10話
そんな会話をしながら3人で夕食を食べていると。
「そういえばミールは、なんでこの村に来たんだっけ?」
「リリー。焦ってったのはわかるけど人の話はしっかり聞いた方が良いと思うよ。看板娘なんだし覚えてた方がお客さんは喜ぶから!!ちなみに王都に行くために寄ったよ。」
と何気なくいったらリリーがやばいという顔した。私以外だとすれば……とリリーのお母さんの方を見るとそこには鬼がいた。
「リリーちゃんいつも言っているよね。」
「は、はい。」
声が上擦っていたのが気にならないぐらい張り詰めた空気だったが
「ふう。お客さんのしかもミールちゃんの前だからここまでにしておきます。次はないからね。」
うわーこえー。
「お母さんわかったよ。」
リリーは震える声でそう言った。
夕食の雰囲気が悪くなりそうなので、
「まぁ。リリーが声をかけてくれなければまだ泊まるところ探してるかもしれなかったのでその人見知りしない人懐っこさはすごく良いよね。」
「あ、ありがとう。」
「ミールちゃんは、優しいのね。会ったばかりのリリーのことそんなに評価してもらえて私も嬉しいわ。」
少しだが雰囲気が良くなって来たところで、
「リリー。明日暇になったからこの村を案内してもらいたいんだけど……」
「もちろん!!ミールの頼みじゃなくても明日は村のみんなに紹介するつもりだよ!!」
「それは良いわね。ただミールちゃんは、明後日朝から出発するんだよね。出来るだけ早く帰って来てね。」
とリリーのお母さんは、ウインクをしながらリリーと私にそう言った。そして食べ始め用とした時に宿のドアを叩く音がする。
「おーい。リリーちゃん!!お母さんの声が聞こえてるけどよくなったのかい?」
男の人の声が外から聞こえるとリリーは、ニコッと笑い
「あ、おじさん!!こんばんは!!お母さんね……治っちゃた!!」
「はぁー!!ってリリーちゃん僕をだまそうとしてもそうはいかないぞ!!だって今この村の3人に1人ぐらいがこの病気にかかってるんだよ。まだみんな寝たきりの状態なのにリリーちゃんのお母さんだけ治る訳ない」
えっとそんなにやばい状況なのこの村。あのギルド職員何にも教えてくれなかったじゃん。だからこの村に入った時に人が少なく感じたんだ。疲れてたからそこまで気にしなかったし、ついてすぐにリリーが話しかけてくれたから気づかなかった。ただこの人の話だけどリリーのお母さんは、元気なんだよね。さっきすげー怖かったし。
「病気は、すっかり治りましたよ。」
「あれ?そっくりさんかいな!!ダメだよ不謹慎な真似しちゃ……って本人だ!」
途中からさっきの怖い感じが出て来たのでこの人それで判断したな間違いない。
「リリーちゃん疑って悪かったな。」
「良いよ。だってお母さんだけが治って他のみんな治ってないんだから、いろいろ言われるとは思っていたから。」
そんな事をこの子は、考えていたのか……私は転生したからそう思えるけどリリーは、本当に10歳ぐらいだから、本当にこの子は思慮深いし、ここまでお母さんが休んでる間1人で店をやってたぐらいだからな、根性と頭の良さはあんな感じだが、素直にすごいと思えるなぁ。
「リリー。ありがとうね。でも、貴女が1人で抱えなくていいのよ。お母さんも元気になったんだから、お母さんと一緒にね考えて行こう。」とリリーのお母さんがリリーに向けて言った言葉がすごく感動的だったのだが、
「それでどうやって治したのか教えてもらえない?」
それは本当に当たり前のことなんだけどもう少し余韻というか、風情というかを感じたかったそれは母娘も同じようなことを感じていたらしくしかし相手の方が言ってることが正しいので、仕方なくという感じで話始めようとすると私は背中が急にゾクゾクとしたのを感じた。
「今日も、特に特別なことはしてないよ」
「そんな訳ない。よく思い出して、この村の存続がかかっているんだから」
「あ、そうそう、この料理を食べてからお母さん元気になった」
リリー余計なことを……こっちみてニヤついてるな。
「ほぅ。それでこの料理を作ったのは誰?」
「この子だよ!!ミールっていう名前の子!!」
あーリリーのやつ絶対わざとやったな!!
「えっとミールちゃん?」
かなり疑った目でこっちを見る。そりゃ疑いたくもなるよね。知らん女の子がいきなり料理を作って、それを食べたら病気が治るってマンガの世界か!!って感じだよね。だがこれを利用させてもらおう。
「はい。なんですか。」
「リリーちゃんが言っていたことは本当かい?」
「タイミング的にはそうですけど、多分リリーのお母さんは、もう治りかけていたんじゃないかと思います。」
「そうだよね。そんな訳ないよね。」
と言った男の人の後ろでリリーがジト目をしながら私をみていたがここは気づかないふりをしよう。というかよくよく考えてみたら2人にその気にさせられただけで実際には今言ってた通りなんだけどね。
「おじさん。なら実験してみよう!!ミールにこの料理を作ってもらおう。それを食べてそのお客さんが治るか。」
「そんな事ダメだと思うよ。それにいろいろと問題があるから」
と私がいい終わるかどうかのタイミングで男の人が
「リリーちゃん。それだ!!ミールちゃんにここで作ってもらって僕とリリーちゃんとリリーちゃんのお母さんで病気の人に配ろう。何、食べ物だから断る人はいないだろうし、もしダメでもこの事を誰にも伝えなければ良いだろうし、成功なら一番いいが、ミールちゃんの事をあれこれ聞かれるだろうね。」
うわーこれどっち転んでも私面倒ごとに巻き込まれてしまう。
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