第88話 誰にも言わなければ違法じゃない
【緊急速報】「誰にも言わなければ違法じゃない」!?
― 大沢ハルミ一行、ぎゅうぎゅうの車で土曜の買い物へ強行出発!! ―
土曜日。
朝。
晴れ。
ものすごく。
晴れ。
というか。
晴れすぎ。
土曜の朝だけ。
なぜか。
個人的に。
攻撃してくるような。
あの太陽。
そして。
キッチン。
ハルミ。
「……」
紙。
じーーーーっ。
見ている。
学校から。
もらった。
持ち物リスト。
ただし。
その顔。
まるで。
古代文字を。
解読している人。
「……」
指。
一行。
止まる。
「製図用コンパス……」
沈黙。
「……」
「これ。」
「最近の若者言葉?」
違う。
紙。
裏返す。
見る。
戻す。
もう一回。
読む。
「……」
「本のタイトルとか?」
違う。
もちろん。
違う。
だからこそ。
ハルミ。
決断。
本人曰く。
天才的。
そして。
同時に。
必死。
助っ人。
呼んだ。
そして。
また。
コーヒーメーカーへ。
戻る。
ただし。
そのコーヒーメーカー。
ハルミが。
目を離した隙に。
やっていた。
「……」
「!!」
「やばっ!!」
「コーヒー溢れるぅぅぅぅ!!」
ダッシュ。
肩。
布巾。
やかん。
しゅうううう。
どこか。
パン。
焼ける匂い。
でも。
どこからなのか。
本人。
分からない。
ハルミ。
右。
左。
また。
右。
くるくる。
完全に。
緊急事態。
ただし。
何の緊急事態から。
片付けるべきなのか。
本人も。
知らない。
その時――
ドンドンドンドンドン!!
玄関。
ノック。
返事。
する暇。
なし。
ガチャ!!
「おっはよぉぉぉぉ!!」
ソラ。
入場。
まるで。
自分の家。
そして。
なぜか。
手。
パン。
誰も。
そのパンが。
どこから来たのか。
知らない。
本人も。
説明しない。
「タケルー!」
「もう準備できた?」
「安心しろ!」
「お前の最大のヒーローが――」
廊下。
タケル。
登場。
準備。
完璧。
片手。
ギプス。
もう片方。
コーヒー。
そして。
顔。
いつもの。
あの顔。
「おはよう。」
ソラを見る。
一拍。
「……何してるの?」
ソラ。
パン。
もぐっ。
「女子たちが来るの見えたから。」
「俺も来た。」
タケル。
「帰って。」
即。
ソラ。
肩。
掴まれる。
玄関へ。
ぐいぐい。
「えっ!?」
「待って待って!!」
「ちょ――」
その時。
ソラ。
タケルの腕。
見る。
「……」
ギプス。
「…………」
一秒。
理解。
そして。
「アハハハハハハハ!!」
「お前!!」
「転んだだけで腕折ったの!?!?」
タケル。
「うるさい!!」
ソラ。
指。
びしっ。
「よわっ!!」
「黙れ!!」
キッチン。
ハルミ。
大声。
「ソラくーん!!」
「コーヒー飲むー!?」
ソラ。
「飲むーーー!!」
一拍。
「でも焦がさないでーーー!!」
ハルミ。
「うっ……!!」
刺さった。
タケル。
真顔。
「そいつのは。」
「焦がしていいです。」
冗談。
ではない。
ソラ。
「……っ」
笑う。
我慢。
しようとする。
失敗。
そして。
タケルの顔。
見る。
さらに。
気付く。
「……」
「っていうか!!」
「今気付いた!!」
「お前!」
「目もやばくない!?」
「アハハハハハ!!」
タケル。
「……」
ハルミへ。
「大沢さん。」
「こいつ。」
「朝ご飯なしで。」
その時。
玄関。
また。
足音。
「おはよー!」
アイコ。
にこにこ。
入る。
その後ろ。
ヒナ。
「準備してきたよ!」
小さなバッグ。
得意げ。
二人とも。
顔。
完全に。
重要任務。
その瞬間。
部屋。
バタバタバタッ!!
メイ。
走ってくる。
髪。
ちょっと。
ぼさぼさ。
でも。
目。
完全覚醒。
「今日!!」
「ランドセル買うんだよね!!」
キッチン。
ハルミ。
腰。
手。
「よぉぉぉし!!」
「みんな準備できたー!?」
ソラ。
「俺はできてる!!」
誰よりも。
早く。
回答。
ただし。
もう。
テーブル。
座っている。
パン。
まだ。
手。
タケル。
パンを見る。
ソラを見る。
パン。
もう一度。
見る。
「……」
「そのパン。」
「どこから出したの?」
ソラ。
真顔。
「パンが。」
「自分の運命を。」
「選んだ。」
「……」
タケル。
理解。
拒否。
「大沢さん。」
「もう行きましょう。」
ソラという存在。
しばらく。
無視。
決定。
五分後。
車。
ハルミ。
エンジン。
かける。
ブルルルン。
そして。
後ろ。
振り返る。
「……」
停止。
見る。
もう一度。
見る。
「……」
「人。」
「多すぎない?」
後部座席。
現在の状況。
メイ。
窓側。
その隣。
ヒナ。
さらに。
アイコ。
ぎゅっ。
タケル。
どうにか。
人間としての。
姿勢。
維持。
そして。
真ん中。
ソラ。
完全に。
サンドイッチの具。
でも。
本人。
快適そう。
ハルミ。
「……」
不安。
「これ。」
「大丈夫?」
ソラ。
即答。
「大丈夫。」
一拍。
「誰にも言わなければ。」
「違法じゃない。」
ハルミ。
「ソラ。」
低い。
ソラ。
「冗談冗談。」
一拍。
「……でも。」
「本当。」
「ソラ!!」
その横。
メイ。
「腕動かせなーーーい!!」
ソラ。
元気。
「素晴らしい体験には!」
「犠牲が必要だ!!」
自分。
一番。
快適。
アイコ。
「……」
「私の膝。」
「前のシートまで行ってる。」
タケル。
「それ。」
「俺の膝。」
「……」
アイコ。
確認。
「……あ。」
沈黙。
全員。
一度。
自分たちの配置を。
再評価。
ハルミ。
深呼吸。
「……」
「みんな。」
「シートベルトしてる?」
「……」
沈黙。
怪しい。
ものすごく。
怪しい。
ハルミ。
目。
細くなる。
「……」
「みんな。」
「シートベルト。」
「してる!?」
ガチャッ!!
