表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/40

アンラッキーヒーロー9

「いやいや、わかるぞ若者。警察官ってのはな、案外そういうのが好きな奴がいるもんだぞ。ヒーローになるのに最も近い職業だしな。やっぱ、幼少期に正義の心を刷り込むのは情操教育面で良い影響があるってことだ。

オレがガキの頃は、こうだったぞ。ジョ~~チャク!!」

日凪は意外に話に乗ってきた。ついには片掌を天に向けて開き、大股を開くポーズをとる始末だ。おそらく、この中年男が観ていたアニメだか特撮ヒーローの模倣なのだろう。


「はあ……それは知らないっすけどね」

宮部は話を振っておきながら、冷めた返答をした。残念ながら世代が違うせいか、どんなヒーローなのか見当もつかない。

「なんだこの野郎、若さって何だ?振り向かないことだろ?愛って何だ?躊躇ためらわないことだろ?

このくらいは人生の基本だから、しっかり覚えておけよ」

宮部には全くわからない世界の話に、日凪はなぜか熱くなっている。


「……せっかくノってくれたとこ悪いすけど、話戻しますよ。

もしいくらヒーローになりたいと努力して頑張っても、絶対に無駄だってわかったら、日凪さんならどうしますか?それどころか、どう頑張っても魔王にしかなれないってわかりきってしまったら、どうしますか?」

宮部はつい熱くなった。どうやら全く話が通じないわけではないと思ったからだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