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エレシア・ミナリエは神の落とし子  作者: 桜里


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第6話「ナリアにとっての冒険者」

先程までいた白い空間から離れたと思った次の瞬間には目が覚めていた。外は明るくなったばかりのようで

まだ6時よりも早い時間だろう。


さっきまでの事を思い出しながら自分が女の子なことを受け入れてしまった事実にまた、赤面する。


「あの女神様100%楽しんでたよなぁほんまに」


もうあのことは忘れようとシャワーに向かう


朝早くに起きてシャワーを浴びるというのは転生前からのルーティンだが、昨日までは街についてなかったので夜に水辺で洗うくらいで済ましていた


転生当初は女の子の裸を見て触れることに抵抗があったが自分の体だと意識することでなんとかそれには慣れてきた


創造魔法で今まで使っていたスキンケア用品やドライヤーなどを出そうかと思ったが、男性用のものしか知らないので少し調べてその通りのものを使った


ナリアと待ち合わせた時間の30分前に行くとしてもまだ時間がある。朝食を食べて持ち物を用意し始める。


昨日の時点で装備などはある程度揃えたがそのあとすぐ寝てしまったので、その他のアイテムに関してはまだ何もない


まずはファンタジーといえばというところから作り始めようと思う。冒険者の必須アイテムマジックバッグだ


この世界でなんと呼んでいるかは分からないが、異世界系ラノベでのレギュラーの見た目の体積よりも容積が多い不思議なバッグや袋の形をしているあれを作り始める


作品にもよるが仕組みとしてはバッグというのは形だけでその口に時空間魔法を施して別空間に収納するもの、バッグの中の空間だけを引きのばして大きな容量を受けてるもの、少し珍しいものだと存在自体を世界から少しずらしておいておくもの


このあたりが一般的だ。しかし私が作るものはそのどれとも違う。物質を魔力に一度変換し取り出すときに再構築する


魔力からものを生み出す創造魔法から魔力と実際の物質とは互換性があるのではという予想から思いついた構造だ


理論はできたのであとは形だ。といってもそれは最初から決めていた。ベルトの位置につけるアニメとかではポーションなどを入れておくキャラクターが多いあれ


見た目がすごく小さくマジックバックのイメージはないがあそこからいろんなものが出てきたら用意周到そうですごくかっこいいのでは?と思ったことが決め手となった


短剣のホルダーも腰の背中側につけようと思っていたので見た目がごちゃごちゃしそうだったが、バッグを前側の左腰につけて、背中側をコートで隠すことで解決した


製作に取り掛かり『創造魔法』のスキルを起動する


装備を作ったときほどではないが、能力を付与したようなものを創っている為か普段よりも多くの魔力を消費した。


とはいえ私の魔法関連のステータスはかなり優秀らしく魔法に換算すれば多くとも全体から見ればほとんどは温存できている形だった


準備もできて割といい時間になったのでそろそろギルドに向かおうと思う。必要なものをそろえたか最終確認をして出発した


「まだ朝早いのに元気だなぁ」


日本であれば出勤していて当然な時間ではあるのだが、ここは異世界で正直に言うと文明レベルは低い。


だからもっとゆったりとした時間で仕事をしているものだと思っていたが、この街は港などとも交流があるからか、この時間でもお店なども開いていて活気があった


ギルドに着くと流石にまだナリアはいなかったので依頼を眺めてみると、ナリアの言っていた通りほかの冒険者より少し遅いようで割がいいなと明らかに思えるようなものはなかった


まあそもそも登録したばかりでそのような依頼は受けられないので今は問題ないのだが


とりあえずいくつかの種類の薬草を採取してくる依頼を選んで受付に持っていく


「この依頼を受けたいんですけど...」


「エレシア様、初日から働き者ですね。そして依頼は...薬草の採取を三種類と。はい確認できました。5属性も扱えるスーパールーキーと聞くものですからいきなり無茶しないか心配だったんですけどその様子だと堅実そうなので杞憂でしたね」