ガチャッ!!
ガチャッ!!
ガチャッ!!
ガチャッ!!
一斉。
速い。
ソラ。
胸。
張る。
「今した!!」
ハルミ。
「よぉぉぉし!!」
「じゃあ出発ーーー!!」
車。
発進。
人数。
いっぱい。
声。
いっぱい。
テンション。
いっぱい。
土曜日。
朝。
この車一台で。
小さな町くらいなら。
動かせそうな。
エネルギー量。
そして。
最初の。
信号。
停止。
赤。
ハルミ。
「……」
バッグ。
ごそごそ。
タケルの。
目薬。
探す。
バッグの中。
音。
ガサガサ。
カチャカチャ。
中身。
推定。
リップグロス。
鍵。
ペン。
ノート。
また。
鍵。
さらに。
正体不明。
いろいろ。
その間。
ソラ。
窓。
見る。
道路。
ほぼ。
誰もいない。
「ねえ。」
「なんで信号って。」
「誰もいないのに。」
赤になるんだろう。」
アイコ。
別方向。
「そもそも。」
「こんな小さい町なのに。」
「なんでみんな車持ってるんだろ。」
「……」
誰も。
答えない。
土曜日の朝。
信号待ちで。
する必要。
ゼロ。
そんな疑問。
その時。
ハルミ。
「見つけたぁぁぁ!!」
質問。
聞いてない。
完全に。
聞いてない。
目薬。
手。
タケル。
見る。
「……」
顔。
即。
嫌。
「来ないで。」
ハルミ。
「何言ってるの!」
体。
後部座席へ。
ぐいっ。
「タケル!」
「上向いて!」
「嫌だ!!」
「向いて!!」
「前見て運転して!!」
「赤信号だから大丈夫!!」
「そういう問題じゃない!!」
ハルミ。
目薬。
構える。
「一瞬だから!」
「言うこと聞いて!!」
タケル。
顔。
全力。
逃げる。
「嫌だ!!」
「その無害そうな目薬で!」
「俺の目!」
「潰す気だろ!!」
「潰さない!!」
「早くして!!」
「嫌だ!!」
現在。
大人。
子どもと。
目薬一本で。
本気の口論。
そして。
数秒後。
ハルミ。
勝利。
ぽたっ。
「やぁぁぁぁぁ!!」
タケル。
目。
押さえる。
「痛っっっ!!」
まるで。
酸。
入った。
くらいの。
反応。
ソラ。
その時。
前。
見る。
「……」
目。
見開く。
「前ぇぇぇぇぇ!!」
ハルミ。
「え?」
振り返る。
ただし。
まだ。
体。
半分。
後部座席。
「……」
前。
見る。
「……」
「やぁぁぁぁぁぁぁ!!」
信号。
青。
そして。
後ろ。
車。
一台。
二台。
三台。
いっぱい。
待っている。
「なんで!?」
「こんなにいるの!?」
「さっきまで誰もいなかったじゃん!!」
さらに。
「っていうか!!」
「この町の信号!!」
「いつからこんな早く変わるようになったの!?」
もちろん。
信号は。
たぶん。
何も。
変わっていない。
ハルミ。
前。
向き直る。
アクセル。
ぐっ。
「行くよぉぉぉぉ!!」
車。
ブゥゥゥゥン!!
発進。
タケル。
目。
ぱちぱち。
まだ。
目薬の。
ダメージ。
回復中。
ソラ。
その横。
タケルを見る。
涙目。
確認。
そして。
「アハハハハハハハ!!」
大爆笑。
「笑うな!!」
後ろ。
女子三人。
加速。
ぐいっ。
体。
持っていかれる。
「きゃあああああ!!」
「速い速い速い!!」
「ハルミさーーーん!!」
車。
走る。
騒ぐ。
叫ぶ。
一名。
まだ。
目。
痛い。
一名。
それを見て。
ずっと。
笑っている。
そして。
なぜか。
奇跡的に。
全員。
無事。
目的地。
到着。
「……」
生存。
確認。
全員。
生きていた。
奇跡だった。
読んでいただき、本当にありがとうございます~!!♡♡
もしこの作品で少しでも笑顔になっていただけたら、★で応援していただけると、とっても嬉しいです!
皆さんからいただく評価は、
「もっともっと面白い作品を作りたい!」
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Pixivではキャラクターデザインやイラストも投稿しています!
最近、この作品の日常を描いた四コマ漫画をPixivに投稿しました!ぜひぜひ遊びに来てください~!!♡
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また次回もよろしくお願いします~!!♡♡




