15話
1人で頷いていると。
「本当に怖かったんだから!!」
「いやーこの年であの迫力、そして集中力は、ミールちゃん将来有望だね。」
褒められてるのか、貶されてるのかよくわからないが、いい食材を見つけたので満足していると、
「あ、そうそう王都から珍しいものが手に入ったんだけど見てみるかい?ただ、どうやって使うのかみんな、わからないからミールちゃんならわかると思ったんだけど。」
「はい。是非、力になれるなら見てみたいです。」
「なら持ってくるね。」
「ミール。おじさん、すごくウキウキしながら行ったけど……その……大丈夫?」
「大丈夫だよ。わからなかったら、残念だけど。」
そう言って待っているとお兄さんが器を持ってきた。
「コレなんだけど……わかるかい?」
えーー!!なんて最高なタイミング。
「もちろん。リリー!!あの料理をもっとおいしく食べれるよ!!」
「え!!本当に楽しみ!!みんな絶対にビックリするよ!!」
「うん?なんの話?」
「おじさん、後でのお楽しみだよ。それでミールこれってなに?」
とリリーが興味津々にお兄さんから器をもらって、私のところまでおそるおそる持って来て、私に渡す時に少し震えていた。あれ?本当に怖がらせたみたい。
「リリー……なんでそんなに震えているの?」
「だって……食材を無碍に扱うとさっきのミールが出てきそうでね。」
「大丈夫だよ。……わざとじゃなきゃ……」
少しからかいつつイタズラをすると
「絶対そんなことしないよ!!」
「お兄さんも約束するよ!!」
なぜお兄さんまで!!なんかショックなんだけど。だけどここで冗談でしたって言ったら面白いことになりそうだけどこのままの方が食べ物を粗末にしなさそうだしね。
「わかっているならいいや。それでコレはね、味噌って言ってスープの主役になる物だよ!!」
「そうなんだ。王都の商人も取り扱いに困っていたから、知っている人がいてよかった。」
「お兄さん、これ作った人ってどんな人かわかりますか?」
「うーん…商人から少しだけ聞いた話だと、王都でも変人扱いされているみたいで、この商人が売ってたのも、ちょっとした知り合いだからみたいだよ。この人の所には臭いからあまり行きたくないみたいだけど……」
えっ!!自力で発酵食品を作っている人がいるなんて!!王都に着いたら早めに会いに行きたいな。
「その商人さんの名前ってなんですか?」
「ジャスさんって言う名前だよ。その味噌っていうのを作っている人の名前は知らないけどね。」
ですよね。だけどその知り合いの商人さんの名前を聞けただけでもラッキー。
「ねぇー!!食材は、さっき手に取ったのだけじゃないでしょ。さっきみたいなのは、怖いからサックっと決めよう!!」
リリーがそう急かすからなにか案内の事情があるのだろう。よーしさっさと決めようっと。
だけど一つ一つさっきの要領でやっているといつまでかかるかわからないから、目利きである程度絞っていこう。
「リリーちゃん……」
「おじさん…私やっちゃったかも、またあのミールの姿が見える。」
「オレもね。見えてしまうんだよね。」
えーっと。2人の声が聞こえて来たんで横目でチラッと見ると顔に汗をかいているのが見えた。そんなに怖いんだ、何かに集中している私って。
「2人ともそんなに怖がらせてごめんね。」
「だいじょうぶだよ。」
「ソウソウ。」
いやいや2人ともなんか変な感じになってるよ。まぁ気にしてたらなにもできないからなー。よし切り替えよう。
「そしたら、えーとここの野菜を一箱と、あっちの野菜を一箱ください。」
「わかった。それでこんなに買ってどうすんの?」
「えーと。私が料理を振る舞うことになってましてね……」
「そうそう。ミールが村のみんなに美味しいものを食べさせてくれるんだよ!!」
「お兄さんも行っていいかい?」
「もちろんですよ。その代わり少しだけ安くしてもらえたらな……なんて」
「おうよ!!そしたらその2つの箱で銀貨10枚のところ銀貨7枚でいいよ!!」
「あ、そうだ!!お肉!!」
うわー!!大事なこと忘れてた!!リリーありがとう。
「トーンのお肉ってありますか?」
「うん?もちろんあるよ。そしたらその3点で銀貨10枚でいいかい?」
「わかりました。ありがとうございます。それでおねがします。」
よっしゃ!!安く仕入れた!!
「じゃあ。ちょうどもらうね。荷物が多いけど大丈夫かい?」
「確かに。一旦リリー達の宿に戻裏たいんだけど。」
「うーん。しょうがないよね。わかった頑張って運んでいこうか。ねー!!おじさんと手伝ってくれない?」
「ミールちゃんのお料理が食べられるみたいだし、後は明日でも大丈夫だからちょっと待っててくれたら手伝えるよ。」
「すみません。よろしくお願いします。」
私のその言葉を聞き終えたぐらいで、店の奥に向かっていった。
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