episode37『嫉妬』
episode37
『嫉妬』
[part1]
喫茶店、point nemoでの新たな迷い人の接客をするソラとウミ。ツカサやナギの件で感傷的に浸ってたがそれでも時は進んでいく。nullとrecefiaは食事を客に提供していた。
ソラ「……注文です。バームクーヘン……お願いします」
ソラはrecefiaにオーダーを送る。recefiaは淡々と料理を作り始める。
迷い人はバームクーヘンを美味しそうに食べていた。ウミはその光景で手が止まる。そしてソラも……。
その迷い人は記憶を取り戻し、帰還をした。
null「閉店」
nullの一言で店じまいを始めた。
nullはテーブルでコーヒーブレイクを始まる。ウミが近づく。
ウミ「なぁ」
null「ん?」
ウミ「あとどれくらいで……現世を再建できる……?」
null「……割と順調。6割はいってる」
ウミ「……そうか」
ウミは不安そうだ。nullはコーヒーを一口、そして続ける。
null「問題はしあわせさまと祝福の天使……コイツらの存在を暴いて阻止……」
ウミ「勝算は?」
null「…………」
nullはコーヒーを半分ぐらいまで飲み干す。
null「恐らく、DDS内にいると過程をするなら……戦える。でも……勝てるかはわからない」
厨房で皿を洗っていたソラが店内にやってきた。
ソラ「DDを集めたり、アベンドを倒したり、迷い人達を帰したりして……私達はだいぶ強くなったんですか?」
null「……だいぶ人間辞め……いや、確実に強化されてるよ」
ウミ「不安になる言い方やめろ」
nullは再び余ったコーヒーを飲み干す。
null「とりあえず、僕をクソ野郎と思い続けているなら……大丈夫」
ウミ「まだ気にしてるんのかよ……」
ウミはため息をした。
null達はテーブル席に座ってコーヒーを飲む。nullはそろそろかと言わんばかりに説明を始まる。
null「そうそう、グリッチ因子の属性について考えたことある?」
ソラが首を傾げる。
ソラ「属性ですか?」
ウミは過去の記憶を遡り、思い出した。
ウミ「あーなんか3つのなんちゃらがーってやつだろ?」
null「そう。グリッチ因子ってバグのようなチート技なんだけど一応3種類の属性に分かれていて……」
null「物理、魔力、狂気……の3つのタイプが存在する」
ソラは黙って聞いている。ウミは頬杖をついている。
null「物理……っと言っても現世の物理とは異なり、比較的挙動が観測しやすい攻撃のことを示す……ウミの剣とかね」
ウミ「あれ物理なのか……」
null「まあ、通称だけど」
nullは続ける。
null「次に魔力、これは魔法というより、発生や挙動が複雑、観測しづらい攻撃……ソラのカメラによる撮影ね」
ソラ「へぇ……そうなんですか……」
null「最後は狂気。これは分かりやすい。精神汚染系……僕の黒い手とか……メンヘラの叫びとか」
ソラ「めめ!!メンヘラじゃ!!?」
ウミ「落ち着け」
null「物理、魔力、狂気……この三すくみがグリッチ因子の属性……で、ここからが本題。グリッチ因子の属性に対して同じ属性を合わせる……えーと言わば属性同士の重なり合い……この重なり合いは本当に一瞬しか発生しないんだけど……」
ウミ「あーもー!用はタイミングよくドロー状態にしろ、……ってコトだろ!」
ウミはしびれを切らして発言する。nullは肯定した。
null「そう。そのタイミングを意図的に発生させると世界の理が一瞬だけ乱れて……自分達に絶対的な主導権を得られるんだよね」
ソラ「…………」
null「それを円環(PALE RING)って言ってさ、まあ、ボコボコタイムが発生できるって訳」
ウミは頭を掻きながら呟く。
ウミ「今後はそーゆー小細工を使えってコトだよな?」
nullは頷く。
null「だから、敵の攻撃はどんな属性かを予測して動くといいよ……物理属性なら避けやすい……魔力属性なら動作、仕草を観察する……狂気属性なら離れるとかね……」
ウミ「まあ、ヨユーがあったらな……」
3人はコーヒーブレイクを終えて、各々が行動、部屋に戻る等をした。
[part2]
その日の夜中、nullはrecefiaに詰められた。ナギの件だろう。喫茶店のカウンターで話し合う2人。
recefia「ナギ……もう彼は手遅れ……濃い濃度のグリッチ因子所持者のアベンド化は世界の理を狂わせる」
null「……うん」