調子にのって装備も整えたこともあってか少し目を付けられていたらしい


「いらぬ心配をさせてしまって申し訳ないです。まだこの土地に慣れてもいないのでしばらくは魔物との戦闘は避けつつ、このあたりを広く見れるように動きますよ」


一応依頼を受けること自体にも意味を持たせ、先を見据えているように優等生アピールをしておく


俺自身女神さまにユニークやエクストラなんてつくスキルを貰って自分が目立つ存在なことは自覚があるし目を付けられないに越したことはない


「あれ?エレシアちゃんもう来てたんだ。早いね」


後ろから話しかけられ振り返るとナリアだった


「ナリアこそまだ集合時間より早いと思うけど」


実際10分以上本来より時間はあるだろう


「お姉さんだし先にきて依頼の受注済ませて待ってようと思ったんだけど、その様子だと...」


「はい今エレシアさんからそれぞれ治療、魔力回復、解毒のポーションの素材となる薬草3種の採取依頼の受注を承認したところです」


受付嬢のお姉さんも入ってくる


「うん私が受ける予定だったものと同じだね。そしたら私が案内する形になるかな?受付嬢さんありがとうございました」


ナリアに連れられて門から出ていく。昨日通ったときは街にばかり目が行っていたがこの街から森に着くまではかなり大きな草原が広がっている。視界も開けているし数も少ないがそれでも魔物もいるのでもしかしたら今日の初戦闘もあるかもしれない


「そういえばエレシアちゃん装備に気合入ってるねぇすごくかわいいよ」


昨日創ったこの装備のお披露目はギルドで済ましたのだが、ちょうど受付嬢さんと話していたので街から出るまで上がらなかったがようやく話題になった


「森で生活してるときはいつ本気の戦力が必要になるか分からないから使えなかったけど今はそれなりに余裕があるからね」


「なるほどねぇでも魔法主体の戦い方なのになんでシーフ風なの?」


今まで短剣なんて使ってないから当然の疑問だ


「実はこれコートに隠れてるけど背中側に短剣があるんだよね。攻撃が魔法主体なのは間違いないけど近づかれたときの対処とか、相手を崩す動きとかスピードがある私にはサブで短剣を持つのが相性いいんだよ」


