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ようこそ、ハルミのカオスな日常へ!  作者: あじせ
家庭内混乱マニュアル:初心者版!
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87/107

第87話 絶対に仲が悪い二人

【緊急速報】絶対に仲が悪い二人、なぜか一緒に暮らしている!?

― 月城サイコと清水いつき、口喧嘩しながら生活だけは完全に夫婦レベル!? ―

高峰町。


 


夜。


 


静か。


 


とても。


 


静か。


 


……静かすぎる。


 


危険だった。


 


サイコ。


 


車。


 


運転中。


 


ハルミとの夕食を終えて。


 


まだ。


 


ちょっとだけ。


 


テンション高め。


 


鼻歌。


 


ふんふん。


 


今日のこと。


 


昔のこと。


 


いろいろ。


 


考えながら。


 


帰宅途中。


 


その時。


 


歩道。


 


何か。


 


見えた。


 


「……」


 


人。


 


だった。


 


ただし。


 


完全に。


 


敗北している。


 


髪。


 


ぼさぼさ。


 


肩。


 


だらーん。


 


手。


 


食べ物の袋。


 


清水いつき。


 


サイコ。


 


「……」


 


確認。


 


そして。


 


キキィィィッ!!


 


急ブレーキ。


 


いつきの。


 


真横。


 


ぴたっ。


 


窓。


 


開く。


 


「乗って。」


 


いつき。


 


「……」


 


ゆっくり。


 


顔。


 


向ける。


 


サイコ。


 


見る。


 


車。


 


見る。


 


また。


 


サイコ。


 


見る。


 


「……」


 


何も。


 


言わない。


 


乗った。


 


ドア。


 


閉める。


 


その瞬間。


 


サイコ。


 


「なんで食べ物買ってるの!?」


 


開始。


 


すでに。


 


喧嘩腰。


 


「家に食べるものあったでしょ!」


 


「卵!」


 


「鶏肉!」


 


「冷蔵庫に!」


 


いつき。


 


シート。


 


沈む。


 


魂。


 


半分。


 


ない。


 


「卵。」


 


「二つとも腐ってた。」


 


「……」


 


「鶏肉は。」


 


「見つからなかった。」


 


「はぁ!?」


 


サイコ。


 


即。


 


「どういうこと!?」


 


「鶏肉あったでしょ!?」


 


「なかった。」


 


「絶対あった!!」


 


いつき。


 


袋。


 


ちらっ。


 


「まあ。」


 


「ハンバーガー食べたかったし。」


 


サイコ。


 


口。


 


開く。


 


反論。


 


しようとする。


 


「……」


 


でも。


 


頭の中。


 


『……』


 


『私も。』


 


『ハンバーガー食べたかった。』


 


「……」


 


閉じた。


 


無言。


 


ハンドル。


 


くるっ。


 


「シートベルト。」


 


「はい。」


 


カチッ。


 


二秒後。


 


いつき。


 


何でもない感じで。


 


「誰と出かけてたの?」


 


「……」


 


ものすごく。


 


自然。


 


自然すぎる。


 


むしろ。


 


怪しい。


 


サイコ。


 


ゆっくり。


 


顔。


 


向ける。


 


「……誰だと思う?」


 


「知らない。」


 


「友達。」


 


一拍。


 


「女友達。」


 


「……」


 


「何その顔。」


 


「別に。」


 


サイコ。


 


ふんっ。


 


そして。


 


突然。


 


ため息。


 


「はぁぁぁ……」


 


空気。


 


変わる。


 


少し。


 


深刻。


 


サイコ。


 


俯く。


 


「私。」


 


「ちょうど。」


 


息抜きしたかったの。」


 


いつき。


 


「……?」


 


「最近ね。」


 


「リクが。」


 


「ひどいの。」


 


いつき。


 


少し。


 


真面目に聞く。


 


サイコ。


 


「攻撃的。」


 


「依存。」


 


「重い。」


 


「ずっと。」


 


「私のこと追いかけてくる。」


 