recefia「一歩間違えれば店に損害を与える存在になったかもしれない……」
nullはバツが悪そうに目を逸らす。
recefia「null……日が昇ったら3人で彼を探して……そして確実に処理をして……」
null「……わかってる」
recefiaはため息をする。
recefia「あなたの判断は少し遅かった……彼は生き続けてはならない……」
null「…………」
recefia「迅速に判断して直ぐにでも処理が必要だった……」
recefia「だけど……あなたは見逃した……」
null「…………」
nullは珍しくコーヒーを飲んでいなかった。
null「……recefia」
recefia「?」
null「……ソラとウミのメンタルケアも僕の仕事の内って言ってたよね?」
recefiaは頷く。nullは続ける。
null「関係性維持コストってのがあってね……」
recefia「…………」
null「コミュニケーションや人間関係を円滑にするためのコスト。長期的な目的達成やリターンを得るには多少のエモーショナル行為は見逃したほうが良いって話……」
recefiaは目を細める。
null「君の指示通りに動くと、ソラ達のマインドは保たないと思うけど……?」
recefia「…………」
recefiaは黙っている。
null「ソラとウミを手厚く、尚且つ目的達成へと導かせるには関係に亀裂を入れる……心象を落とす行為は悪手だと思わない?」
recefia「…………」
null「勿論、線引きはするよ。利敵行為は弾く。これは僕の意志じゃなくて……店の存続の為」
recefia「存続……ね」
recefiaは納得をしたような素振りをした。
recefia「そのかわり……必ず……ナギをバグフィックス(処理)しなさい……」
null「勿論」
[part3]
翌朝。
全員が喫茶店に集合。そしてnullの一言。
null「ナギを探す。そしてバグフィックスをする」
ソラ、ウミ「…………」
ウミは俯きながら呟く。
ウミ「……あん時は……わりぃ……」
nullはウミを見つめる。
null「過ぎたことはしょうがない……」
ウミ「そうか……」
ソラが口を開く。
ソラ「ナギ君の痕跡から追跡する感じですよね?」
nullは頷く。
ソラは続ける。
ソラ「助けるんじゃなくて、処理……ですよね……?」
null「そう」
null「もう……アベンドになってるだろうし……」
再びソラとウミは押し黙る。ウミは立ち上がった。
ウミ「やるしかねぇ……」
ウミは玄関に向かう。そしてnullやソラもついてくる。ずっしりとした重い玄関をゆっくり開けた。
外は雪景色だが快晴。虹も現れており、雪の眩しさが3人を襲う。ソラが撮影するとノイズが点々と奥へと続いていた。
黙々と追跡をするがソラがウミに話しかけた。
ソラ「ナギ君は……彼は……救うことはできなかったんでしょうか?」
ウミ「…………」
ウミ「無理だ……」
雪を踏みながら先へ先へと進む。
ウミ「もう、どこにも居場所が無かった……」
ソラ「…………」
ウミ「俺が……」
nullが話を遮る。
null「いや、ウミがそこまで抱える必要はない……むしろ……引きずりこまれる」
ウミ「…………」
null「遅かれ早かれ……ダメだった」
雪道を歩き続ける。誰の足跡もない。真っ白で美しい光景で地平線が広がる。
ソラは再び撮影。
ソラ「こっち……」
直線から徐々に曲がっていく痕跡。そして……歪んだ空間が発見される。
ウミ「これか……」
nullは2人に忠告。
null「相手に慈悲を与えないでね?その隙に刈り取られるから……」
ウミ「わかってる……」
3人は覚悟を決めて歪み空間、ナギの固有空間に侵入する。
[part4]
『深度2・固有空間、夜の病院エリア』
その空間は漆黒の闇。nullがライトを生み出し胸ポケットに入れる。そこは誰もいない無人の病院だった。そこそこの規模で精神病等のような。現在、入院棟の廊下。
null「うわ、王道ホラーじゃん……」
ソラ「病院はあまり……好きじゃないです……」
ウミ「よく行ってたのか?」
ソラ「…………」
ソラの不登校事情を考えるとソレは必然であった。
「ウーミ君♪あそびましょ〜♪」
病院内に聴こえる少女のような綺麗な声。
ウミはその声に気づき、直ぐに剣を生成する。ソラやnullも武器を構えた。
「えへへ〜」
最大限の警戒をする3人。
トン。
突如、ウミの肩にナニカが触れる!!
