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正体と最悪の事実

少しずつ、今までの前話を改正していく予定です!設定なども少々変わってしまうかもしれませんがそこはごめんなさい!!!


「……………」


無言でじっと見つめられる

その瞳には今までにない警戒の色が浮かんで見えた。当然だ、いきなり容姿が変化したら誰だって驚く筈だ


どうやって切り抜けるべきか考えていたのだが

次の一言で全て無に帰した



「魔族が………私に何の様ですか?」

「………………はぃ?」

「やっぱり!!!私に普通に接してくれる人なんて絶対にいない筈なんです」

「おい、ちょっとおちつ「人間に『偽装』していたみたいですが、その黒髪で既にバレてます。

素直に正体を現して目的を言ってください!」



取り付く暇もない、どうやらリューネは感情的になると気が強くなるらしい

面倒な事になって来た

誤魔化してもいいが、正直なところそっちのほうが骨が折れそうだ。

それに、こっちの事を知らない俺が下手に嘘をついてもロクなことにならない


「だから、落ち着けって」

「嫌です!貴方も早く人間に化けるのを辞めたらどうですか?」


…………あぁ、うん。コイツ熱くなりすぎて肝心な事に気づいてないな

コイツは俺が『黒髪』だから魔族と思ってるみたいだけども……


「あのなぁ……そもそもお前が消去した時点で『偽装』は溶けてる筈なんだけど?」

「えっ?…………あ」


そう、正体を隠すのには『偽装』が必要

その偽装は解除されている

つまりはコレが本来の姿であってそれ以上の

能力的姿変換はないということ

そこを完全に失念してしまってる



「そ、そそそんな⁉︎じゃあ……貴方は何なんですか⁉︎だだ、だって魔族でもないし私と同じ原初でもないんですよね⁇何で髪が黒いんです⁇

せ、説明が欲しいです!!」


………………コレは言わないとダメか







「…………そう、だったのですか。まさか本物の勇者様に出会えるとは……」

「『元』勇者な。今は勇者でも何でもない上に死んだ事になってるからな」


俺は、この世界に呼ばれた勇者だった事と

今までの事、そしてこれからの事を

『歪曲させて』話した

コイツが正体を知る必要があっても現実を知る必要は全く無いからな



「……そうなんですか。だから、原初のお話を知らなかったんですね?……納得しました。この国で知らない人なんて絶対いないと思いますから」


「そういう事だ。だからお前の能力が気持ち悪いとかそれは全く無いしこの世界の常識なんてマジで分からん」


そういった気の抜けた話をしていたがリューネの

とある疑問が俺の現状を更にややこしくしてしまう事になった。それは、俺でも『確かに』と思ってしまう当然の疑問。だが、俺には本当に衝撃的な事実だった




「でも、凄いですよね?死にかけて勇者で無くなって()()()()()()()()()()()()()()()()()()なんて」


「っっっ⁉︎……おい、今なんて言った?」

いや、まさか……聞き違いだよな?


リューネは首をコテンと傾げて

「え?だって勇者になってすぐに死にかけてしましたんですよね?それなら、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と思ってたいたんです

あ、でも『偽装』が使えたのが一番大きな要因になっていますね〜」


「なん………だと?いち、ねん?」



脳裏に浮かぶのは、滅んだ村

何故あんなに壊滅的だったのか、ずっと疑問だった。『()()()()()で』こんなにめちゃくちゃに出来るのかと思っていた。そう、経過した時間が数日と無意識のうちに思い込んでしまっていた。重要な事ではないと考えてしまった



あの村に何があったのかはわからない。後で聞こう

それよりも……唾をゴクリと飲む



自分の両手を恐る恐る見る

なんの変哲のない、日焼けしていない白っぽい肌色

の手をしている。でも今はそれが不気味に見える


いくらlevelが上がろうとも食事をしなければ

水分を取らなければ人間は死んでしまう

昏睡状態で生きていられるのは栄養を無理矢理補給させているから、どうにか生きていられる



じゃあ、一年間洞窟にいた俺は?

何で、生きてる?何で平然と立っている?

それに、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()



俺は……俺は…………本当に人間なのか?


わからない、理解出来ない。

いや理解していても本能が拒否している

何で?何故?どうして?


取り留めのない思考が溢れて、答えの出ない問いを投げかけ続ける



俺はーーーーーー何、を「大丈夫ですか⁉︎」



ハッと顔を上げる、一筋の汗が頬を撫でる

上げた先には心配そうな顔をしたリューネが俺の顔を覗き込んでいた



「顔色が悪いですよ?何かあったんですか?」


そう言って俺の手をぎゅっと握りしめてきた

その瞳は今にも感情がこぼれそうで、溢れそうで

俺自身もソレに吸い寄せられる様に見つめ返した




心臓が強く『ドクン』と跳ね上がる

心に何とも言えない感情が湧き上がる

何かを吐き出したい衝動に駆られる




…………この気持ちは今の俺にはわからない

それでも、それでも俺は……この気持ちを忘れてはいけないと思った。自分を見失わない為に




よくよく考えてみたらlevelの事とか不可解な事ばかりで、『今更』の筈だった

随分と取り乱してしまった、失態だな



大きく、大きく息を吸って吐き出す

そしてリューネの目を真っ直ぐに見て、笑顔で

「ありがとう」と口にした


ダンジョンから出て、いやこの世界に来てから

初めて本気で感謝を込めて言った

日本ですら、ここ最近で言った覚えもない



リューネは、ぽかんと口を開けていたが

すぐに顔を赤く染め上げて手を離して頬に当てて

プィッと後ろに逸らしてしまった



その様子に思わず微笑を浮かべて見た


最悪の事実を知ったけども関係ない

俺は俺だ。それだけは変わらない



そう決意して拗ねてしまったリューネを宥めにかかる事にした





時刻は既に夜中

しかしお互いにソレに気づくことはなく

時間は過ぎていった










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感想もお待ちしていますので、疑問点や要望ががありましたらお答えする予定です!

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