ネタバレアイマスク
今しがた会員制バーに別々に入店した二人の男女のアイドルを追いかけ、俺は車で張り込み中。
「あの二人絶対つきあってるぜ。二人並んだ画像、必ず撮ってやる!」
このところゴシップを取り逃がしてばかりの俺は、息巻いた。
「まあしばらく出てこないし、俺も休憩させてもらおう」
恋人のユナからプレゼントされたアイマスクを手に取った。装着を感知し起動、心地よいバイブと温熱作用。ああ癒やされる。
最近ユナになかなか会えない。大手事務所に移籍して人気急上昇、多忙だからだ。そう、ユナもアイドル。
寂しくないわけじゃないが、大丈夫、俺にはこのアイマスクがある。
「これ特注品なんだヨ、大事にしてネ♡」
ユナの甘い声を思い出し、ついニヤける。
まったく。ゴシップ記者の俺がアイドルとつきあうとは。しかも俺は以前にユナの姉をすっぱ抜いて引退させたのに、だ。しかしその事実を知ってもユナは「そのおかげで私にチャンスが回って来たんだヨ」と微笑む。
ユナの声が恋しくてアイマスクのボタンを押すと、ヒット曲「I am 愛ドール」が耳元に流れてきて、俺は幸せに酔った。
***
「ほらあいつだよ。おれら尾けられてたんだな」
張り込みされていた二人の男女のアイドルが、店内からそっと車の男を覗く。
「ユナの忠告どおりのアイマスクだね」
仮眠を取る男のアイマスクにくっきりと浮かぶLEDの文字を、二人は指差した。
「『I am パパラッチ』だって。めっちゃ目立ってんじゃん、笑う~!」
(了)
お読みくださりありがとうございました♪
いや~、難しいお題だった~。
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