ナギ「予防接種に来たんだね〜!大丈夫〜痛くしないから〜♪」
そこには白髮ロングでオレンジ色の瞳、グレーのワンピースと黒のレギンスのかわいいらしい少年が佇んでいた。
ウミは振り向きながら無慈悲の剣戟を与える!ナギは……既に消えている。
ウミ「は!!?」
ソラやnull、ウミは周囲を確認。nullのライト以外は闇なので索敵は不利を強いられていた。
ウミ「どこ!!!?」
ウミが焦りながら周囲を確認。すると上からぶらんと手が……。
気づいたウミだが時遅し、逆さ吊りになったナギがウミの首を絞める!!
ナギ「1回」
ゴキン!
ウミの首は明後日の方向に曲がった。
ソラ「ウミ君!!!」
nullはウミの状況を無視して拳銃を生成!発砲!しかし、ナギは瞬間移動の如く視界から消えた。ウミは崩れるように倒れる。ソラがパニックになりながら身体を支える。
ソラ「ウミ君!ウミ君!!」
null「ソラ!冷静に!死んでない!いずれ再生する!」
ソラはnullの助言を信じてウミの身体から離れる。
ソラ「ナギ君……どこに!?」
nullは前方にライトを照らす。ライトの光が届かない所に人影があった。
パァン!
nullの問答無用の発砲!人影は横にスライドして回避!更に乱射!ソレは全て回避しながら徐々に接近!そして……。
ナギ「えへへへへへーー」
ナギは立ち止まり、ひたすらに不気味に笑う。
ソラは念じて撮影!高速を超える光のスピードでグリッチ因子を浴びさせる!!
ナギは消えていた。
ソラ「!!?」
既に背後をつかれるソラ。ナギはニコニコしている。
ナギ「すごいでしょー?」
nullはナイフを突き刺す!しかし、ナギは再び姿すら闇に包まれた!
null「ファインダーを覗く隙で行動を読まれたか……」
nullは冷静に分析。すると倒れていたウミが復活する。首も元通りに。
ウミ「クソ……アイツは!!?」
ナギ「……あ!起きた!やった!」
ザスッ。
中性的な声が聞こえたと思ったら、ウミの目の前に出現し、既にメスをウミの腹部を刺していた。
ウミ「ぐっ!ぐぁ!!」
既に複数の刺傷がウミには目撃できた。
ナギ「痛くないよ?痛くない痛くないー♪」
ナギ「……もっと痛くしてあげるから……」
nullとソラは攻撃をナギに向けた!ナギはその場から消える!
ソラ「これ……瞬間移動!?」
null「いや……高速移動……かつ奇襲攻撃」
ナギが消えた後、ウミは溢れる血を抑えながら苦痛の表情を浮かべる。ソラはウミの傷口を確認!
ソラ「回復が……遅い……!」
null「攻撃力が高すぎるみたい……」
ウミ「クソ……!!」
ナギは姿を現さない。ウミの復帰待ちのようだ。
null「そういえばナギは僕達には攻撃しないね……ウミ大好き人間かな?」
ウミ「もうアイツは人間じゃねぇよ……!」
するとソラは暗闇へと突っ込んだ!!
ソラ「囮になりますよ!!」
ウミ「おいバカ!!」
ソラが暗闇の中に入ると……ナギがメスを持ってゆらゆらと立っている。
ナギ「ソラちゃん?どしたのー?」
ソラは直ぐに撮影!ナギは壁を飛び回り、避けながらウミへと接近!!そして弱ってるウミの首を掴み、高速でnull達から離れる!!
ナギ「2人きり!」
ナギ「じゃあー!」
ナギ「注射!入りまーす!!」
そう言うとナギは血液入りの注射器を用意して拘束しているウミの目に針を入れた!!!
ウミ「はぁぁぁぁぁああああ!!!!」
ナギ「叫んでー♪叫んでー♪……オラ叫べよ……叫べ!!叫べぇ!!叫べよオラァァァァ!!!」
ナギは狂気の表情でウミを罵倒するが突如、天使のような笑顔になる。
ウミ「……ぁぁ」
ナギ「えへへ?……声……小さいよ?」
null達が駆け巡るとウミは地面に伏していた。
ナギ「2回……」
ソラ「ナギ君ッッッ!!!」
ソラの撮影!……がまたしても行方をくらます。
null「ダメだ……相手の行動が早い……多少、別のエリアを破壊と引き換えに僕のスピードを上げる……」
nullはライトで索敵。
null「ナギの攻撃はかなりシンプル……刺すだけ……今の所は……」
ソラはウミの様子を確認。傷口から小さな剣が生えている。ソラは苦渋の表情を浮かべた。nullは察する。
null「ウミの真上で待機してる……」
ソラ「!!?」
ソラはファインダーを覗きながら天井を見る。そこにはニタニタ笑いながらナギが張り付いていた。
nullはナギの存在を見逃さなかった。瞬間移動でナギに接近!彼の胴部にナイフを刺しこむ!!!
null「ヒット」
ナギに命中。赤いノイズが溢れる。更に追撃をするnull。しかし、ナギは直ぐに距離を取られた!
