べっ甲隊の活動
考えた歌詞はこうだ。
空を見上げ哀しみが降る
空を見上げ散るは花弁
誰かの泣き声は遠くに
哀しみはてふてふのごとく舞ゐ踊る
産まれた怒りと涙が枯れ果て
僕は何処へ征くのならむ
手元に余風は無く悲しけり
愉しみにしたりし夏の香りは
風に揺れて 灰になりて
風のごとく 夢のごとく
誰かの元へ 散りならむ
昼休みに加藤に歌詞を見せる事にした。
「……藤原、すげぇ病んでるな。まぁ、良いんじゃね?」随分と面倒くさそうな感想だった。
めげずに放課後、ノートに書き記した歌詞を早速、メンバーにも見せる事にした。
ドラムの中村が、ふむふむと言った感じで読んでいる。そして口を開き「藤原さん……あの、こんな事を言っちゃいけないとは思いますが、知り合いに…その、何ていうか病院に行って凄い良くなった人が居るんですよ、その……精神の……」中村が悪びれた様子でゴニョゴニョと言う。
「は、はぁ?そんなんじゃねぇよ俺は!たまにはこう言う歌詞も良いだろ?普段の歌詞だったら、欲望の塊じゃないか!学生だって金が欲しい金が欲しい金が欲しい!だけの歌詞だってあったじゃねぇか!そろそろ方向性を何とかしないとな!」
今思えば「moneyの虎」と言う曲は最低であった。
「まぁ、今までの歌詞は意味の分からないクズみたいな感じだったので良いんじゃないですかね、これで今年の学園祭…やってみます?」
突如の提案で吃驚したが、メンバーの同意を待つ事にした。本当にこれで良いのか不安だが、毎年不評な学園祭のライヴ、今年は加藤の入部もあり、イケるかもしれない。




