6話 堅苦しいのは苦手です
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シンが社交界の準備を始めてから1週間がたち、社交界当日を迎え、シン、アル、リアはドレスコードに着替えてシンの自室で待機していた。
「シン様、無事に社交界が終われば良いですね!」
「アル、それフラグだから!」
「フラグってなによ?」
「例えばね、「この戦争が終わったら最近買った家でのんびりする!」って言って戦争が終わったら家が無くなっていたみたいな?」
「不運ね」
「生きていたのですから良かったのでは?」
「例え話だって〜」
と3人が話していると廊下が騒がしくなった。
「なにかあったのかな?」
「シン、これがフラグなの?」
「ちょっとした冗談って」
そう言ってシンは扉を開いて急いで廊下を歩くメイドに声をかけた。
「騒がしいけどなにかあったの?」
「それが、食材が半分ほど届いていないのです」
「「「え?!」」」
「食材を頼んだ、商会に尋ねても知らないの一点張りで、現在街の商店で食材を集めております」
「忙しいのにごめんね!ありがとう」
「いえ、私はこれで」
そう言ってメイドは去っていった。
「ねぇ、シンこれがフラグよね?」
「そうだね」
「まだ社交界が始まるまで時間はあります!」
「そうだよね、大丈夫だよ!」
「はい、無事に社交界を終えられますよ!」
「だからそれフラグだって!」
...
..
.
大広間に王族や貴族達が集まっていた、大広間の扉からシンと共にリア、アル、ハクが大広間に入った。
「王子のシン様よー」
「宰相のご令嬢のリア様だ、美しい!」
「騎士団長の息子のアル様だ!」
「ま、魔獣だぁ!」
様々な声が聞こえる。
「私の従魔だ、安心してくれ」
シンは集まる人々に言った、そしてシン達に声をかけ始めた。
「シン様!私とお話ししませんか?」
「シン様!私の領地に来てください!」
「シン様は側室をお探しでしょうか?」
「いや、ちょっとそんなに詰め寄らないでぇ」
シンは社交界に参加している同年代の女性に囲まれていた、シンの婚約者であるリアが割って入った。
「シン王子が混乱されていますので失礼しますね」
リアはそう言って女性に囲まれたシンを連れ出した。
「あ、ありがとうリア」
「いいのよ、貴方の婚約者なのだから」
「は、はは」
リアの言葉にシンは空笑いをするしかなかった。
「シン様ご挨拶よろしいでしょうか?」
「ああ、構わないよ」
「シン様はなにかご趣味は?」
「最近は剣の手入れをしているよ」
「シン様は使役系スキルをお持ちなのですか?」
「ああ、その通りだ」
シンは同年代の子達と次々と会話をしていた、その様子を少し離れてアルとリアが見ていた。
「シン様は心配されていたが順調に対応なされている」
「そうかしらね〜」
「なぜです?」
「シンの手を見なさい、助けを呼んでるわよ」
シンはアルに手で助けてと呼んでいた。
「な、なるほどでは私はシン様をお助けしてきますね」
「ええ、お願いね」
アルはシンの元へと向かった。
...
..
.