ナギ「1、2、3秒!……復帰ー!」
ナギの傷は消える。
null「さすが再生能力に特化したグリッチ因子……」
nullの攻撃でも致命的から3秒で完治するナギ。ソラは長考して念じてレンズの種類を変異させる。広角レンズに変更!
ソラ「範囲を広げます!」
null「いいね」
するとウミが立ちあがる。剣を手にして。
ウミ「チクショウ!どうすれば!!」
復帰した瞬間にナギがウミに襲いかかった!ウミは瞬時に躱した!!
ウミ「読めてるぜ!!」
ウミの剣戟による反撃!当然ナギには当たらなかった。
null「ウミ!君は勘の鋭さで相手の先手が見えるはず!!君にしか攻撃しないなら行動はわかるよね?」
ウミ「流石にな!!」
ソラ「私の撮影が上手くいけばナギ君を拘束できるはず……!」
ナギ「あははーなんで……みんなさー……邪魔……するの?」
病院内に狂った可憐な声がこだまする。
そしてウミに急接近!!ウミは身構えて躱す準備をする!しかし、ナギの攻撃はフェイク!nullへと狙いを定めた!!
nullはナイフでナギのメス攻撃を弾く!!その瞬間に青白い円環が発生する!!
ナギは逃げれず、仰け反った!!
null「円環(PALE RING)発生」
nullは黒い手を生やしナギの全身を八つ裂きにする!!
ナギは首や手足が切断される!!ソラは追撃で撮影!ナギを逃がさないように拘束!ウミは剣に念を込めて剣を赤黒い大鎌に変形!ブーメランのように投げつけた!!!
ウミ「終われ!!このまま!!!」
赤黒い大鎌が回転しながらナギを刻み続ける。ナギは次々と細切れにされる!!
赤いノイズと血が混じった体液が廊下内に飛び散る!!
血飛沫を上げながらバラバラにされるナギ。その時、ウミの脳内にナギの声が。
ナギ『わたしの血液ー♪とっても甘いー♪』
ナギ『死ねよゴミが……!』
ナギの血飛沫が全てメスに変貌し病院内全てを切り裂く!!!その威力は掠るだけで一撃でダウンする程。
null「『不可侵領域』展開!!」
nullの周囲から波紋状のノイズを展開!病院全域を支配する!!
メスは全て消滅する。
ウミ「……ナギ……」
nullはライトで前方を確認。ナギの血とノイズが床に付着している。
ソラ「ナギ君……」
null「避けて!!」
ソラ、ウミ「!!?」
nullが叫んだその刹那!血溜まりから大量のメスがnull達を襲う!!
ザザザザザッッッ!!!
嵐のような大量のメス。nullは全てナイフで弾く!ソラは動体視力で回避!ウミも剣戟で事象を打ち消した!!
しかし、血溜まりが人型に形成されてソレはウミに密着!!ソレ……ナギはウミの頬に口づけする!!
ナギ「口同士はダメ……女臭い……」
ウミ「ナギ!!」
ウミの反撃!しかしすぐに闇に溶け込んだ!
ウミ「嘘だろ……?まだ……」
nullは叫ぶ。
null「ウミ!さっきの青白い円環!見たよね!?」
ウミ「あ!?……ああ!」
null「恐らくナギのグリッチ因子は物理属性……君の剣と同じ……!だから君が攻撃を弾けば円環が発生できるはず!!そうすれば世界がこっちに味方する!!」
ウミ「その後は!!」
null「怯めば君は威力の高い攻撃を浴びさせたほうがいい……ソラも光速ショットをやって!僕は……」
null「もう一度、『不可侵領域』を叩き込む!!」
ソラ「null君!それはスリープ状態に!!?」
null「いいから!」
ナギはメスを持ち、ソラに接近!ソラは先読みして広角カメラで撮影!ナギは範囲の広い事象攻撃に若干被弾する!!
ナギの動きが遅くなった気がした。しかし、ナギは間髪入れずにウミへと攻撃!!
ウミ「(今か!!?)」
ウミは先予測能力で剣でナギのメスを弾いた!!
ガキンッッッ!!
青白い円環が発生!!ナギは大きく怯む!!