「家の中。」


 


「どこ行っても。」


 


「ずっと。」


 


一拍。


 


「……息苦しい。」


 


サイコ。


 


完全に。


 


疲れ切った女性。


 


いつき。


 


ぱちっ。


 


「……」


 


考える。


 


そして。


 


「リクって。」


 


「まだ二か月じゃなかった?」


 


「……」


 


深刻な空気。


 


死亡。


 


サイコ。


 


「そうだけど!!」


 


「二か月でも!!」


 


「情緒的に依存してくるの!!」


 


腕。


 


組む。


 


怒っている。


 


相手。


 


子猫。


 


いつき。


 


窓。


 


見る。


 


「……そう。」


 


理解。


 


していない。


 


全然。


 


していない。


 


そして。


 


家。


 


到着。


 


玄関。


 


入る。


 


靴。


 


脱ぐ。


 


照明。


 


ぱちっ。


 


静か。


 


サイコ。


 


そのまま。


 


キッチンへ。


 


冷蔵庫。


 


開ける。


 


「……」


 


止まる。


 


「……」


 


中。


 


見る。


 


もう一度。


 


見る。


 


「……何もない。」


 


ゆっくり。


 


リビングを見る。


 


いつき。


 


ソファ。


 


座っている。


 


ハンバーガー。


 


もぐもぐ。


 


静か。


 


サイコ。


 


じーーーーっ。


 


いつき。


 


もぐもぐ。


 


目。


 


合わせない。


 


妙な。


 


空気。


 


そして。


 


突然。


 


サイコ。


 


「思い出した!!」


 


いつき。


 


ぴくっ。


 


「私!!」


 


「あなたに怒ってたんだった!!」


 


いつき。


 


目。


 


閉じる。


 


「……面倒くさ。」


 


「何それ!?」


 


サイコ。


 


どんっ。


 


「なんで!!」


 


「ハルミちゃんが戻ってきたって!!」


 


「私に言わなかったの!?」


 


いつき。


 


「俺――」


 


「近所なんでしょ!?」


 


「なんで言わないの!?」


 


「私!!」


 


「今日!!」


 


「今日だよ!?」


 


「ハルミちゃんとご飯食べたんだから!!」


 


「しかも!」


 


「ずっと前から帰ってきてたんでしょ!?」


 


「何十年も!!」


 


いつき。


 


「数か月。」


 


訂正。


 


正直。


 


サイコ。


 


「細かい!!」


 


冷蔵庫。


 


もう一度。


 


開ける。


 


そして。


 


「……あっ!!」


 


何か。


 


発見。


 


「ほら!!」


 


「鶏肉あるじゃん!!」


 


容器。


 


取り出す。


 


どんっ。


 


ラベル。


 


大きく。


 


『リクのごはん』


 


いつき。


 


「……」


 


目。


 


見開く。


 


「それ。」


 


「俺に食べろって言ったの?」


 


「鶏肉だよ!!」


 


「『リクのごはん』って書いてあるけど!?」


 


「リク用だから!」


 


「でも普通の鶏肉!!」


 


「人間も食べられる!!」


 


「嫌だよ!!」


 


「なんで俺が猫の飯食うんだよ!?」


 


「猫のご飯じゃない!!」


 


「鶏肉!!」


 


「猫のために作ったんだろ!?」


 


「そう!!」


 


「じゃあ猫の飯じゃん!!」


 


「違う!!」


 


「だったら!」


 


「『鶏肉』って書けよ!!」


 


「でも!」


 


「リクのご飯なの!!」


 


「……」


 


いつき。


 


深呼吸。


 


「本当に。」


 


「面倒くさい。」


 


サイコ。


 


「あなたの方が!」


 


「面倒くさい!!」


 


沈黙。


 


いつき。


 


ハンバーガー。


 


もぐっ。


 


サイコ。


 


ふんっ。


 


そして。


 


突然。


 


話題。


 


変更。


 


完全に。


 


「ねえ。」


 


「明日。」


 