シンはアルに助けられ大広間のテラスで椅子に座り休んでいた。
「やっぱり堅苦しいのは苦手だよーもっとフランクに話したいよー」
「シン様は王子なのですから、それなにの口調で喋りませんと」
「はぁ〜始まったばかりなのに疲れたよ」
「シン様お食事などはいかがですか?」
「うん、唐揚げを食べて元気出そう!」
「取ってまいりますね」
「ありがとう!お願いするよ」
アルは食事を取るためシンから離れた、シンは1人になりテラスの柵から青空を見た。
貴族の子と接して自分が王子なんだと痛感した、俺は誘拐された日から強くなると決めた、だが王子としてそれなりの責務はおわなくてはならない、それに俺は神人族で寿命がない、多くの人々と親しくなってもほとんどが先に死んで行くんだろう、これから先俺は数々の人と出会い別れていく、俺は正気でいられるだろうか。
「今考えても仕方ないよな!今は唐揚げを楽しみに待とう!」
とシンは唐揚げを楽しみに待っていたが近くから声が聞こえてくる。
「おいおい、なんだその髪色は黒くて気持ちが悪い!」
「ほんとですね!呪われてるんじゃないんですかね?ゲースゲス」
シンと同年代の子、ふくよかで金ピカの装飾を来ている男の子とやせ細った出っ歯で豪勢な服を着た男の子が女の子に向かってそう言い放った。
「なんですって!私の国では一般的な髪色です!それに私から見たらあなた達の髪色の方が珍しいと思いますよ!」
そう言ったのは黒髪で長い髪をし、青色のドレスを着た女の子だった。
「なんだと!俺は王子だゾ!」
「私は、王女よ」
「ふんっ、どうせ弱小国の王女だろ!それに知っているぞお前の国は家畜の餌を食べてるってな!」
「訂正しなさい!」
シンはその会話に割って入った。
「すまない、女性に対して無礼ではないかな?」
「なんだ!貴様!」
「黙れ!」
「これは失礼、私はシン・シュトラスだ」
「だからなんだ俺はビビンバ国の王子ミジ・ビビンバだゾ!ひれ伏せ!」
「あん?!」
シンはビビンバ国の王子に向かって不機嫌そうに言った。
「なんだその態度は!」
「ビビンバ国って5年前に神竜に痛い目にされた?」
「なっ、なんだと貴様!」
キリがないと思いシンは念話でリアのそばにいるハクを呼んだ。
「グルルルル!」
「ひぃぃ、魔獣!」
「た、食べられるぅー!」
「君らを食べたりしないよ」
「ウォーン!!」
ハクの咆哮に驚き男の子2人は逃げながらシンに言った。
「き、貴様!覚えていろよ!」
「いつか痛い目に合わせてやる!」
そう言って2人は消えていった。
「助けて頂きありがとうございました!」
そう言って女の子は深くお辞儀をした。
「いや、私の国で主催の社交界だ不快な思いをしただろう、すまない!」
「頭を上げてくださいませ!貴方様が謝ることではありませんので」
「ありがとう、お名前を聞いても?」
「私は ヨミ・ヒメノ 、ヒメノ国の王女です」
「私はシンです、それでは私は失礼しますね」
「お、お待ちください!」
ヨミは立ち去ろうとしたシンを呼び止めた。
「なんでしょうか?」
「シン様は何も思わないのですか?」
「ん?」
「私の髪色です!」
「いや、綺麗だと思うよ、先程の者達に言われた事は気にしないでくれ」
「あ、ありがとうごさいます」
ヨミは照れながらシンに言った。
「シン様は先程の話を聞いてらしたのですよね?」
「ああ、もしかして家畜の餌を食べてるって事かな?」
「はい、ヒメノ国では稲から取れる米と言う物を主食にしております」
ヨミの言葉にシンは固まった。
「ここここここ米があるの!」
「ひゃい」
シンは興奮してヨミの手を握ってしまいヨミは顔を赤らめた。
「あ、ごめんね」
「だ、大丈夫です」
「それで米って白い粒の!」
「はい」
「ヒメノ国で売っているの?!」
「はい」
うおおおおおおおお!俺は米を手に入れるぞ!
