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15話 タ……スケ……テ……

ブックマーク、レビュー、感想、誤字報告等をよろしくお願いします。

シン達は3階層を攻略し、疲労しながらも安全地帯に着き、すぐに眠りについた。シン達がヒメノ国から出て5日が経った。シン、アル、ガイは朝食を食べていた。

「さすがにずっと携帯食だと辛いね」

「手の込んだ食事は街でしかできませんね」

「肉が食べたいぜ」

(エルフって肉食べるのか? 物語だと野菜や木の実くらいしか食べないイメージだけど……)

「エルフって肉食べるの?」

「は?食べるに決まってんだろ」

「シン様、なぜそのようなことを?」

「いや、エルフは自然を大切にしているから動物を殺めず野菜や木の実しか食べず、鉄の加工物を嫌うとか?」

シンの言葉にアルとガイはキョトンとした。

「アハハ!なんだそりゃあ!?」

「シン様、ガイを見てそのような神秘的な者に見えますか?」

アルにそう言われシンはボロボロと携帯食を食べているガイを見た。

「うん、見えないね!」

「おい!俺は一応王子だぞ?!」

「だったら今すぐ国に帰りなさい!」

「嫌だね!」

アルの言葉にガイは拒否した。

「ガイはダンジョンから出た後どうするの?」

「そうだな、お前らにしばらく着いてくぜ」

その言葉を聞いてシンとアルは視線を合わせ頷いた。

「分かったよ」

「私達は貴方が捕まった街へ行きます」

「あの街か、わかったぜ」

「決まりだね」

「ではギルド職員に会い、ダンジョンを出て街へ向かいましょう」

「そうしよう」

「いいぜ」

そう言って3人はテントを片付けギルド職員の元へ向かい、話しかけた。

「すみませんー」

「どうされました?」

シンはギルド職員に赤い玉を見せた。

「これは、階層転移玉ですね」

「転移できるんですか?」

「ええ、攻略した階層に転移できます。ただ、階層転移玉をもってゲートを潜らなければなりません。また、紅のダンジョン以外のダンジョンでは使えません」

「そうなんですね」

「自由に使えるわけではないのですね」

「次に来る時は楽だな」

「運が良かったですね、3階層でドロップするなんて」

「必ず出る物じゃないんだ」

「はい、とてもレアな物です」

「シン様、取られないようにしましょう」

「そうだね」

そう言ってシンは階層転移玉を収納袋にしまった。

「ダンジョンを出るのですか?」

シン達にギルド職員が聞いた。

「はい、まだ未熟だと実感したので」

「良い判断です、冒険者は慎重ではなければいけません」

「はい」

「また、紅のダンジョンを攻略しに来てください」

「そのつもりです」

「シン様、当分はダメですからね!」

「アル、城の護衛みたいなこと言うなぁ?」

「「ギクッ!」」

「そ、そんなことより早くダンジョンを出よう!」

「そ、そうですね、ライさんも心配ですし」

「アイツの心配なんかいらねぇよ」

「ガイ!行くよ!」

「それでは失礼します」

「お気をつけて」

シンはガイの背中を押していき、アルはギルド職員に挨拶してダンジョンを出るために進んで行った。

「スゥ...ハー...外の空気はいいなぁ〜」

シンはゲートを潜り出てそう言った。

「ご無事で良かったです〜」

ライが帰ってきたシン達に向かって言った。

「ただいま!」

「ライさんは大丈夫でしたか?」

「大丈夫ですよ〜」

「だから心配いらねぇって言っただろ」

「貴様はもう少し心配しろ!」

「ライなら心配いらねぇって」

アルとガイが言い合っている間にシンはベガに近づいた。

「ベガ、ただいま!」

「ヒーン!」

ベガはシンの頬に擦り寄った。

「寂しい思いさせてごめんね」

「ヒーン」

「よしよし」

シンはそう言ってベガを撫でた。

「それで〜これからどうするんですか〜」

「ガイが捕まった街に行こうと思ってるよ」

「ナガリオですか〜」

「そうだ、俺はしばらくこいつらについて行くぜ」

その言葉を聞きライはシンとアルを見た、シンとアルは同時にうなずいた。

「なるほど〜わかりました〜私も着いて行きますね」

「分かったよ」

「では、まだ日は高いですし今から向かいましょう」

「しばらくは馬車だね」

「昨日の疲れも残ってっし休むのにちょうどいいな」

「ガイは軟弱なんですね」

「あん?!おいおい、どうして軟弱になるんだ?!」

「疲れが残っているのでしょう?それとも頭まで軟弱なんですか?」

カチン!

「随分言ってくれるじゃあねぇかぁ堅物脳筋がよ!」

カチン!

