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アンラッキーヒーロー37
「……うるせえよ!クズ!バカ!カス!」
「犯罪者はてめえの方だ!常識的に考えてマジチャカとかあり得ねえだろ!」
言葉に詰まると、人はこんなにも醜くなるものだろうか。信者たちの口から出るものは、もはや言い合いですらない、ただの罵詈雑言と化していた。
宮部はもう完全に二人を無視していた。縛られている女性を救助しようと、縄を解こうとした。ところが、なかなかきつく縛られていて簡単に解けない。しかも、結び目が女の子の腰にあるため、基本的にシャイな宮部にはどうしても触りにくい。いっそ欲望全開で必要以上に触りたくる勢いであったなら割かし早く解けたろうに。
悪戦苦闘しているうちに、玩具の拳銃を落としてしまった。プラスチックの軽い音が、廃工場のコンクリートの上に落ちてカランと鳴った。
「あれ?今の音……」
「軽い…よな?」
バレてしまった。
もとより薄っぺらいハッタリだった。なにせ五百円で買った、ただの玩具だ。ここまで騙せたことの方が奇跡に近い。
「この野郎…味な真似してくれさってからに……」
廃材の盾から現れ出てきた信者たちに、宮部は蹴りたい放題に蹴られてしまった。




