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食べる令嬢 貢ぐ公爵…侍女アリーナ公爵家の溺愛記録  作者: シャルru


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8 真の愛妻家

ある休日、公爵家本邸から、現公爵夫妻が

遊びに来られた。


「シャーロット、ご機嫌いかがかしら?

ここでの生活は楽しめている?短い婚約期間で

結婚したから、ケンカしていないか心配だわ…

               ねぇ貴方」

「うむ。」


…大奥様。それはあり得ませんね。

アリーナは、確信している。


「ケンカ?…母上。そんな心配を?

愛してやまないシャーロットと

結婚して、ケンカなど…する訳がない」


ウィリアム様は、そんな心配は不要だと

言わんばかりだ。


「気にかけてくださり、ありがとうございます

ウィリアム様が大切にしてくださって、とても幸せです」


シャーロット様の満点回答に、公爵家は皆笑顔だ。


しかし…現公爵夫妻はこのあと、ご子息のリアルな

真の溺愛を初めて見る事となる。


「母上、まず、シャーロットの為に整えた庭を

ご覧ください」


ウィリアム様は、婚約期間に改装した庭へ

夫妻を案内することにした。

屋敷中央の庭には、本物の癒し空間が再現されている小川が流れ、野草、小花が咲き乱れ四季の移ろいが感じられる。


「それから、屋敷も改装しましたし…」


シャーロット様の小部屋と、まさにくつろげるほど広いクローゼットを案内する。


「こだわりを感じる作りねぇ…素敵。…ねぇ貴方。」


シャーロット様は

「こんなにしていただいて…」

と、恐縮ぎみだが、大奥様はシャーロット様を

抱きしめて言った。

「私達は、あの、ウィリアムが結婚すると

言ってくれた事がとても嬉しいから。いいのよ…

あなたが幸せでよかったわ…ねぇ貴方」

「うむ。」


長くウィリアム様の婚約者が決まらず、親としては胃が痛い思いを長年してきたのだろう。

「ウィリアムがこんなに愛妻家だったなんて

親としてもとても嬉しいわ…ねぇ貴方」

「うむ。」

息子に、欠陥があるのかと悩んだ日々も懐かしい

と言った風だ。


おお…神よ。ここに全ての幸せが揃っています。


実はアリーナは、少し心配していた。

しかし…

現公爵夫妻は、ウィリアム様が湯水の様にシャーロット様のために浪費しても、怒ることもない。


「父上、母上そろそろ、お茶でも飲みませんか?」


アリーナは、支度の為

一旦下がることにした。


本日の、お茶は…と。


先ほどの庭園で、ハーブティーとケーキですわね


ワゴンに、4人分のお茶とケーキをととのえ

侍女を従えて、庭へと急ぐ。


カタカタカタ…

「お待たせ致しました…お茶の準備が整いました」


美しい自然溢れる中庭で、

この国の高貴で、美しいご家族がお茶を

楽しまれる風景…


ああ…美しいですわ。

アリーナ、まさに満足である。


そして、いよいよウィリアムが天上に昇るほどの

喜びの時間が来た…


「ほら、シャーロット口を開けて…」

「ウィリアム様、今日は…少し恥ずかしいですわ」

義両親の手前、である。

「コレが、僕へのご褒美だから…ね。…あーんして。」

「あーん」

シャーロット様は、小さめにお口をあけた。

「ああ…シャーロット今日も素敵だ…」

頬に連打でキスをしていた。


「………。」

「…。」


…大奥様。公爵様。

コレが…ご子息ウィリアム様の

真の溺愛の姿でございますよ。


そう、王都一の美丈夫であり…

クールでキレものと名高い

ウィリアム·アヴェーヌ公爵子息

は、シャーロット様には

「この世に、2人といない愛妻家」なのだ。


現公爵夫妻は見たこともない、

息子ウィリアムの、デレデレ甘々の

新婚生活を、目の当たりにして


「…愛妻家だと…思っていたけれど…

          ねぇ。貴方」 

「………う…む。」


その後、無言で帰っていったのだった。















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