「ウフフ、シン様は愉快なお方ですね、それに口調も先程とは違いますし」
ヨミは微笑みながら言った。
「あ、ごめんつい興奮しちゃって素に、失礼しました」
「素で構いませんよ」
「そう?堅苦しいのは苦手でね、ありがとう」
「いえ、私も気が楽ですので」
ヨミはそう言って落ち込んだ。
「どうしたの?」
「いえ、実はこの後婚約者様とお会いになるのですが、気が進まず」
「じゃあ断れば?」
「断る?」
「嫌なら断りなよ、それとも親御さんに強制させられてるの?」
「いえ、父様は合わなければ断れば良いと」
「じゃあ断りなよ」
「できません!私は一国の王女なのです」
「王族として色々責務があるかもしれない、だけど完璧な人間はいやしないんだよ、だから人は助け合って行くものなんだよ、ましてや結婚なんて人生を共に歩む人だ、自分が共に人生を歩みたい人と結婚しなよ」
「共に歩む...」
ヨミはシンを見て言った。
「あの!シン様!」
「何かな?」
「私をシン様の妻の1人にしてください!」
「え?」
「お嫌でしょうか?」
「いや、まだ会って間もないしそれにお互いまだ子供だしね!」
「シン様は先程私に触れましたよね?」
「いや、誤ってだからね?」
「未婚の女性に触れたのです、責任を取って私を妻にしてください!」
ヨミにそう言われシンは混乱していた。
どうしよう?!逃げると可哀想だよなぁー
それに、リアと婚約してるけどあやふやだしそれに結婚したいかと言われれば答えはしたくないだ、リアに不満があるわけじゃない、俺は誘拐された時決心した守りたいものを守るため強くならなくてはならない、それと考えずにいたが神の後継者というのが尾をひいてのが大きい。
こうなったら!ハク!俺を咥えて逃げてくれ!
ハクはシンからの念話を受け取りシンの頭を咥えた。
「シン様!!」
「だ、大丈夫だから!」
いや、大丈夫ではないな、なぜなら外から見たら食べられてるようにしか見えないからだ。
ハクはシンを咥えてヨミの元から離れたのであった。
..
.
シンはテラスから大広間へハクに頭を咥えられながら運ばれていた、そして声をかけられた。
「シン様!」
「アル?唐揚げは取れたかい?」
「持ってまいりましたがなんですかその状態は?首から上が食べられてるようにしか見えませんよ、とてもシュールですよ?」
「念話、もう少し練習しないとな」
「それよりリアはどこだろ?」
「そうですね」
アルは辺りを見回し複数の男の子に囲まれて困っていたリアを見つけた。
「リア様は複数の男性に囲まれ、困っているようですね」
「なら早く助けないと!ハク、リアがいる場所に向かって!その前に僕をおろ...」
ハクはシンが下ろしてと言う前に走り出した。
「リア嬢今度私とお茶などはいいかがですかな?」
「申し訳ございません私はシン王子の婚約者なので」
「そう言わず」
「いや、ですから..」
リアは複数の男性に言い寄られていた、そこに後ろからハクがやってきシンが声をかけた。
「すまない君たち、そのお誘いは断らせてもらうよ」
「なんだと?」
「貴様!」
「邪魔をするでわないわ!」
そう言って男達は後ろを向きそれぞれ声を上げながら逃げた。
「ひぃぃぃ頭がない!」
「食べられるぅー!」
「父上お助けよ〜」
そう言って去って行き、リアはシンに向けて言った。
「シン、あなた普通に追い払いなさいよ!」
「声をかけただけなんだけど!」
「あなたの状態普通に怖いわよ」
「リアは怖がっていないじゃないか!」
「私はあなたの行動に慣れたのよ」
「あ、そう、それよりハクもう下ろして〜」
シンにそう言われハクは咥えるのを止めてシンを下ろした。
「クーン」
「ハクお腹減ったのか?」
「ウォン!」
「そう思って沢山唐揚げを持ってきましたよ!」
「それじゃあシン、テラスで食べましょう」
「いや〜テラスはやめておこうか」
「なんでよ?」
「シン様何かあったのですか?」
「なんでもないよ!」
「じゃあなんでそんなに嫌がるのよ!」
「とにかく端っこで食べようよ!」
3人が話していると父ウィルが声をかけてきた。
「シン!ここにいたのか探したぞ」
「父様どうされたのですか?」
「シンに合わせたい人と話しがあるんだ」
「合わせたい人ですか?」
「ああ、リアの他に婚約者がシンにはいるんだ」
