表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/22

episode11-2『愛』

episode11-2『愛』



[part4]


ウミ「おいおい……」


喫茶店メンバー達もリミ達の後を追う。


通路は再び狭くなり、どんどん下っていく。しかし、リミは構わず奥へと進んでいく。


リミ「生贄……儀式……解体……」


ぶつぶつと呟きながら歩くリミ。リミの感情を共有して無言でリミの隣を歩くフセ。


ソラ「リミさん……フセさん……待ってください!」


ソラは急ぎ足で双子を追いかける。双子が闇に消えそうになるその時、立ちくらみが発生。


ソラ「う……」


すぐに収まるが目の前に双子は居なかった。だが通路の先にはしゃがんで入るタイプの襖を見つけた。


ソラ「この中に……」


ソラは襖を開けて中に侵入。辺り一面漆黒の闇……だが微かに見えるのは大きな襖。


ソラ「押し入れ……和式の……」


ソラ「null君ライトお願いします!」




nullの返答はない。


ソラ「null君?」




ソラは振り返るが……nullがいない……いや、それどころか誰もいない。



ソラ「みんな……は?」




返答は静寂のみだった。




ソラ「ライトない……」


ソラは呼吸が荒くなる。ライトとがないということは暗闇から『何か』見えてしまうのだ。


ソラは深呼吸をする。


ソラ「大丈夫、大丈夫、大丈夫……大丈夫」


ザーザーザーザー。


押し入れから聞こえるノイズの音。そして音声。


『今日の天気予報です……今日は1日中、快晴となるでしょう。明日は下り坂となり、雷を伴った雷雨となるでしょう……』


ソラ「なに……」


ソラは恐る恐る襖を開けた。目に入ったのは遠くに光るブラウン管のテレビ。それ以外は闇に包まれている。


ソラ「暗闇、見ちゃダメ……明るい所だけ……」


ゆっくりと畳を踏みながら移動する。徐々に暗闇にも慣れていき、居間らしきものが見えた。こたつ、扇風機、掛け軸、床の間、仏壇……こたつの上には賞味期限の切れたお菓子。


しかし、周囲からの視線がソラの心を蝕む。


ソラ「誰もいない……たぶん……大丈夫」


()()()()()()()()()()()()()()()


突如スマホから不快な警告音が鳴り響く。ソラはすぐにスマホを取り出し、画面を確認。


『隴ヲ蜻奇シ∵ア壽沒縲∫「コ隱搾シ√◆縺�縺。縺ォ螻句�縺ォ驕ソ髮」縺励※縺上□縺輔>�∫ェ薙r髢峨a縺ヲ縺上□縺輔>�√き繝シ繝�Φ繧帝哩繧√※縺上□縺輔>�∝ュ蝉セ帙�螢ー繧堤┌隕悶@縺ヲ縺上□縺輔>�∵惻縺ョ荳九↓髫�繧後


※縺上□縺輔>�∬誠縺。逹€縺�※陦悟虚縺励※縺上□縺輔>縲�』



ソラは悲鳴すら上げず、言葉を失う。


ソラ「なに……これ……」


ザーザーザーザー!!


ブラウン管のテレビは画面全体が砂嵐になっている。しばらくするとテレビから音声が。


()()()()()


()()()()()()


甲高く叫ぶ女性の声、赤子の泣き声、男性のうめき声……。


()()()()()()()()()


砂嵐の中央に表示される()()()()()()()()()


白黒の砂嵐が度々赤い色になる。


テレレレレ!テレレレレ!テレレレレ!


ソラ「スマホから電話!?」


スマホ画面は非通知からの電話……ソラは拒否をタップするが、反応しない。


テレレレレ!!テレレレレ!!テレレレレ!!