「堅物脳筋だと!貴様の方がお似合いだ!後ろからチマチマと攻撃をして口と一緒で小煩いハエめ!」

カチン!

「随分言ってくれるじゃあねぇか!」

「事実です!」

「コノヤロウ!」

そう言ってガイはアルの頬を両手で引っ張り、負けじとアルもガイの頬を両手で引っ張った。

「やめろー!」

「貴様からやめろー!」

アルとガイが喧嘩をしている間にシンとライは馬車を準備し終えた。

「2人ともそこまでだよー」

「ガイ、早く乗って〜」

「またシン様に助けられましたね」

「いつか絶対射抜いてやる!」

ガイの言葉にシンとライは同時に言った。

「「心を!?」」

「違うっての!!」

ガイの叫びが響き、シン達はナガリオに向けて進むのであった。

..

.

【ルシア・セリリアル・ハク・視点】

シン達がヒメノ国を出てから7日が経った。ルシア達はヒメノ国の王城にたどり着いた。

「本当に6日で着くなんて凄いわ!」

「ええ、ハクは凄いですね」

「ウォン!」

ルシアとセリーはハクを撫でた。するとヒメノ国国王ヤミが話しかけてきた。

「お前ら久しぶりだな!」

「着いた途端に出迎えって相変わらずね」

「凄いを通り越してキモイですね」

「おいおい、久しぶりに会った仲間に酷い言い草だな!」

「私達が来た理由はわかるでしょ」

「まぁな」

「シン様達はご無事ですか!」

セリーはヤミへと迫って言った。

「落ち着け、安心しろシン達ならダンジョンを出たぜ」

「ふぅ、それなら良いのです」

「じゃあシュトラス国に向かっているのね!」

「いや、ナガリオに向かっているぞ」

その言葉を聞いた途端にルシアはヤミの服を掴み、揺さぶりながら言った。

「なんで!そうなるのよ!」

「知るかよ〜」

「なわけないでしょ!」

「貴方なら知っているのでしょう?」

「ああ、原因はドラシエルの王子だ」

「まさかガイちゃんと一緒にいるの?!」

「王子を国に返す為にナガリオに向かってる」

「あの子ったら」

「姉とそっくりですね」

「ライちゃんは大人しい子よ?」

「お前のことだよルシア」

「失礼ね!昔はそうだったかもしれないけど今は落ち着いているわよ!」

「お前ウィルに止められたのにここまで来てんだろ!」

「はいはい細かいことは気にしなーい」

「こまかくねぇよ!」

その会話にセリーが割って入って言った。

「そんなことより早く知りたいのですが」

「直球だな」

「そうね、早く見なさいよ」

「分かったよ」

ヤミはそう言って目を閉じた。しばらくして、ヤミが目を開いて言った。

「お前らはここで待ってれば大丈夫だ」

「...そう、分かったわ」

「貴方が言うなら間違いないでしょう」

「時が来るまで城でゆっくりしていけ」

「そうさせてもらいます」

「じゃあ私はヨミちゃんとお話しましょう!」

「おいおい、嫁姑問題か?」

「まだシンちゃんのお嫁さんじゃあないでしょ!」

「あまり意地悪は良くないですよ」

「失礼ね!親睦を深めるだけよ!」

「分かったよ、ヨミなら厨房にいるぞ」

「なんで厨房に?」

「なんでも料理のレシピをシンに貰って料理したら、しっくりきたみたいで料理の腕を上げてるぜ」

「へ、へぇー」

ルシアはピクついて言った。

「シン様が女性に贈り物を?」

「髪飾りも渡してたぜ、シン隅に置けねぇなぁーアハハ!」

その言葉を聞きルシアはまたもやヤミの服を掴み、揺さぶった。

「なによそれ!私!シンちゃんから贈り物なんて貰ったことない!」

「リア様が知ったらまずいですね」

「ヤミ!厨房はどこ!」

「おいおい、俺の娘に何する気だよ!」

「なにもしないわよ!さっさと厨房に行くわよ!」

ガシッ!

「おい!一応俺国王!」

ズズズ

ルシアはヤミを引きずりながら厨房へと向かった。

―――――――――――――――――――――――――

森の中にて数名の男達が話していた。

「計画は順調だ、ワハハハ!」

「あの国の国王は金払いが良いなぁ!ガハハ!」

「上手くいくさ」

「そうだなこれがあるもんな」

そう言って男は、腰に提げた細長い袋へ目を向けた。

「万が一もねぇよ」

「まさかあんなモノまで連れてくるとわな」

「あの国の国王は悪どいな!ワハハハ」

男達が視線を向けた先――。


茂みの奥には、首輪を付けられた体長二メートルほどの紫竜がいた。


「タ……スケ……テ……」

400PV突破しました!

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