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睡眠学習

その後、ダミーコアが、ナノを入り口から一番遠い部屋を蟻さんたちに案内させた。


〈マスター。それで、今後の行動はどういたしましょう?〉


「?いや、別に何も?あ、でもナノのためにDPもとい美味しい食料を出そうか」


〈え、えっと?あの子を助けるのは確定なのでしょうか?〉


「それはそうでしょ?あれ?ダミーコアも普通に話してたし問題ないのかと思ったんだけど、反対だった?」


〈あ、いやそういうわけではないのですが…〉


「ならよかった…そういえば、俺って飯必要ないよね?」


〈栄養は摂取する必要はないのですが、魔力は必要です。ダンジョンにいれば勝手に供給されますから心配はないです〉


「そりゃよかった。節約するに越したことはない」


〈では、その面倒ごとに巻き込まれた時のためにマスターはモンスター系ダンジョンマスターとしての本領を発揮できるようにしておきましょうか〉


「本領?モンスターとしてってことは魔力を使えるようになる、とか?」


〈その通りです。あの子が何かを隠していたとしても問題ないようにしておきましょう〉


「…まぁ、何か隠してるようではあるよね。名前とか」


〈では、また魔力を使えるようにしましょう〉


う…またあれをやるのか…


「せ、せめてもう少し楽にできない?」


〈では、睡眠魔法をかけた上でやりましょうか〉


「お、そんなのがあるのか。なら頼む」


そんなものがあるならなぜすぐ教えてくれなかったんだろうか?まぁ、そんな些細なことはどうでもいい。

また少し異常になれるということこそが嬉しくてたまらない。


あ、でもその前に、

「俺が寝てたらナノが不安がるかもしれないし相談してからだな」





「…ってことで、俺、修行?のために少し寝るわ」


「わっかりましたぁ!!その間、ナノがみんなを守るのです!!!」


と、蟻さんに乗っかってスライムを撫でているナノがやる気いっぱいという感じで返事をしてくれた…のだが、


「いや、別にお前は何もする必要はないぞ?もしも何かがあってもダミーコアが対応するし」


「いえ!!私の友達たちが危険な事をしているのに、じっとしているなんて…そんなの、耐えられません!!」


ん?友達たち?…あぁ、うん。

俺とダミーコアが相談しているほんの少しの時間だけで、随分と仲良くなったようだ。

…言葉は通じないはずだが…まぁ、ダンジョンマスターの命令はほとんどの場合守られるらしいので、危険はなさそうだし良しとしよう。


ちなみに、モンスターテイマーはそれを上書きするらしいので、気をつけておけとダミーコアには言われたのだが…対策なんて俺が戦闘することぐらいしか思いつかないのだが…


「わかった。なら、ダミーコア」

〈はい〉

俺は近づいてきたダミーコアを掴んでナノに渡した。


「ナノ、ダミーコアを持ってろ。それなら安心だ」


〈私が心配になるのですが(ボソッ〉


「じゃ、ダミーコア。頼むわ」


うん。まぁ、大丈夫だろう。







手と足の指先に微かな違和感。違和感は少しずつ大きくなっていく。

違和感は痛みに変わる。最初は、皮膚が少しすりむけた程度の痛みだった。そうだったはずなのだが、いつの間にか爪にも痛みがあることに気づいた。

本当に少しずつ少しずつ爪が剥がされていくような感覚。そこで、さらに別の痛みを感じる。全身の皮という皮が削られていく。

最後には血管のように、全身に張り巡らされたところがわかるようになる。その部分にも痛みが。





全身にはしる痛みには耐えきれず、俺は目覚めた。


「…おい、ダミーコアさんよ」


〈なんでしょう?〉


ダミーコアから〔褒めて褒めて〕というオーラが伝わってくる。


のだが、




「………殺す気かお前ェェェェ!!!!」


〈えぇ!?〉


「俺が常人レベルの精神しか持ってないこと忘れていらっしゃるわけではないんですよねダミーコアさん?」


〈あれ?マスター口調が…〉


「あんなん耐え切れるわけないやろ!」


〈…マスターが壊れた…元に戻ってはくれませんか?〉


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい生意気な口をきいてごめんなさいこの最底辺な僕ごときが人様に見せられるような辛なんて備えてないんですよごめんなさい」


〈…これは…あ、もしかして…マスターはこの方法を使った時に、起きている状態の時に生じる痛みを夢として見せるというものがあるということを知らなかったのでは?…いや、私が伝えてなかったのでは?〉


ダミーコアだから汗が出るようなことはないけれど、その代わりに、魔力はだだ漏れになる。


「…モンスターさん、どうしたの?」


〈見てはいけません…〉


ダミーコアはマスターのイメージがダウンしかけているという名目のもと、自分のミスは考えないことにした。


なお、魔力を知覚できるようにはなったので、悪いことばかりではなかったのが救いである…いや、むしろできるようになってなかったらなんのためにしたのかがわからなくなるけど。


夢の中でも痛みが走るのはそうしないと、たとえ魔力が使えるようになっていたとしても使い方が分からないからだそうだ。

確かに、痛みが走った部分に何かが流れているような気がしなくもない。

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