「じゃあそっちがエレシアちゃんの本気の戦闘モードってことなんだ。早く見たいなぁ」


俺も早く短剣を試したい気持ちはあるが本来の目的からは外れるので一度ナリアにくぎを刺しておく


「一応今日は薬草採取の依頼だからね?いつ戦闘になるかは分からないからそうなればもちろん応戦するけどそればっかりを目的にしちゃだめだよ」


「それは分かってるけどぉ」


ナリアが少し不満そうな顔を浮かべてしまった。まあでもそれも含めて楽しんでる感じがするので多分大丈夫だろう


なんだかんだ喋りつつも案内はしてくれているから、薬草の群生地にも近づいてきた


森へと続く道を歩きながら、ナリアは慣れた様子で周囲を見回していた。


「まず最初に採るのはルミナ草だね。初心者依頼の定番。いちばんシンプルな治療のポーションの素材だね」


「へぇ、やっぱり回復薬の素材って需要高いんだ」


「うん。擦り傷切り傷なんて冒険者だと日常茶飯事だし。ポーションって結局討伐依頼の後とかは毎回使うからねぇ」


そう言いながらナリアは草原の一角でしゃがみ込む。


「ほら、これ」


示された先には、細長い葉を持つ淡い緑色の草が群生していた。


一見するとその辺の雑草とほとんど変わらない。


「見分けつく?」


「えっと……葉の色?」


「惜しい。色もだけど、こっち」


ナリアが葉を裏返す。


「葉脈が少し白っぽいでしょ?あと触ると少しひんやりしてる」


「ほんとだ……」


試しに指先で触れると、わずかに冷たい。


創造魔法で物質を扱う感覚のおかげか、内部に微量の魔力が流れているのもなんとなく分かった。


「薬草って魔物素材より安いけど、安定して稼げるから新人には人気なんだよ。危険も少ないし」


「ナリアってほんとに詳しいよね」


「えへへ。結構長くやってるからね」


そう言って笑うナリアの手つきは慣れたものだった。


根を傷つけないように丁寧に採取し、小さな袋へ分けていく。


エレシアも真似して採ってみるが、思ったより難しい。


少し力を入れすぎただけで茎が途中で切れてしまった。


「あー、やっちゃった」


「ふふっ、初心者あるある」


ナリアが楽しそうに笑う。


「薬草って意外と繊細なんだよね。雑に抜くと品質落ちちゃうし。根っこが一番効果が高くて大事なんだけど、そこを傷つけると一気に効果が落ちちゃうんだよ」


こういったことも戦う技術とはまた別の、“冒険者の仕事”なのだと少し実感する。


しばらく採取を続けると、ナリアが立ち上がった。


「そろそろルミナ草は集まったかな。次は魔力回復のポーションになる蒼月草を探そっか。こっちは森の近くにしかないんだ」


草原を抜け、少し木々が増えてきた辺りまで進む。


空気がひんやりとしていて、土の匂いも濃い。


「蒼月草は魔力を集める性質があるから、慣れた人はそこから探したりもするんだよ」


「へぇ……」


それを聞いて周囲の魔素に意識を向ける。


すると、木陰の奥からわずかに流れようなものを感じた。


「あっち?」


「え?」


ナリアが目を丸くする。


指差した先へ向かうと、そこには青みがかった葉を持つ植物が群生していた。


「え、ちょっと待って。なんで分かったの?」


「なんとなく……魔力の流れ?みたいなのを感じたというか」


「なんとなくで出来ることじゃないんだけどなぁ……」


ナリアが若干引き気味に呟く。


しまった、少しやりすぎたかもしれない。


誤魔化すようにしゃがみ込み、蒼月草へ手を伸ばしたその時だった。


「――あ、エレシアちゃん動かないで」


ナリアの声が急に真剣なものへ変わる。


見ると、白い小花の近くで小さな虫が羽音を鳴らしていた。


「白蛇草の周りには毒虫が寄るんだよ。ほら、あれ」


「うわ……」


手のひらほどもある羽虫が、じりじりとこちらを警戒するように飛んでいる。


「刺激しなければ大丈夫。でも初心者はよく刺されるんだよねぇ」


「本では見たけどこんなにいるんだね」


「いやいつもより数が多いな。ここの群生地だと解毒のポーションの素材の白蛇草も一緒に集めれるからいつも来てるんだけど、別の場所のが良かったかも」


どうやら本来はもう少し少ないらしい。とはいえこちらから何もしなければ攻撃はしてこないようなので採取をし始める


「エレシアちゃんもさっきより上手くなってきたね」


「ほんと?ありがとう。ナリアに比べたらまだまだだけどね」


基本的な採取の仕方はさっきまでのルミナ草と大きな違いはないから同じような感じでここでも薬草が集められている


そのおかげか同じ量を集めるのに2つ合わせても半分程度の時間で終えることができた


「いやー思ったより早かったね。初めての依頼お疲れ様。このまま帰って報告行く?」


「そうだね……あ、でも少しだけいい?」


「ん?」


エレシアはナリアの荷物へ目を向ける。


採取用の小袋やナイフはあるが、武器らしい武器は見当たらない。


昨日から気になっていたことをそのまま口にした。


「ナリアって戦ったりはしないの?」


「しないよ?」


あまりにも即答だった。


「私、魔物とか絶対怖いし」


たしかに昨日冒険者の依頼も今日やった薬草採取くらいだと言っていた。戦闘を避けるなら必要ないことなのだろう


今日見た依頼の中にも、魔物と戦わずに達成できそうなものも多かった。


「まあ森の奥に行くこともあるし、護身くらいできた方がいいのかなーとは思うけど……」


そういって遠くをみる


「魔法とかちょっとは憧れもあるからね」


「じゃあさ、帰る前に練習しない?広いし人がいない場所なら思いっきり打てるし」


押せば一緒に来てくれそうだったので私の練習に誘ってみる


「いいけど、殆ど何もつかえないよ?」


「いいのいいの私が教えるから!案内もしてくれて助かったしね」


そういって手を引きながら木々が無くて開けている場所に向かった

久々に長めに書きました!

実は昨日のは丸々書いたんですけど今回の途中までは引っ張り出してきた所に書いてあったやつなので修正含めてどの回も1500文字程度しか書いてないんですよ。


だからこの先投稿頻度がガクッと落ちると思うんですが気長に待っていてください!


「ここの部分が分かりにくい」や「ここはこう書いた方がいい」などのアドバイス感想等あれば参考にしたいので送ってくれると嬉しいです!

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