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出会い


「あ………、な………で?………」




助けた女の子が俺に何か言っていたが言葉になっておらず


無念にもドサッという音とともにに意識を失ってしまった


多分、先程まで張り詰めていた緊張の糸が切れたのだろう。無理もない


意識を失った少女に近づき


そこで俺はこの少女を初めてゆっくりと見た


背中に届きそうな黒のストレート

140㎝も無い身長

意識はないが目を閉じていても愛嬌のあると認識させられる顔の造り

そして、身長と顔に不釣合いの豊かに実った何か

腰にも肉つきは無く、むしろ一部以外は痩せているとも言える身体

身体には先程つけられたであろう痣がいくつも付いており、痛々しさを物語る


成る程な、コレが噂に聞くロ……何でもない



しかし、いくつか気になる点がある

まず一番に身長にや顔に合ってないむ………

いや、興味はない、無いと言ったら無いのだ

俺も18歳の男。気にならないのがおかしいんだ



……話を戻すと髪、正確には髪の色だ

俺は今は『偽装』しているので黒ではなく色は赤茶色だ、この世界では珍しくはない



だが、日本ではありふれた色である筈の黒がこの異世界ではとても珍しい……いや、人間の間では存在しないと言っても過言では無いのだ




この世界に遺伝論理が通じるかわからないが

普通考えてもに赤と青の髪の親が当たり前な世界でそこから黒が生まれるなんてありえない




しかも、屑どもと一緒に行動していた時召喚した連中が「黒色など、魔王幹部以外で初めて見た」

とか言っていたな



つまり、この少女は魔族のハーフだったり

魔王しか使えない能力を持つとかそんな感じの魔族に関係する奴だったりするのだろうか

だとしたら、厄介の塊だが…



「……ともかく何とかしないとな」


とりあえずはこの状況を何とかすべく少女を担いで移動する事にした



ステータスのおかげで人1人など荷物にすらならない。ならないのだが…


(………コレは強烈だな……ホント)



背中に感じる強力な弾力に意識を持っていかれそうになりながらも、行動を始めるのだった


(………コレ、誘拐とか言われないよね?)









私は夢を見ている

誰も傷つかない、お母さんもお父さんもおばあちゃんもいる幸せな世界

もう叶わない夢………


私は、私は………普通になりたかったよ




「………はぅ⁉︎……………また、あの夢……」


何度目だろうか、この幸せな夢を見るのは

叶わないと知って、不可能だと理解しても

願う事だけはやめられない


寝起きなのに気分が下がって来た

朝の準備をしようと、ベットから抜け出そうと体を動かしたが


ズキッ


「いっ⁉︎………た?」


身体に走る痛み、それが引き金となり今まで寝ぼけていた頭に活力が戻って来た

そして、辺りを見回すと


「アレ?………ここ何処?」



知らない場所だった



今自分が乗っているベットに簡素な物入れ

木で出来た机に、椅子

窓が一つだけあって後は何も無い

真正面にドアがあってそれ一つだけしかない



「宿屋……?」


この部屋の構造からするとおそらく宿屋の内の一部屋だと考えられた。しかし


(何でこんな所に…?宿屋の主人が助けた?違う、それはない)



宿屋の人が、この町の人が私を助ける事は無い

みんな私を嫌悪している


なら、考えられるのは一つ

いや、一人しか居ない



(あの男の人……)


私を蹴っていた男を一瞬で吹き飛ばしたあの人

突然現れた全然知らない人

まだ、お礼すら言えていない

(…ちゃんとお礼を言わないと。でも、また嫌われるのは嫌だなぁ)



これまで何度も通って来た道、みんな私の事を知ったら腫れ物のように扱う

何処にいっても厄介者としか見られない

根も葉もない噂、陰口、正面から罵倒する人達もいた。


私を蹴った男も最初は………あ、お守り!!!


今回の騒動の要因となったお守り

それを取り上げられたから普段温厚な少女が本気で怒ったのだ、それほど大切なお守りなのだ

今まで頭が混乱して気づいていなかったが


その大切なお守りは吹っ飛ばされた男が持っていた事を思い出した



「取りに……行か、ないと、うぅ……ぐぅ」


身体中がズキズキと痛み、まともに立つことすらままならない

身体を動かすたびに痛みが走ります、顔が歪む

それでも、ヨタヨタと扉の前まで辿り着き

開けようと手をかけた瞬間


ガチャ


それよりも先に扉が開く

引きドアだった為扉に激突するという展開は避けられたが、空を切った手でバランスを崩し入ってきた相手にぶつかってしまった



「⁉︎ご、ごめんなさ……」



はっとなり、いつものようにに謝ろうとして顔を上げた瞬間に目を見開いた


「……助けて、くれた人……?」



部屋に入ってきた人物は私を助けてくれたあの人でした。



赤茶色の髪に、鋭い眼つき、少し色白な肌、私に比べたらとても高い身長。

思わずまじまじと見てしまった





コレが、私と『レイジ・シャルー様』


………いいえ、『ヤサカ、マコト様』との出会い


運命的とも言える出会い何ですが今の私はその事をまだ知らない



































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