いてます。優しくてとてもいい人だと」
ニコニコしながらそう声を掛けてきてくれた女性・・・ルルナさんに私は挨拶をして世間話をしようかと口を開いた・・時にルルナさんが真剣な顔になり口を開く。
「リアから聞ききました、貴女の作る料理は素晴らしいと。そこで一つお願いがあります」
お願い?何かしら?と首を傾げるとルルナさんが話を続ける。
「私がアグリに来たのはリアの生活全般のサポートをする為です、その中の食事に貴女の技術・・・料理も加えたい・・・ですから是非・・・貴女の料理を覚えさせていただきたい」
その言葉に私は口を開く。
「私の料理を教える事は構いません、ですが専門の知識が必要な工程があるのですが」
その言葉にルルナさんは微笑む。
「それは大丈夫、私も帝都で店をやってましたから、ですので時間が空いた時にぜひ」
私はその言葉に頷く。
「リアちゃんの為になるなら喜んで」
こうしてルルナさんは時間が空いた時は店に来て手伝いをしながら私の持つレシピを覚えていった。
そしてルルアさんと一緒に働きながら過ごしていって仲が良くなり私よりも年上とはいえ気も合って親友
関係になりルルナさんがもっているレシピも教えてもらいそれを店に出した結果・・・店は更に繫盛した。
「お客様が増えたのは嬉しいけど待ってもらうのは心苦しいわ・・・前の店だったら少しは違うのに」
外で待っていてくれるお客様を見てそう呟きそれを聞いたルルナが首を傾げ・・・真剣な顔で口を開く。
「その話を詳しく聞きたいおけど今はこの場を乗り切る事を優先しましょう、お客様に申し訳ないしね」
そしてその日お客様がいなくなった時に私とクレアとルルナさんで食堂の席に座り、それを見たルルナさんが口を開く。
「ライラ・・・話を聞かせて」
真剣な顔でそう言って来たので私は頷き口を開く。
「聞いても面白い話じゃないわ、それでもいい?」
ルルナが真剣な顔で頷くのを見て私はこれまでの話・・・バスガスに店を取られた経緯を話す。
そして話を聞き終わった後にルルナが口を開く。
「アゴットって言う人が調べるって言ったのは?何かわかったの?」
その言葉に私は首を左右に振る。
「あの頃のアゴットはAランカーでそれほど顔も広くなかったから何もわからなかったって言って謝られたわ」
その言葉にルルナさんが少し考えた後に真剣な顔で私も見て口を開く。
「私の伝手で調べてみましょう」
え?
「伝手って?」
その言葉にルルナが微笑み口を開く。
「私がリアの世話係でアグリに来たってのは前に言ったわよね?」
その言葉に私とクレアは頷く。
「その世話係の依頼主がルナード伯爵家・・・私の雇い主になるの」
驚く私達を見てルルナが話を続ける。
「この件はリアにまで影響を与えるかもしれない・・・・だから一緒にアグリに来たルナード伯爵家に仕える騎士に話をしてみるわ、そうすれば調べてくれる」
そう言いながらルルナは立ち上がり『少し店を離れるわ』と言いながら店を出て行った。
そして1週間後・・・本当に調べ上げルルナが持って来た証拠と調査結果が衝撃だった。
「こんな・・・・」
衝撃的な検査結果・・・それは夫であるハイルの死はバスガスが毎日少しずつ毒をハイルに飲ませ病気と思わせ殺した、そして店の権利書はギルドの商業部門の一人を買収し書き換えていた。
「この情報はもう領主様とギルドに提出してあるわ、もうそろそろこの件に関わった奴等は全員捕まる」
その言葉に私は力が抜けて床に崩れ落ちるように座り・・・それを見たルルナが座ったままの状態の私を抱きしめて背中を軽く叩きながら口を開く。
「今までよく頑張ったわね・・、、、旦那さんも貴女の事を『頑張ったな』って褒めてくれると思うわ」
私はルルナの言葉を聞き・・・店を追い出された日から今まで我慢してたぶんの涙を全て流す勢いで泣いた。
【読者の皆様へお願い】
作品を読んで『面白かった』や『更新がんばってるな』と思われた方は下にある【☆☆☆☆☆】からポイントを入れて応援して頂けると嬉しいです。
とても励みになりますので、よろしくお願いします。