けたたましく鳴り響く着信音。


ソラ「嫌だ……!」


ソラはスマホをしまう。テレビの砂嵐とテロップは続いている。


ソラ「ここから出ないと!!」


すぐに居間から離れて廊下、玄関にたどり着く。玄関のドアノブを回す……しかし、ドアは動かない。


ソラ「なんで!」


ソラは絶望感に浸る。今は論理的なリーダーも軽口を叩く少年もいない。ただの引きこもりの少女だけ……。


窓も調べるがびくともしない。暗闇の中、様々な部屋を出入りする。


ソラ「ダメです……よ?私、暗闇は危険だって……」


ふと洗面台にある鏡を覗く……が、すぐに目を逸らして居間に戻った。




ブラウン管のテレビの砂嵐が美しい山々の映像に変わっていた。テレビ音声から低音の『君が代』が流れ始める。


『……日本は……ただいまをもって……◯◯を迎えました……長い歴史に◯◯◯されました……日本◯◯に最後の◯◯◯の◯◯をお送りします。本日の放送◯◯◯◯◯をお送りします』


ソラ「え……」


『日本は……◯◯◯◯◯◯に置いても……◯◯が◯◯に陥った為、◯◯を◯◯◯◯……致します……◯◯、ありがとうございました……日◯◯◯◯終焉を◯◯◯◯……日本の◯そのものまでは◯◯されません……』


ソラ『…………』


『◯◯の◯光、そして◯◯への◯◯は決して失われません……

◯◯の皆さん、◯こそ◯◯をしてください』


『落ち着いて……◯◯って◯◯◯◯』


画面は白黒映像になり、無数の人々がこちらに向かって手を振っている。みんな幸せそうな表情だ。




ソラは目元から涙が止まらなかった。



ソラ「……わかんないよ……どうして……どうすれば……いいの?」




『落ち着いて……』




ソラの頭の中にこびりつくこの言葉。


ソラ「落ち着いて…………」



ふとこたつの上に置かれたハサミ……。



ソラ「落ち着いて……楽に…………」


ソラはハサミを掴み、震えながら握る。





『学校行かなくていいから!』


女性の声。


『勉強もしなくていいから!』


『(私達が買った)服もカメラも……気にしなくていいから!!』


『お願い!ソラ!それだけは……やめて……!!』


泣きながら説得する女性の声。


ソラはハサミを落とす。この声は知っている。


ソラ「…………お母さん……!」


もちろん、この声はソラにしか聞こえない。これは過去の記憶……。


テレレレレ!テレレレレ!テレレレレ!


再びスマホから着信音が。番号は『0』。


ソラは少し思考し電話に出た。


ソラ『……誰?』


声『ソラ?……ああ、やっと繋がった』


ソラ『……null君?』


null『そ。さっき儀式の部屋にいたんだけど……ソラとリミ、フセが突然消えて……ずっと電話してた』


ソラは少しだけ冷静さを取り戻す。


null『今、ウミとベラベラ喋ってるけど……そっちはどんな感じ?』


ソラ『部屋に閉じ込められてます……!テレビからよくわからない放送が……でも電話が繋がってよかった!』


null『あれ?リミとフセは?いないの?』


ソラ『すみません。こっちは1人です』


null『まぁいいや……とりあえず出られないなら手当たり次第、撮影したら?』


ソラ『撮影……?』


null『カメラカメラ』


ソラ『あ!!』


ソラは今、気づく。自分はカメラを所持していることを。


ソラ『でも、迂闊に暗闇を撮影したら……』


null『出られないんでしょ?そしたら多少我慢してでも事象を改変させないと……』


nullらしい回答がソラの心に響いた。


null『あと、そもそもスマホにライト機能あるし』


ソラ『……そうでした』


null『諦めないでね……再生はするんだから』


すると電話は切れた。




ソラは深呼吸をしてカメラを構え、ファインダーを覗く。ファインダーからは特に異変はない。しかし……。


ソラ「う……!」


左の足首を掴まれたような気がした。ソラは振り向くか悩んだが脱出を優先させる。


ソラ「はぁ……はぁ」


足を引きずるように玄関に向かう。ずっと掴まれている感覚なのだ。玄関でカメラを構えてシャッターを切る。


カシャ。


玄関のドアが歪んだ気がする。それと同時に強く足首を鷲掴みにされる!


ソラ「離して!!」


無理矢理ドアノブをひねり、ドアをこじ開ける。ドアは開いたがあまりにも強い力で足を拘束される!!


ソラ「ううっ!ううう!!!」


痛みはほぼない……だが左足首にメリメリと嫌な音と生温かい感触がソラに伝わる。


ソラ「やめて!!やめてください!!」


想像したくない音が左足から響く。ソラは覚悟を決めて……勢いよく飛び出した!!


鈍痛と生温かい感触を身体の芯まで味わった。




episode11-3に続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