「金曜日。」


 


「私、仕事。」


 


いつき。


 


「俺も仕事。」


 


サイコ。


 


「できる日だけね。」


 


「……」


 


いつき。


 


目。


 


細い。


 


「土曜日。」


 


「家の買い物しないと。」


 


いつき。


 


「あ。」


 


「じゃあ土曜日。」


 


「俺、暇だ。」


 


「……」


 


サイコ。


 


見る。


 


「今。」


 


「買い物するって言ったよね?」


 


「……」


 


いつき。


 


見る。


 


サイコ。


 


見る。


 


視線。


 


語る。


 


『一緒にスーパーなんて絶対行かない。』


 


サイコ。


 


無視。


 


「まあ。」


 


「ハルミちゃんの買い物も。」


 


「手伝うかもしれない。」


 


いつき。


 


「俺に。」


 


「休みはないの?」


 


「……」


 


サイコ。


 


ゆっくり。


 


振り返る。


 


「好きな時間に起きて。」


 


「在宅で。」


 


「自分で時間決めて。」


 


「まだ休み欲しいの?」


 


「バカンス?」


 


いつき。


 


「俺の仕事。」


 


「そういう言い方するなよ。」


 


サイコ。


 


「仕事じゃなくて。」


 


「勉強でしょ。」


 


「仕事もしてる。」


 


「勉強もしてる。」


 


「二十六歳で。」


 


「まだファッションの勉強してる人に。」


 


「文句言われたくない。」


 


「……」


 


いつき。


 


沈黙。


 


刺さった。


 


少し。


 


サイコ。


 


気にしない。


 


すでに。


 


予定表モード。


 


「それで。」


 


「日曜日。」


 


「メイちゃんの。」


 


「サプライズ誕生日会。」


 


一拍。


 


「ハルミちゃんの娘の――」


 


止まる。


 


自分で。


 


言って。


 


自分で。


 


混乱。


 


「……」


 


「私。」


 


「今。」


 


「ハルミちゃんの娘って言った?」


 


いつき。


 


「落ち着け。」


 


「落ち着け!?」


 


サイコ。


 


振り返る。


 


「想像できる!?」


 


「あの。」


 


「小さかったハルミちゃんが!!」


 


「今!!」


 


「二人の子どものお母さん!!」


 


いつき。


 


少し。


 


考える。


 


「そんな言い方されたら。」


 


「俺まで感動してきた。」


 


「でしょ!?」


 


サイコ。


 


さらに。


 


「だから!」


 


「日曜日は!」


 


「朝早く!」


 


「ハルミちゃんの家に行く!」


 


いつき。


 


「うん。」


 


「あなた。」


 


「送って。」


 


「……」


 


いつき。


 


「車は?」


 


「修理。」


 


「エアコン。」


 


「……」


 


いつき。


 


ゆっくり。


 


サイコを見る。


 


「お前の車。」


 


「作られた時代に。」


 


「エアコン。」


 


「ついてなかっただろ。」


 


「……」


 


「直すも何も。」


 


「直すものがない。」


 


サイコ。


 


「だから!」


 


「なんか。」


 


「風が出るやつ!」


 


「つけてもらうの!」


 


「……」


 


「換気的な。」


 


「換気的?」


 


いつき。


 


眉。


 


寄せる。


 


「絶対ぼったくられるぞ。」


 


「もう。」


 


「別の車買った方が早い。」


 


サイコ。


 


「ちょうどいいじゃん。」


 


「……何が。」


 


「あなたが送る。」


 


「家に帰る。」


 


「そのあと。」


 


「また来る。」


 


「だって。」


 


「あなたもパーティー参加するから。」


 


「……」


 


いつき。


 


一拍。


 


「分かった。」


 


サイコ。


 


「あと。」


 


突然。


 


冷蔵庫。


 


見る。


 


「私のビール飲んだ?」


 


いつき。


 


「二本しかなかったから。」


 


「飲んだ。」


 


「買い足した。」


 


