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38.知らせ
◆知らせ◆
携帯電話が鳴った。
ちょうど仕事が終わって家に帰ってきた直後に、電話が鳴った。
今日はこれから、いつものスタジオ練習だ。
携帯電話に表示された番号は、ユキのもの。
(ユキくん? こんな時間にどうしたのかな?)
「ユキくん?」
遥は電話に出た。
「――……」
「えっ!?」
「――……」
「えっ? えっ?!」
「――……」
「うそ、うそ、うそっ……」
携帯電話を持つ手が震える。
その場に座り込んだ。
「――……」
「信じない! 私……、信じない」
「――……」
――ツー、ツー、ツー。
携帯電話が感覚のなくなった手からこぼれ落ちた。
遥は肩を震わせながら声にならない声で笑っていた。
「は……ははは……ははは」
(私、信じない。……ユキくんが死んだなんて)




