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アンラッキーヒーロー24
宮部は情けないのを通り越して
(うぜえなオッサン)
と、日凪が疎ましくなった。
いい年こいてヒーローに憧れて、しかもそれを他人にまで押し付ける。最低な偽善だ。カルト宗教は自分の考えを一方的に押し付けてくるというが、それは日凪だって同じではないか。
「……そりゃ、オレは空飛べるとかないし……」
日凪という男は、当たり前のことを言ってやらないとわからない馬鹿だ。ヒーローなんて現実にいるわけがないのだ。
「宮部くん。君、バカだろ」
日凪は変に真面目な顔をしている。
「空が飛べるとか、そんな人間がいるわけないだろ。いいんだよトンデモなパワーなんかなくても。てめえが正しいと心の底から思えることに、全力でぶつかれてりゃ立派にヒーローなんだよ。広義に捉えりゃ、あれだ、ゴミ拾いのボランティアだってヒーローだ」
日凪ときたら、自分が何を言っているのか自分でわかっていない。…少なくとも宮部にはそのように聞こえた。
「はっ…ゴミ拾うヒーローとか、カッコ悪すぎ……」
宮部は鼻で笑った。あまりに馬鹿馬鹿しい詭弁に聞こえたからだ。
「もういっぺん言わせてもらうぞ。宮部くん。君、バカだろう」
日凪がさっきから何を言わんとしているのか、宮部には理解できない。