サイコ。


 


冷蔵庫。


 


開ける。


 


確認。


 


「……」


 


銘柄。


 


見る。


 


「ふーん。」


 


「ちゃんと私の好きなやつ。」


 


いつき。


 


即。


 


声。


 


真似。


 


「『ふーん。ちゃんと私の好きなやつ。』」


 


サイコ。


 


「真似しないで!!」


 


いつき。


 


「ふーん。」


 


「いつき。」


 


「……」


 


沈黙。


 


いつき。


 


胸。


 


押さえる。


 


突然。


 


大げさ。


 


「名前で呼ぶのは。」


 


「反則。」


 


「心に響く。」


 


サイコ。


 


「はぁ!?」


 


一音ずつ。


 


「い。」


 


「つ。」


 


「き。」


 


「何か仕事探してこーーーい!!」


 


べーっ。


 


舌。


 


出す。


 


いつき。


 


「……」


 


べーっ。


 


返す。


 


サイコ。


 


「……」


 


深呼吸。


 


指。


 


びしっ。


 


「もう。」


 


「家の支払い。」


 


ちゃんとしてもらうから。」


 


いつき。


 


「してるけど。」


 


サイコ。


 


「じゃあ。」


 


「今月の買い物。」


 


「半分。」


 


いつき。


 


「もう半分払ってる。」


 


「……」


 


「じゃあ電気代!」


 


「俺。」


 


「全部払ってる。」


 


「……」


 


サイコ。


 


少し。


 


焦る。


 


「ネット!!」


 


「それも。」


 


「……」


 


沈黙。


 


サイコ。


 


ぱちっ。


 


ぱちっ。


 


そして。


 


今さら。


 


「……」


 


「あなた。」


 


「何の仕事してるんだっけ?」


 


いつき。


 


「仕事して。」


 


「別分野の専門課程もやってる。」


 


「……」


 


沈黙。


 


長い。


 


かなり。


 


長い。


 


サイコ。


 


じーーーーっ。


 


いつき。


 


見る。


 


分析。


 


計算。


 


再計算。


 


「……ふーん。」


 


くるっ。


 


「じゃ。」


 


「いいや。」


 


そのまま。


 


寝室へ。


 


「おやすみ。」


 


バタン!!


 


ドア。


 


閉まる。


 


いつき。


 


リビング。


 


一人。


 


ハンバーガー。


 


静寂。


 


人生。


 


「……」


 


ぼそっ。


 


「あいつ。」


 


「やっぱり。」


 


「頭おかしい。」


 


そのまま。


 


ソファ。


 


ごろん。


 


目。


 


閉じる。


 


数秒。


 


寝た。


 


早い。


 


その頃。


 


寝室。


 


サイコ。


 


「……」


 


まだ。


 


起きていた。


 


ベッド。


 


座る。


 


天井。


 


見る。


 


「……」


 


「ハルミちゃんのこと。」


 


「教えてくれても。」


 


「よかったのに。」


 


一拍。


 


「……バカ。」


 


でも。


 


口元。


 


ほんの少し。


 


ふっ。


 


小さな。


 


笑顔。


 


本人も。


 


たぶん。


 


気付いていない。


 


そして。


 


照明。


 


ぱちっ。


 


暗くなる。


 


絶対に。


 


仲が悪い。


 


二人の。


 


夜は。


 


そうして。


 


静かに。


 


終わった。





読んでいただき、本当にありがとうございます~!!♡♡


もしこの作品で少しでも笑顔になっていただけたら、★で応援していただけると、とっても嬉しいです!


皆さんからいただく評価は、

「もっともっと面白い作品を作りたい!」

と思える大切な励みになっています


(´▽`)


Pixivではキャラクターデザインやイラストも投稿しています!



最近、この作品の日常を描いた四コマ漫画をPixivに投稿しました!ぜひぜひ遊びに来てください~!!♡


Pixiv:

https://www.pixiv.net/en/users/121622272


また次回もよろしくお願いします~!!♡♡

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