第26話 歴史の番人 ― 観測される未来 ―
いつも読んでいただきありがとうございます。
梓は目の前にいる
迅と香坂と話す坂下を見ながら、
1時間先の蓮と話しをしていた。
蓮の問いかけに対して…
『私は人間に味方するわけじゃない、
リセットメモリーの行動や考えは、様々…』
『梓は、シュメールの滅亡を重ねているんだろう…』
『シュメールは、一部の王族の身勝手な決断で崩壊した…
本来全ての意識体は能力差はほとんどなく平等だったはず…
それなのにその意識体のほとんどが、
リセットメモリーとして、肉体の進化に利用されている、
様々なテストを受けて選別されたが、それは
権力者が決めたルールを基に決められた結果、
国民の多くは、記憶を消去され歴史を繰り返している…』
『プロジェクトエリドゥが、何を意味しているか知っているだろう』
梓は何も言えなくなった…
『蓮…あなたの目的を教えて?』
『…それは、まだ教えられるタイミングじゃない。』
そう言って、姿を消した。
梓の意識は現実に戻ったが、
先の未来で、蓮が動いているなら
今更何か動いても未来ではコントロールされているのだと考えた。
タイムパラドックスと言う言葉があるが、
今の蓮の出現は、
梓の行動を、自制してしまう。
レプテリアンが、未来を見る理由は、
自己防衛の為、何度も見た未来を変えて来たが、時間には
歴史の自己補正と言う物がある。
死ぬはずだった人間を、助けたとしても、
歴史の自己補正がおこり、結果的には
やはり、死んでしまうと言う物…
梓は
〝ハッとした!!”
レプテリアンの中に、歴史の番人の話しを聞いた事がある。
まさか、蓮が?…
それなら
私に近づいた意味も理解できる。
今の日本で起こっている状況は、シュメールの選別の間引きに似ている…
今の化学は、まだまだシュメールほどではないから、
人類が滅びるような事はないだろう…
ただ、一部の特権階級に対して全国民が対峙する状況は似ている。
権力に数で対抗するのは、
それは、監視者が仕向けた可能性も高い。
蓮は歴史の番人なのか?
それとも監視者なのか?
それによっても、状況は変わる。
「梓…大丈夫か?」
迅と香坂が心配そうに梓を見ていた。
「あっ…大丈夫です。ご心配なく…」
迅が問いかける
「未来を見てた?」
梓は、少し考えて答えた。
「見ようとしたけど、見えなかった…」
「現状は得策は無いわ!!」
香坂が肩を落として、
「作戦は同じく、インカムを付けた状態で梓と迅の意見を聞きながら参加する。」
梓と迅は頷いた。
香坂は続けて説明した。
「俺1人の知識ではとても太刀打ち出来ねーからな…」
「それから、今日は序盤に先制攻撃を仕掛けていく!
蓮さんの言う通り、先に喋って暴露してしまう、それで良いな?」
迅は頷き、梓を見た。
「私もそれが良いと思います、後は状況次第で対応を変えましょう。」
迅が香坂に問いかけた。
「で、先制攻撃って…何を話すんですか?」
「まずは、報道は金で買われていた事、
一部の政党に偏った発信をしていた事実」
「それから、選挙の闇…平等に開票なんてされていない事実をマスコミは把握していたが、上層部が金で隠蔽していた。」
「あとは、高山が暴露するであろう、アナウンサー娼婦問題…
これは坂下が昔暴露して干されたから多分間違いなく、出てくるだろうな。」
「その他、政治家犯罪を警察庁が隠蔽している事も、マスコミが絡んでいた。」
坂下すずは、唖然として、
「アナウンサー娼婦問題って、黙ってたら一生苦労させないって、私毎月政府から100万円振り込んでもらってるんだよねー…
これ、無くなっちゃうのかな?」
迅と香坂は呆れた顔で、
「やっぱり、相当荒れるでしょうね…」
顔を見合わせた…
「坂下…お前はそれ正直に言えるか?」
坂下は真剣な顔で、
「あやの事もあるから…
私は覚悟を決めてきたんだから…話します。」
「正直…暴動になる確率、めちゃくちゃ高そうですけど…大丈夫ですか?」
「それ以外にも、やばい案件を片山洋介は持ってるだろうよ、
そのカードを切られる前に、討論会でなんらかの和解案を出すしか無いだろう」
「そんなカードあるんですか?」
4人は沈黙するしかなかった。
しばらくすると、
ADが控え室に、出演者を呼びに来た。
「香坂さん、お願いします。
あっ、坂下さんもこちらでしたか…
移動、お願いしますね。」
そう言って、足早にスタジオに戻って行った。
「さあ!行こうか!!」
ここまで読んでいただきありがとうございました。
引き続き次回もお楽しみ、いただけると幸いです。




