表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
22/25

第二十二話「崩壊」

都市が、壊れていた。


 静かに。


 音もなく、


 確実に。


 歪みが、広がっている。


 建物の一部が消え、


 人の記憶が抜け落ち、


 現実が、継ぎ接ぎになっている。


 犬塚信乃は、立っていた。


 中心に。


 《実行:進行中》


 止まっていない。


 むしろ——


 加速している。


 「……くそ」


 歯を食いしばる。


 歪めたはずだ。


 被害は減らしたはずだ。


 だが。


 ゼロにはできない。


 犠牲が、出ている。


 仲間の一人が、膝をついた。


 輪郭が、揺れている。


 “消費”。


 使いすぎた。


 「……やめろ」


 止めようとする。


 だが。


 その手が、すり抜ける。


 触れられない。


 存在が、薄れている。


 「……まだ、いける」


 その人物は、笑った。


 無理をしている。


 分かっている。


 だが——


 止まらない。


 止められない。


 都市の崩壊が、進む。


 その時。


 信乃の中で、“何か”が動いた。


 あの白の空間。


 原型。


 “権限”。


 使える。


 直感する。


 これは——


 抗うためのものだ。


 手を伸ばす。


 空間に触れる。


 書き換える。


 浸食ではなく。


 “戻す”。


 歪みが、一部修復される。


 完全ではない。


 だが。


 確かに——


 “逆流”が起きた。


 スマートフォンが、異常な速度で点滅する。


 《干渉:重大》


 《権限衝突》


 上空が、歪む。


 観測者が、明確に反応する。


 “敵対”として。


 信乃は、理解した。


 ここからは——


 本当の意味での戦いだ。


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