「そうなんですか?」
「それで本人と父親がテラスで待っているんだ」
「テラスで?」
「ああ」
シンは汗をダラダラと流しながら言った。
「父様!私は体が優れませんので自室に戻ります!」
「どうしたんだ?!」
「あなたね、なんでそんなにテラスに行きたくないのよ!」
「そうですよシン様、待たせているのですから早く行きましょう!」
「いや、ちょっと待って!」
「ハク!シンを運んで!」
「ウォン!」
ハクはシンの頭を咥えてテラスへと向かう。
まずい!嫌な予感しかしないよ〜
「ハク!離して!」
「グーン」
「ダメよハク!そのままテラスに運んで!」
「ヴォン」
「ちょっと!なんでリアの言うことは聞くんだよ!」
「ハクいい子ね」
リアはハクを撫でた、話している間にシン達はテラスに着いた、テラスの椅子に座っていたのは左目に眼帯をつけ、短髪黒髪で着物を着た男性とシンと先程会ったヨミだった。
「おいおい、ウィルその食われてるのがシンか?」
眼帯の男がシンを指をさして言った。
「ここに来るのを嫌がってね、従魔に運んで貰ったんだよ、ハク離していいよ」
「ヴォン」
ハクはシンを離した。
「これは運命ですねシン様!」
「さ、さっきぶりだねヨミ」
「シンもう会っていたのかい?」
「おいヨミ、運命ってことはシンの婚約者でいいんだな?」
「はい!父様!」
「そうゆう事でシン、ヨミをよろしくな」
「いや、そのう〜」
「おいおい!うちの娘のどこが気に食わないんだ?!」
「そうではなくて...」
シンはチラチラとリアを見る。
「私は構わないわよシン」
「良いのか?」
「ええ」
「リアの了承も貰ったしシン、ヨミを婚約者として了承するよね?」
「は、はい」
「シン様!これからよろしくお願いしますね!」
ヨミがシンに向かって言った。
「名前を言ってなかったな俺はヒメノ国国王ヤミ・ヒメノだよろしくな」
眼帯の男性が言った。
「よろしくお願いします」
「ところでよーシン」
「はい」
「おめぇは剣を使うよな?」
「そうですがなぜお分かりに?」
「見ればわかる剣を振るい初めてからそれほど経っていないな、それに人を殺ってるよな?」
「は、はい最近誘拐されまして逃げる際に...」
「てめぇは仲間を守るために殺った、違うか?」
「はい」
「だったらこれからおめぇはどうする?」
ヤミは真剣な眼差しでシンを見ながら言った。
「強くなりますよ」
「アハハハ、良い面構えだ!じゃあ選べ!ここで剣を学ぶかうちの国剣の国で剣術を学ぶか」
「剣の国?」
「ああうちの国のほとんどのやつが剣術に秀でてる、身体強化も使えるものが多いが普通の攻撃魔法が使えるやつはすくねぇんだよ」
そんな国があるのか!強くなるためにはもってこいじゃないか!
「ヒメノ国で剣術を学びたいです!」
「よし決まりだ!それとヴァンの息子!」
「私ですか?」
ヤミはアルに向かって言った。
「てめぇもくるか?」
「よろしいのですか?」
「いいぜぇ!ヴァンの野郎もガキの時にうちで剣術を学んだからな」
「ぜひ!お願いします!」
「修行期間は5年だ、たまに帰省させてやるから安心しろ」
「「わかりました!」」
シンとアルはそう返事をした。
「出発は一週間後だそれまでに準備しとけ」
「「はい」」
「それじゃあ俺らはこれで失礼するぜ」
「シン様それでは」
ヤミとヨミはそう言って席から達テラスから去っていった。
「それじゃあ私も失礼するよ」
ウィルもテラスから去っていった。
「はぁーいきなり修行が決まっちゃったよー」
「そうですね」
「婚約者もできたじゃない」
「そうだねぇーそれとさぁハクは連れていかないでリアに任せたいんだけど」
「護衛のつもり?シンは心配性ねぇー」
「いいだろ!ハクもお願いできる?」
「ウォン!」
「リアを頼んだよ」
「ウォン!」
「社交界も終わるみたいだし、唐揚げ食べよー」
「そうね」
「そうですねお腹が減りました」
そして、社交界は無事終わったのであった。
次回は旅準備から旅路を書きたいと思っています。
それと、感想やこうした方が良いなどがあればお願いします。
アイディアがあれば参考にさせていただきます。
【例】魔法名、スキル、人物名、魔獣、魔物、種族、何かのネタ、などあればよろしくお願いいたします。




