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第四話沖縄春季キャンプと再会

2時間弱の空の旅を終えて、那覇空港に着いた。


そこから荷物を受け取り、外に出る。


空港の自動ドアが開く。


一歩、外へ出る。

その瞬間、頬を撫でた風が、ここが先ほどまでいた所から遠く離れた場所に来たのだと教えてくれる。


少し湿った空気。2月だと言うのに少し暖かい空気。知らない街の匂い。遠くから聞こえてくる車の音。空港の中では気づかなかった、色々なことに気付かされる。

思わず立ち止まって、深く息を吸った。


それだけで、長い移動の疲れが少しずつ消えていくような気がした。


見上げた空は、どこか見慣れない色をしていた。

知らない場所なのに、不思議と胸が高鳴る。


春季キャンプ頑張ろうと心に刻んだ。



――――――――――――――



春季キャンプ開始から1週間が経過した。


やっと練習に慣れてきた。


俺は1軍のキャンプには呼ばれていないので、1軍とは少し離れた球場をメインに使っている。


早く上(1軍)にいきたいものだ。


そう意気込んだものの、今日は練習お休みの日だ。


1週間ずっと練習だと流石に体がもたないので6日練習1日休みと言う形を取っている。


沖縄でのせっかくの休みだ、満喫しない手はないだろう。


キャンプ地は那覇の近くなので、那覇に行く事にしよう。


ちなみに橋本さんも誘ってみたのだが、今日は他のチームメイト、まぁ先輩だ。に誘われて、今日はいかないそうだ。あの人コミュニケーション能力高すぎだろ。



ちょうどよく那覇行きのバスが少し歩いたところから出ていら事がわかったので、そのバスに乗車する。


20分くらいバスに揺られて、那覇市に到着した。


降りた瞬間に反射的に伸びをする。


2月とは思えないほど暖かい風が頬を撫でる。


どこに向かおうか悩んでいても埒が開かないので、とりあえず大きい通りに出てみる。


視線を左右に向けると、沢山のお土産屋が、目に飛び込んできたが、後キャンプは3週間もあるのに、食べ物系はきついだろう。


何かいいものないかなぁと20分ほど歩き回ってみたが特に収穫は0だった。


ふと一つのお店が視界の中に入ってきた。


「ぬいぐるみ屋?」


そんなものあるんだなぁという驚きと同時に、同じくらいの興味も惹かれた。


どこに行こうか困っていた所だったので、とりあえず入ってみた。


四方八方ぬいぐるみやキーホルダーに囲まれた木造の、年季の入ったお店だった。

マスコットのぬいぐるみやキーホルダー、や動物のぬいぐるみなどありふれたものや、蛇や、ハチなど、両生類など、少しマイナーなものまで全て揃っている。

すごいなぁ


一通り目をとうしていると、オオサンショウウオのぬいぐるみを見つけた。


前貰い物だと話した、オオサンショウウオのぬいぐるみにとても似ている。


興味を惹かれて手を伸ばすと、自分の手と誰かの手がぶつかる。


「あ、すいません」


無意識に謝っていると、相手からも「すいません」


と謝罪の声が聞こえてきた。


別にどちらも悪くないのに謝ってしまうのは日本人の性なのかもしれない。


そう思いながら後ろを向いて、立ち去ろうとすると、前から「あ!」と言う声が響く。


びっくりして相手の方を見て、俺も驚きのあまり、固まってしまった。


「……勇人君?」


「……陽菜?」


目の前に立っていたのは高校時代の野球部のマネージャーをしていた青木陽菜だった。


彼女は髪を後ろで纏めてポーニーテールにしており、学生時代と変わっていない。髪は黒だったのが少し

服装が少し、大人っぽくなっただろうか。

そりゃ4年も経てば服くらい変わるか。


「な、なんでここにいるんだよ!?」


「それはこっちが聞きたいよ!!」


少し天然が入っているけど、元気なところは変わっていないなぁ


「俺はキャンプで来てるけど、陽菜はなんでいるんだよ!?」


「なに!?私が沖縄いたらダメなわけ!?」


「そうじゃないだろ!」

なんだろう、いつもよりテンションが高く話してしまう。多分陽菜のテンションに引っ張られているんだろう。



次第に2人とも疲れてきて肩で息をしていた。


「ハァハァ、とりあえずどっかご飯でもいくか」


「ハァハァ……そうだね」


そこでずっとサンショウウオのぬいぐるみみ持っていたことに気がついた。長く居てしまっても迷惑になるので、を棚に戻して、店を出ようとした時陽菜が声をかけてきた。


「……それ買わないの?」


「まぁ良いかな似てるの持ってるし、てかそれ陽菜から貰ったやつか」


「ッ!そうそう懐かしいなぁ私がFUOキャッチャーで取ったやつ、あん時勇人目がキラキラしてた…思い出したら笑えてきた」


「ひどいな!まぁ貰って嬉しかったのは否定しないけど……」


少しだけ頬に熱を持っていることを自覚する。


「じゃぁこのぬいぐるみ俺が買って、陽菜にあげるよ。4年越しのお返しってことで」


「え!本当!?嬉しいなぁ」


パァァっと顔を輝かせる陽菜の顔はとても可愛らしく思えた。


オオサンショウウオのぬいぐるみを買って陽菜に渡した後、陽菜はとても嬉しそうに、オオサンショウウオを締め殺してしまうんじゃないだろうかという勢いで抱きしめていた。











お読みくださりありがとうございます。

3人目出てきました。(早いかな?)頑張って続き書くので応援お願いします( ´ ▽ ` )


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