海っていいよね、それはそうと疲れた
海で遊んで、すっかり昼下がり。
波打ち際に二台で水平線を眺めつつ、次に買い物でも行こうと決まった。
はずなのだが…
私も公爵も、動こうとしない。なんでかって?
…疲れた。昨日も一日中テーマパークではしゃぎ、
今は海ではしゃぎ、一昨日はもうなんか…うん心境的にすごく疲れた。
「…疲れた」
「…んね」
「…どうしよっか」
「さっき決めたじゃん」
「いや、お互い疲れてるならなんかこう…」
「休んだほうがいいって?」
「そう、そういうこと」
「…」
「…」
「「休むかぁ…」」
といった具合に、休むことが確定しました。
まあ確かに連日動き過ぎではある。そりゃあ疲労困憊にもなるよね。
いくら疲れてるとはいえ海にずっと居る訳にはいかない。
ただ、この辺のホテルで疲れが癒せるか?といえば
まぁ…うん、無理…
そこで、良いことを思いついた。
次目標にしている、ここから少し南下したところのリータという街。
そこはなんと温泉街であり、今の私達にぴったりだ。
ラカ・ストゥアは良いところなんだけど、
ちょっと今は楽しむには無理がある。
移動中に休憩できるし、今から行くなら夜に到着。
そしてホテルに宿泊して、
ゆっくり寝たあとにご飯食べたり温泉巡りしたり…かなり理想的!
私、天才かもしれない。
「疲れたじゃーん」
「疲れたねー」
「次行く街のリータってところさ、 温泉街なんだよ」
「ほほうほう」
「移動中に休憩して、ホテルとかに泊まってゆっくり寝て、
次の日の朝から満喫したら良くない?」
「いいねそれ」
「行きましょ〜」
「はいは〜い」
さて、電車に乗り込み南下。
昼下がりの空から夕焼け、星空に変化していく様子を見ていたら到着。
「はい、着いたよ〜」
「ん〜」
今回は駅からちょっと離れたところの旅館に泊まることに。
「よし、疲れたからもう寝ようよ」
「あー今日も良い布団〜」
「早っ」
「おやすm…zzz」
「まだ言い切ってなかったのに…まあいいや、おやすみ」
今までで一番静かでかつ一番早く寝た日になった。
次に目が覚めたのは、10時頃だった。
ここについて、寝たのが夜の10時だから、12時間寝てたってことになる。
いや〜、随分と寝た。こんな日があってもいいよね!
そんな感じのことを考えている私をよそに、熟睡を続ける公爵。
なんか、このまま1日起きないんじゃないかって気がする。
もともとタフネスのある機かと言われれば、そうでもなかった。
いきなりガンガン遊んで、心身的にずっと緊張して、そりゃあ疲れるよね。
ずっと抱え込んでいたものから解き放たれて、どんな気持ちなんだろう。
でも、寝てる公爵の顔は穏やかだった。
幸せそうだな。私も、その役に立ててるといいな…
なーんて、恥ずかし。起こそう。
「はいはい起きて〜朝ですよ〜」
「んぅ…あとごふん…」
「あと5分寝て何が変わるんだよ〜12時間寝てるんだぞ〜」
「zzz…」
「あ、寝た…」
どうしたもんか。無理やり起こすのは可哀想だしな…
「…一旦写真撮っとこ」
一旦寝顔を撮ってから考えよう。
パシャっと1枚、いや…5、6枚くらい撮った段階で公爵が目を覚ました。
「ん…おおちょちょちょなにしてんの!!??」
「あ、やべ起きた」
「あ、じゃねーよ」
「て、てか何時間寝てたと思ってんの」
「それは後で聞くとして、あんた写真撮りまくってたでしょ」
「いや?なんのことやら」
「無理あるぞ流石に」
「いや…はいすいません」
「もう…フォルダ見せて」
「あ…ちょっと無理かな〜」
「いいから見せて?」
「はい…」
「うんうんうんうん多くない?」
「そんなことはないと思います」
「えいつから撮っていらした…?」
「…2日前から」
「恥ずかしいから消してよぉ〜盗撮だぞ?」
「いや、これだけは譲れない絶対に消さない」
「お願い!」
「いやこっちがお願い!!」
「じゃあわかった、厳選して」
「な、何枚に…?」
「3」
「お願いしますせめて5…いや10…!」
なんとか7枚で済んだ。粘った甲斐があった…!
一悶着ありつつ、私達の遅めの1日がスタートした。
手始めにここを散歩しよう。
あたりは木造建築が多く、瓦の、どこか懐かしい風景を醸し出している。
道路は石畳が多い。あと坂多い。
「温泉行ってみない?」
「行きた〜い!」
温泉に入ることになった。温泉デビュー!
時刻的にはまだまだ早い。全然12時。
夜に入るもの、って聞いてたけどまあ良いよね!
まずはこの湯らぎの里という温泉に入ってみよう。
更衣室で一旦荷物をおいて、いざ入浴!
結構広い。外と中に別れてて、それぞれに3~5個ずつくらいのお風呂がある。
今まではシャワーには毎日入っていたが、こうして温泉に浸かるというのは初めてだ。
「「せーのっ」」
湯船に浸かる。温かさが私達を先端から覆っていく。
「ああ〜極楽ぅ…」
「最高かも…」
「いや〜、初めての温泉かなりいいね…」
「うん、最高だわ…」
「次外行ってみない?」
「炭酸風呂?っていうのに行ってみたい」
「じゃあ先そっち行こう」
「中にあるしね!」
どうも炭酸泉というのは、中に炭酸が入っていて
それが血行を良くするんだとか。
まあ私達血ないけど、電流とか流れやすくなるかもしれない。
「これもいいね〜」
「あんま動かないで、炭酸貯めてるから」
「あっはいごめんね」
大体5分くらい入ったあと、外の露天風呂に行ってみた。
「「わあ〜!」」
そこにはなんと海が広がっていた。海を見ながらの温泉…
風情があるぅ。
「露天風呂って良いね」
「ね、最高だよ」
「いや〜疲れが取れてる感じがする」
「体は万全になってきたかも」
「「癒やされる〜」」
「ってか、あたしそこの寝転び風呂ってやつ行ってくるわ」
「は〜い」
今は各々、温泉を通して全力で休息している。
寝転び風呂してる公爵おもしろ。
温泉に入って身も心もなんだかほぐれた頃、日は少し傾き始めていた。
街:リータ…温泉街。こっちの世界でいう熱海。なかなか風情があるよ。