ソラは空気を呼んでレンズを望遠レンズに切り替えてカメラに念を込めて光速ショットを行う!それと同時にウミはナギに接近!剣を赤黒い大鎌に変形!そのまま力を込めて叩きつける!!
null「アンカー、僕」
null「『不可侵領域』展開」
null「いい加減、死んで?」
nullのノイズ攻撃!ソラの光速撮影!ウミの大鎌による攻撃!……間髪入れずに全てをほぼ同時に行う!!!!
ナギに全てが降り掛かった……。
ソラとウミは周囲を確認する。nullが壁にもたれかかって倒れている。
ソラ「スリープ……状態」
ウミは前方のナギを確認。彼はノイズと血に塗れて倒れていた。もう体力は無さそうだ。
ウミ「ナギ……」
ナギの周囲に黒いノイズかある。DDだった。
DD
『ナギ』
思念型、動画ファイル
・製薬会社の社長の息子
・小学生時代はやんちゃな子供。しかし、女の子が好きな物を集めたり語ったりして、周りからは距離を置かれていた
・小学4年生のナギ。髪は肩につくぐらいの長さ、服は中性的なゆったりとした服。スカートではなく、女児服は着てない
ナギ「アキ(ナギの親友)!今日放課後さ?ヒミツの裏山いこーぜ?」
アキ「あそこ〜?何もねーよー」
ナギ「あそこの山頂メッチャ景色いいんだよー?いこうぜぇー?」
アキ「わかったよーしょうがねーなー」
裏山を歩く。
アキ「マジでここ危ねーよ?滑りそうだし」
ナギ「スリルがたまんないんだよー!?ひっひっひーー!!」
アキ「笑い方よ(笑)」
そして山頂でたどり着き、ナギは親友のアキの顔を見つめる。
アキ「ん?なんだよ?」
ナギ「あのさ……僕……」
ナギ「…………アキのことさ……」
ナギは首を横に振る。
ナギ「いや、いい……」
ナギ「僕、おかしいよな?男を好きになるって……いいよ!忘れてくれって!」
その後も友達は親に介入により、絶縁する
・中学生で髪を伸ばし始める。女の子のファッションを身につけるが学校では男の制服を着る
・本当の自分になれる薬、新薬の副作用で白髪になる
・女子「あの、ナギ君……好きです!」
女子に告白されてよくわからないまま付き合う。
・彼女との会話
ナギ「私……ずっと隠してたケド……自認が男か女かわからないんだ……女かもしれない……」
彼女「え?」
彼女「……そんな……ナギ君は男じゃん……」
ナギ「そうなんだけど……」
彼女「ナギ君は男だよ!」
ナギ「…………」
彼女「私、好きなのは……男の子だよ……」
ナギ「私服は女物着てるんだけど……」
彼女「え……」
彼女「…………ごめん……やっぱ無理だよ……」
彼女「…………別れよう」
・父親がナギに悪戯をする。
父親「ナギ……お前はかわいいな」
ナギ「…………」
父親「本当にお人形さんみたいだ」
ナギ「…………」
父親「『お小遣い』をあげよう」
ナギ「…………」
ナギ「(くたばっちまえよ……クソがよ……!)」
この時にナギはもう1つの人格、いや内なる人格が生まれた
・夜の街でナンパ男に食事を奢ってもらい、お金を貰う
男「ナギちゃん!遊園地いこーか?」
ナギ「いいけど」
男「お化け屋敷行こう!俺が守ってやるから」
ナギ「いいよ」
男「あとさ、遊園地の近くにさ……ホ……まぁいいや、行こっか!」
ナギ「いいよー」
・15歳でグリッチ因子を発現。
ナギ「私は……どんなに傷ついても再生する」
ナギ「なら、薬も飲み放題……」
ナギ「なりたい……なりたい……なりたい!……本当の自分に……なりたい!」
ナギ「メロンクリームソーダより……甘いや……」
・ODによる薬物過剰摂取により、彼はこの世を去った
ウミ「…………」
ウミは震えている。倒れているナギが口を開いた。
ナギ「ずっと……言いたかったコト……」
ナギ「ウミ君のことが……好きだった」
ナギ「…………それだけ」
ナギは微笑んだ。ウミはナギの顔をじっと見つめる。そして。
ウミ「なあ?メシ……食いに行かねーか?」
ナギ「……いいね」
ウミ「何、食いたい?」
ナギ「メロンクリーム……ソーダ」
ウミ「バカ……そりゃ飲み物だろ……」
ナギ「ははは……」
ナギの身体がノイズとなり、消滅する。ウミは最期まで看取った。
episode37
END




