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12話 紅のダンジョン1階層

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ガイとライとであった翌日、快晴の中シン達は馬車を並走しながら紅のダンジョンに向かっていた。

「地図だともうすぐで紅のダンジョンに着くね」

「今朝から野原に入りましたがまだ見えませんね」

「通り過ぎたってことは無いよな?」

ガイの言葉にシンとアルは固まった。

「もしかして〜紅のダンジョンの見た目〜知らないんですか〜?」

「うん、聞いてない」

「また肝心な事を聞くのを忘れましたね」

「もう!看板とかないわけ!」

「方角はあっていると思うのですが」

「おい、なんか見えてきたぞ」

ガイがそう言ったがシンとアルは周りを見渡しても何も見つからなかった。

「何も見えないよー」

「ああ、遠見スキルを使ったからな、もうすぐお前らにも見えてくるぜ」

そうしてしばらくすると遠くからでも分かる巨大な半球体が見えてきた。

「本当にあった!」

「ガイ、見直しましたよ」

「こんなの朝メシ前よ!」

「ガイ〜朝ごはん食べたでしょ〜」

「うるせぇよ!」

シン達はやっと紅のダンジョンに着いたのであった。

...

..

.

【ルシア・セリー・ハク・視点】

ルシア達は白霧の森を出てヒメノ国に向かっていた。

「一日足らずで白霧の森を抜けるなんてハクちゃんはすごいわね!」

「ウォン!!」

ルシアはハクの頭を撫でながら言った。

「この速さだと6日程でヒメノ国に着きますね」

「待っていてねシンちゃん!今お母さんが迎えに行くわよ!」

そうしてルシア達は高速でシンの元へ向かっていたのであった。

..

.

シン達は紅のダンジョンに到着し馬車から降りていた。

「紅色の宝石みたいだな」

「宝石にしては大きいですね」

「それにしてもダンジョンだってゆうのに誰もいねぇなぁ」

「確かダンジョン中で生活してるんだよね?」

「ええ、ギルドの職員がそう言ってましたね」

「それだけ広いってことか」

「ダンジョンに入る前にライさんが野宿できるようにテントを貼りましょう」

「そうだね」

「ありがとうございます〜」

シン達は収納袋からテントを取り出し設置していく。

「ガイ、冒険がしたいだけで国を出たの?」

シンはテントを設置しているガイに話しかけた。

「そうだな、俺は親父達にある奴の従者になれって昔から言われてたのさ」

「なるほど、それで嫌になったと」

「知らねぇ奴の為に強くなる気はねぇよ」

「それはそうだね」

「王子が従者ですか、相手は誰なのでしょうか?」

「俺と同じぐらいの奴で神人国の王子だとよ」

ガイの言葉にシンとアルは固まった。

「お前らどうしたんだ?」

「な、なんでも無いよ!」

「そ、そうです!」

シン達はライのテントを設置し終わった。シンとアルはベガのそばで小声で会話し始めた。

「ねぇ!ガイが言ってたの僕だよね!」

「ええ、間違いないかと」

「僕聞いてないよ!」

「私以外にもシン様の従者がいるとは、一番は私です」

「うん、一番はアルだよ!」

シンにそう言われアルは少しニヤけていた。

「王子が家出した理由が僕かー」

「シン様、気になさらずに」

「なんか罪悪感が拭えないよ」

「では、ダンジョンの後にガイをエルフ国に届けますか?」

「届けるって荷物じゃないんだからやめなよ!でも寄り道してもいいの?」

「ガイが捕まった街までなら大丈夫でしょう」

「ならそこまで連れて行こう」

「はい」

そう言って2人はダンジョンに潜る準備をし始めた。

「これでしばらくの食事は大丈夫でしょ」

「食料〜ありがとうございます〜」

「ベガを残して行くので何かあった乗って逃げてくださいね」

「ヒーン」

「お願いします〜」

そう言ってライはベガを撫でた。

「じゃあ早速ダンジョンに入ろうか!」

「はい」

「おうよ!」

シン達は半球の正面にある出入口に近づく

「真っ暗だね」

「光が全く見えませんね」

紅のダンジョンの出入口は光を飲み込むような闇に包まれていた。シン達に得体の知れない威圧感を与えていた。

「行こう」

「はい」

「楽しみだぜ」

「無事に戻ってきてくださいね〜」

3人は吸い込まれたように紅のダンジョンへと入ったのであった。

...

..

.

【同時刻・シュトラス国王城】

シンの父である国王ウィルは執務室にて手紙を読んでいた。

「なるほど、ヒメノ国とドラシエル国の犯罪組織が活発化してきているのか、ルシアを行かせたのは正解だったか、やりすぎてないといいが」

ウィルはそう思い窓から空を見た。

コンコンと執務室のドアがノックされた。

「入れ」

「父様」

「レイツかどうした?」

「学園の話です」

「そろそろだったな」

「ええ、シン達には話していないでしょう」

「シンの授業科目、領地等の手続きも終わっているのだろう?」

「ええ」

「では帰ってきたら話そう」

「分かりました」

シンは、この先慌ただしい日々が待っていることを、まだ知らなかった。

...

..

.

