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超ショートショートはじめました  作者: あき伽耶


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踏切オーディション

出されたお題は「踏切オーディション」です。

挿絵(By みてみん)

 踏切に電車接近、あと600m。

 よし、コントローラーのAボタンだ! 

 ゲーム画面の踏切がカンカンと音を鳴らし、遮断機が下りた。

 電車が通過し、次の電車が近づくまでのスキマ時間、Bボタンで遮断機を上げる。

 歩行者が踏切を渡る。その人数が俺の得点だ。

 X銀行主催の「踏切オーディション」ゲーム。スタートアップ企業が一室に集められ、高得点を出せば融資が受けられる。

 なんだコレ、どんどん難しくなってきたな。

 線路は5本に増え、電車はドア故障や急病人救護やらで遅延、電車が線路に渋滞し遮断機が開けられない。あっちの電車がやっと通ったら、今度はこっち。遮断機前に大勢の人が溜まりブーイング。うぅ焦る。スキマになんとか遮断機を開けたら、高齢者が渡り切れずペナルティポイントを喰らった。

 次はどのタイミングで、開けるべきか、否か……! 

 どうしようか悩んでいる間に、絶妙のタイミングも逸してしまい、ゲーム終了。くそっ!

 融資を勝ち取ったのは、俺の前の席のやつだった。

 そいつは確かに高得点だったが、画面のペナルティポイントがひどすぎた。俺は見過ごせず担当者に抗議した。

 すると、

「お客様、ハイリスクあるところにハイリターンありです。あの見事な決断力こそビジネスの必須スキル。それに比べてお客様は、もうとにかく踏み切れず……亅




(了)

お読みくださり、ありがとうございました。


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― 新着の感想 ―
eスポーツな出だしからまさかのラスト! 驚きました。 結果ではなく行動を見るゲーム。正解のないクイズのようですね。そして担当者さん、上手い……!! これは主人公も納得せざるを得ませんね。
本当にそういうゲームがありそうで、踏切の奥深さを改めて感じました。それがオーディションと組み合わさるのも、とても面白かったです。 スタートアップ企業が対象ですからね…やはり求められるものは、そうなの…
「踏切オーディション」ゲーム 、本当にありそうな感じが面白いですね。 でも主催者が残念なような。ビジネススキルとは……。 ラストのひと言が切ないけど、オチがしっかり決まっていますね。 楽しく読ませてい…
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