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ある程度揚げたところで我慢の限界が来たのであろう、ドアの近くにいた3人が我先にと入ってきた。
「ミール。その食べ物つまんでもいいか?もう我慢の限界なんだ。」
「う〜ん……数が微妙なんだよな。そうだ!!後から配るときにここで食べた分を減らして個別するなら別にいいよ。」
「えっ私もかい?」
「もちろんそうだよ。女将さん味見の領域を超えて食べてたからね。」
「そんな〜。」
女将さんはそういうとひざからガクッと崩れ落ちて、両手を地面に手をつき、すごくざんねんそうにしているけどしょうがないじゃん。だってあんなに食べてたら他の人の分がどんどん少なくなりに決まっているのに。恨むなら私じゃなくて何も考えずに食べ続けた自分を恨んでください。
「ミール。お願いだよ。せめてあのなんだっけほ、ほら白いソース。あれを個人用にくれないかい!!そしたらこの料理は、他の奴に…少しだけ分けてやってもいいよ。」
「女将さん。そこは全部って言って欲しかった。」
「リード、あんたはこの料理の狂気を知らないからそう言えるんだよ。」
「ものすごくいい匂いをしてたのはわかるけど、それほどの物なのか?」
そう言って自然と唐揚げに手を伸ばすリードの手をパチンと叩く女将さんの手それをされてリードはますます食べてみたくなったのか、
「女将さんそりゃねーぞ。自分だけつまみ食いして!!」
「そりゃあんた達がミールを怖がって来なかったのがいけないんじゃないか。それを今更ね。」
「お二人ともそんな事で言い争いしてたら主にご迷惑がかかってしまいます。それに味見用のお料理は、すでになくなってますよ。」
「はぁー?ここにあるじゃ……ってない!! いつの間に!!」
空になっている皿を見てリードと女将さんは不思議そうにしている。さっきまでの言い合いが嘘のようにお互いに見つめあったかと思うと、
私を見つけて凄い勢いでこちらにくる。
「ミール!!さっきの料理は?」
「そうだ、そうだ。どこにやった?」
「お料理の前で言い合いをしている方に食べてもらうつもりはありませんので、こちらに持ってきてもらいました。」
私がそう言うと二人は何か言いたそうだったが、急に怯えた表情になりそして仕舞いには顔が真っ青になっている。どうしたんだろう。
「主、お二人に威圧をかけすぎでございます。標的になってない私もそろそろ耐えきれそうにありません。」
「え、なんかすみません。その〜ちょっとだけ注意のつもりだったのですが、まさかここまで怯えられるとは思わなかったです。」
3人の行動を見るとシュンしてしまい方をガクッと肩を落としていると、女エルフさんがふるえながら近寄って
「今注意していた時の感じは強敵を前にしたような感じでございました。それぐらいのプレッシャーがお二人にかかっていたようなので全く動かなくなり、ご覧の通り今も若干震えているがわかりますよね。私たちも状況を知らなければ剣を抜いていたと思います。」
そう言う目には冗談半分、本気半分って感じでこちらを見ている。その事にもショックを受けてしまっていたが、その時にリードが自我を取り戻したようで、
「み、ミール。そ、そんなに、しん配すんなって。オレらは大丈夫だからな。たぶん。」
リードの声が尻窄みになっていき最後の声が聞こえなかったけど、励ましてくれてることは伝わった。そして周りを見ると軍隊長の二人は コクコクと頷き、リードは女将さんの肩を掴んで揺らしてこちら側の世界に戻そうとしている。ガチャって音と共に顔中に滝のように汗をかきながら男の人が入ってきた。その刹那の間に私を守るように軍隊長二人が一番前に立ち、その後ろに自分を取り戻したばかりの女将さん、私の近くにリードがすぐによってきた。
まるで最初から元々その隊列が決まっていたかのように、ものすごい速さでその男の人を警戒する動きをしてた。そんな事を気にもせず男の人は片膝をつくと一言
「ご報告があります。」
「その前に合言葉を言え。」
「は。合言葉は、主は聖女でございます。」
「よし。」
「ちょっとまったーーー!!なんて言う合言葉なんですか!!」
「ミール。もうこいつらが決めちまった事だ我慢しな。」
「え〜なんで勝手に決まってるの!流石に本物の聖女さまに申し訳ないないですし、なにより私は恐れ多いです。」
そう言って抗議を続けようとすると軍隊長達が 笑いながら
「主様はこの地の救世主なのです。これぐらいはお許しください。」
「合言葉で使われる方が珍しいですよ。それに取られ方によっては本物の聖女に忠誠を誓っているようにも見れますからそんなに機嫌をしないでください。かわいいお顔が台無しですよ。」
「そう言う事だから、今回は認めてやりなよ。あやつらの言う通りいろいろとバレないようにしてあるみたいだからな。」
と言われたので私としては恐れ多いが納得する事にした。
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