シン達はダンジョン内に入り周りを見渡した。そこは紅色の石で造られた洞窟だった。

「洞窟みたいだ」

「出入口はあるみたいですね」

「広いな」

「警戒して進もう」

「はい」

「ああ」

シン達は警戒しながら紅のダンジョンを進んでいった。

「何かいるぞ」

ガイの言葉にシンとアルは剣を抜き構える。シン達の前に現れたのは5匹の赤いスライムだった。

「レッドスライムだね」

「火魔法を使って来ますよ」

「防御は大丈夫なのか?」

「私が防御をします」

そう言ってアルは収納袋から盾を出した。

無闇に近づくと魔法の餌食にされる、アルに防御してもらい、遠距離でスライムに攻撃をしよう。

「アル、防御をお願い」

「お任せを」

「僕は魔法で攻撃、ガイは弓で攻撃をお願いできる?」

「任せな!」

「じゃあ行くよ!」

「はい!」

「おう!」

スライム達はシン達に向かって火を吹いた。アルは盾を構え前に出てレッドスライムの攻撃を防いだ。

「今です!」

「アイスボール!」

シュン!

シンの放ったアイスボールはスライムの1匹にあたり倒れた。

「おらよっ」

ピュンッ

ガイは弓を引いて矢を放った。ガイの攻撃はスライムにあたり倒れた。

「2匹は俺があとの1匹はシン、頼んだ」

「了解」

「アイスボール!」

「同時に倒してやる」

シンは魔法を放ちガイは矢を二本同時に放ち3匹のレッドスライムは倒された。

「ナイス!」

「ガイ、凄いですね」

「だろう!」

ガイは2人に褒められニヤけた。

「それじゃあレッドスライムの死体を回収して先に進もうか」

「はい」

「売っても金は少ししか貰えないぞ?」

「ダメだよ、身を守るためと言って殺めたんだからしっかりと回収しないと」

「シン様は素材を集めたいだけでは?」

「ギクッ」

アルはジト目でシンに言った。

「は、早く回収しよ!」

「はぁ」

「お前らおもしれいな!アハハ!」

シン達はレッドスライムを回収して先へと進んでいく。

シン達は慎重にダンジョンを進んでいく、レッドスライムと遭遇しても次々と倒して行った。

「ダンジョンに入ってから2時間くらい?」

「ええ、大分進んで来ましたが降りる道も昇る道もありませんね」

「ああ、まっすぐな道が続いてるだけだ」

3人がそう話していると大きく開けた場所に出た。

「やけに広いな」

「奥にダンジョンの出入口と同じく真っ暗な入口がありますね」

「おい!上だ!」

その瞬間天井から3メートル程のスライムが落ちてきた。3人は咄嗟に回避した。

「危ねぇ!」

「この階のボスですか」

「デカいレッドスライムか?」

「知恵の本!」

濃い灰色の本が中に浮きシンの前に現れた。

前とは色が少し濃いな?レベルが上がったから?そんなことよりあのスライムはなんだ?

シンがそう思っているとページがめくれた。

【ビックレッドスライム】

【特徴】レッドスライムよりも知性がある

【生息地】不明


「ビックレッドスライム、レッドスライムよりも知性があるらしい」

「なるほど、確かにあの奇襲は危なかったですね」

「なんだその本!」

「そんなことは後!」

その瞬間ビックレッドスライムは動き火を吹いた。

「アル!!」

「はい!!」

アルは盾を地面につけ防御した。

「レッドスライムよりも威力が高い!」

「くぅぅ」

「どうする、盾で防いでる場所以外火に包まれているぞ」

「これじゃあ攻撃できない」

「ではこうしましょう」

シンとガイはアルの立てた作戦を聞く。

「わかった、やろう」

「俺もだ」

「では行きますよ」

ビックレッドスライムの攻撃が止んだ瞬間シンが盾の防御範囲から飛び出し、ガイは弓を引き攻撃する。

シュンッ!

ビヨンッ

「チッ、やっぱ効かねぇか」

そう言っても攻撃を止めず弓を引く、ビックレッドスライムはまたアルに向かって火を吹いた。アルは盾で火を防ぎシンに言った。

「シン様!今です!」

「ウインドスピア!」

シュン!

シンが魔法を唱え風の槍ができ、ビックレッドスライムに向かって放たれた。

ズシュ!

ウインドスピアはビックレッドスライムの胴体を貫通し、シン達はビックレッドスライムを倒した。

「よっしゃあ!」

「お見事です!」

「すげぇなお前ら!」

「ハハ、アル、盾は大丈夫?」

「ええ、無傷ですよ」

「これで次の階に行けるな!」

「その前にビックレッドスライムを回収しよう」

「そうですね」

「こんなの入るのか?」

「大丈夫だと思いたい」

「なんだそれ」

シン達はビックレッドスライムを回収して漆黒のゲートの前に立つ。

「次は2階層だね」

「ええ、次は何が出ますかね」

「楽しみだぜ」

「じゃあ行こう!」

「はい!」

「おう!」

シン達はそうしてゲートの中に吸い込まれるのであった。

ウィルとレイツの会話後

「父様、シンの奴絶対嫌がりますよ」

「だよな、どうしよう」

「強引に行きますか?」

「そうだな、魔導書で釣るか」

「そうですね魔導書で釣りましょう」

「フハハハハ」

「アハハハハ」

ウィルとレイツは悪い顔をして笑っていた。

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