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アンラッキー21
「は…まさか、あんたも?」
宮部は日凪の顔をマジマジと見た。
事件を寄せやすい体質
否…事件のあるところに赴いてしまう体質
そんな人間が他にもいることなど、考えたことがなかった。
「よく考えてもみろよ。あんな廃ビルの屋上に行くような物好きが現れる確率なんざ、知れてるだろ?まあ人間、それぞれ事情ってもんがあらあな。
お前さんは自殺するつもりだったのはわかる。
オレは昨日コンビニでタバコ吸ってたら『ここ路上禁煙ですよ~』とかほざくオバハンに遭遇してな。またあんなのに絡まれたら堪んねえと思って、今日は適当な建物の屋上に上ってみたら、まさかのターゲットにコンニチワって塩梅よ。これから探そうってときに、なんとも手間の省けたことよ。
そんな都合のいい奇跡、普通あるか?ところが、オレにはあるんだ。なんにせん、そういうタチに生まれたんでな」
日凪がさっきから嬉しそうにニヤニヤ笑う理由が、宮部にも理解できた。
「それで…オレに何の用っすか?カルト宗教とか、オレ全然関係ないっすよ」
宮部は身構えた。昔からついていないのには自信があったが、まさかカルト宗教疑惑の濡れ衣を着させられるのは完全に予想外だ。




