6 辛い時は共に
ある冬の日、
夫妻は、雪景色を楽しみたいと、
ガゼボで、お茶を取ることにした。
寒いけれど、二人でくっつけるだけ
くっついて、温かいお茶を飲む。
「まぁ、湯気がのぼると美味しさが増しますわ」
確かに、カップからの湯気は
スコーンと紅茶の魅力を上げていた
「そんな些細な事に気付けるなんて、
シャーロットは本当に魅力的だ。」
ウィリアム様はシャーロット様を
ぎゅうぎゅうと
抱きしめている。
少し離れたところで控える侍女。
…寒い…。
「あら…いけないわ。アリーナたちも温かいお茶を頂いてちょうだい。今日は構わないわよね、
ウィリアム様」
「もちろんだ、私達に付き合わせているのだから」
アリーナと侍女数名は、
本当に寒かったのでお茶を頂くことにした。
気遣いもしてくださる
素敵な御夫婦だ。
これからもついていきます!
侍女達はこの日ばかりは、
お茶を頂くことにした。
その翌日、シャーロット様が熱を出された。
「アリーナ、シャーロットに熱があるようだ、
すぐに医者を。」
「畏まりました」
アリーナは、急ぎ医者を手配するが
昨日の、大雪で馬車が思うように動かないようで
到着まで時間がかかりそうだ。
「ウィリアム様、うつしてはいけませんから、
どうぞ別室へ。ごほっ。」
シャーロット様は、仕事がお忙しいウィリアム様を気遣い離れるように言った。
「シャーロット、君の熱が最初に僕にうつるなんて
それ程近くにいた証だ。喜んで受ける。」
意味がわからない。
発熱して、頭が回りきっていないシャーロット様は
無言になった。
きっと、このあとウィリアム様も寝込む。と
予測した侍女達は、医者も泊まれるように
と、客間を整える事にした。
あらゆる準備を整え、
アリーナが夫妻の部屋に戻ってみると、
ウィリアム様がシャーロット様を
包むように抱きしめ、普段着のまま
一緒にベッドにはいって眠っているのだ…
まぁ…。
こんな夫妻の姿を本来、侍女が見ることはない。
愛してやまないシャーロット様と
一時も離れないウィリアム様。
夫妻の仲睦まじい姿に悶絶するアリーナ…
ああ…!なんて素敵な…
その時…
「ごっごほっ!」
突然咳き込み始めるウィリアム様
「う、う…頭が痛む。」
やはり。だ。
アリーナは侍女達に指示をする。
「ウィリアム様も発熱した模様、なお
すでにベッドにてお休み中の為、
しばらくそっとしておく事…」
そう言って、アリーナは
シャーロットと同じように、
仲良くウィリアムの頭を冷やし
医者が到着するまで、部屋から下がることにしのだ。




