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【5000pv達成!!感謝!!】子爵家を追放されたら幸せが待っていた〜私は聖女じゃありませんし魔力もないです〜  作者: 水玉紅葉


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38.5②


その日の夜両親が揃うとお互いに今日のことを確認していた。

「今日は、本当にいろいろとおかしいな。いつもならなんてことなかったはずの仕事がかなり難しく感じたり、基本的なもののミスが目立ったりで散々だ。おまえの方はどうだった?今日やっぱりなんか変じゃなかったか?」

「今日は、私も散々でしたの。お茶会に大遅刻をしてしまったり、いつもなら覚えているはずのことだったりを全然覚えておらずに、メイドに頼ってしまいましたの。」

その様子を黙って見ていたお祖母様は、二人に見えないように。そっとほくそ笑みを浮かべていたが、あることを考えるようにして机の上に手を乗せながら顔を上げて

「さて、これからどうなることやら。」

と考えをまとめている。お祖母様がいろいろ思い悩んでる間でもまだ二人は今日のあれこれをおかしいだの、疲れてたのかなとか言って傷の舐め合いをしていた。そしてそのまま夕食の時間までずっとお互い言いたいことだけ言ってガス抜きが上手くできたらしいが、解決策はまったく考えていないうえにこれからの話もしてなかったそんな様子をお祖母様までだけではなくこの家にいるすべての従者がその様子を見ていることさえ気づいていなかった。そう、これにさえ気づければ、あんな事にはならずに済んだだろうに。



事が起きたのはすぐだった。

「旦那様、奥様、後ほどお話しがありますのでお時間をちょうだいしたいのですがよろしいですか?」

メイドの1人がそう言ってランドリー子爵に許可を貰おうとしたが

「話って言うのは今ここで聞こうじゃないか。」

と真っ直ぐにメイドの目を見る。その目力に怯みながらもメイドは自分の言いたいことを言える許可を貰った。震える自分の体に力を入れ

「それではお言葉に甘えまして、私を含めメイドなのですが、全員お暇をいただきたいと思います。」

「なぜだ、急に。」

そう子爵が問いかけると

「私達メイドは正直もうしまして、最近はミール様の存在にかなり助けられておりました。ですがそのミール様がいなくなられた。それでも私達は、お家のためと思い昨日は働かせていただきましたが、やはり何か変だと思い、皆で話し合った結果でございます。」

そう言うと子爵の顔が太陽よりを赤くなっていき

「わかった。わかった。そこまでおまえらが言うなら勝手にすればいい。他にも辞めたい奴がいるなら今すぐ辞めろ!!」

と半ば怒鳴るようにして感情的になってしまっていた。そう……なってしまった。

「さようでございますか。なら私達メイドは、これでお暇をもらいます。今までありがとうございました。みんな行くわよ。」

「お、おいおまえらちょっと待ってくれ。そ、そうだ話し合いをしようじゃないか。」

そう子爵が声をかけても一瞥もせずに部屋を後にする従者達さらに

「旦那様、奥様。」

「まさかおまえまで変な事を言うんじゃないだろうな。」

料理人がいつの間にか部屋に入って来ており 

子爵達に向かって真剣な顔をしながら話しかけたのでつい、先程の事が頭によぎった。

「変なこととは一体なんでしょうか?私は、彼らの意見に賛同いたしますが、この家にお世話になっておりますのでまだ、辞めるつもりはございません。ただここにいた従者全員ミール様のことを気にかけていたことだけはお忘れないようにお願いします。」

そう言って部屋を出る。その姿を見ながら呆然としている子爵と子爵夫人。それを見て呆れつつも誰もいなくなったので、お祖母様が声をかける事にした。

「あんた達いつまでそうやっているんだい?自分たちで解雇したんだ。これから忙しくなるし、自分のことは自分でやらなきゃいけなくなるんだよ。さぁ〜。食べたなら準備して、仕事に行きな!!」

そう厳しく言われて子爵と夫人は現実に戻って来たようで青い顔をしながらバタバタと動き始めた。

「あれ。いつもの制服ってどこだ。」

「そんなの私に聞かないで。えっと今日のお茶会はいつからだったかしら。手紙を確認しないと。」

「お、おい。手伝ってくれよ。このままだと仕事に遅刻してしまう。」

そう言って子爵は夫人と2人で制服を探し出すが2人ともあわてていて全然見つからない。

そんな時にゾロゾロとメイド達が自分達の荷物を持って出ていくところが見えた。

「やばい。門をでたら本当に辞めた事になってしまう。」

「そ、そうね。戻って来てもらわないと。」

時間がないのもそこそこに2人は今にも出ていきそうな従者達を呼び止め

「なぁさっきのことは本気ではなかったのだ。なんとか戻って来てくれないか。」

そう子爵が言ったが

「先程その言葉をお聞きしたかったです。もう私たちは戻るつもりはございません。本当にありがとうございました。」

と聞く耳を持たれずそそくさと門を通っていく。

「ミールを連れてこなければ。」

子爵はそう呟くと近くにいた夫人に

「私たちのこれからはミールをここに連れて来てからだ。それまではミールを探そう。じゃないとこの家が潰れてしまう。」

と言いったが

「それじゃ筋が通らないよ。」

とお祖母様がどこからともなく現れそう言った。

「あんた達はひどい言葉を言いミールを追い出したんだ。ここにはミールは、戻ってこない。そのつもりでいたんだろう。それを自分たちの都合だけで戻そうとは恥知らずもいいところだ。」

と言われたがそうは言ってもどうすることもできないのでお祖母様が去った後、どうとでもなれと言わんばかりの手を使おうと決めたみたいに目が濁っていた。

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