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アンラッキーヒーロー36
宮部は玩具の銃を構えて突き出した。二人の信者は顔を真っ青にして、素早く廃材の陰に隠れた。
「おいおいマジチャカとか、卑怯ってレベルじゃねーぞ」
「ついに敵もなりふり構わなくなってきやがったぞ」
狂信者たちはやはりわけのわからない理屈を並べ立てている。宮部はこんな連中を相手にするのはやめにして、早々と日凪のそばに寄ることだけを考えた。
「うわっ!汚ねえ!こいつ凶器持ってんのいいことにやりたい放題する気だ!」
「流石だよマジ犯罪者だよえげつねえよ」
宮部は野次を無視して日凪の容態を診た。脇腹の隙間を正確に貫かれている。出血が夥しい。素人の見立てではなんとも言えないが、早く病院に連れて行くべきだと思った。
「おい勝手なことしてんじゃねえよ。調子こいて何やってんだ」
「危ねえもん振り回してねえで、まず話し合えよ。何考えてんだよ。まず銃下ろせよ話はそれからだ」
信者たちの言い分のあまりの支離滅裂ぶりに、宮部はつい我慢ができなくなった。
「まず刺したこと考えろよ。人殺しが」
百の詭弁より一の正論。
まるで空気が固まったかのように、信者たちは一瞬だけ押し黙った。そして、一拍の間を置いて烈火の如く怒りだした。




