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ようこそ、ハルミのカオスな日常へ!  作者: あじせ
家庭内混乱マニュアル:初心者版!
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83/84

第83話 ずっとそこにあった学校

【最新ニュース】お子さんの学校、意外にも見覚えがあった?


一体どういうこと?!


―大沢はるみ、ごく普通の学校行事で衝撃の真実を知る!―


ただの学校行事のはずが、思いがけない記憶の再発見へと繋がる!


10年後、母校で、はるみの過去が再び動き出す――!

 


空。


 


少しずつ。


夕方の金色に染まり始めていた。


 


そんな頃。


 


ハルミ。


到着。


 


学校。


 


静かだった。


 


校門は。


まだ開いている。


 


でも。


 


空気だけは。


 


『そろそろ閉めますよ』


 


と言っていた。


 


完全に。


 


ハルミ。


門の前。


 


立ち止まる。


 


肩のバッグ。


よいしょ。


 


掛け直す。


 


そして。


 


すぅぅぅ。


 


深呼吸。


 


「大丈夫……」


 


「普通の面談……」


 


「普通に話す……」


 


「慌てない……」


 


自分に言い聞かせる。


 


「……よし」


 


目の前。


 


校舎。


 


きれいだった。


 


どこか。


昔ながら。


 


明るい木材。


 


少し古いコンクリート。


 


きれいに手入れされた庭。


 


まっすぐ並ぶ旗。


 


そして。


 


「……?」


 


なんとなく。


 


懐かしい。


 


ハルミ。


首を傾げる。


 


「……なんか」


 


正面玄関を見る。


 


階段。


 


庭の位置。


 


ガラス扉の向こうに見える。


廊下。


 


胸の奥。


 


ほんの少し。


 


懐かしい感じ。


 


「……私が昔通ってた学校も」


 


「こんな入口だったなぁ……」


 


ふふっ。


 


一人で笑う。


 


「田舎の学校って、似るのかな?」


 


納得。


 


してしまった。


 


「よし」


 


もう一度。


深呼吸。


 


「行こう、ハルミ」


 


「できる!」


 


そして。


 


中へ。


 


 


入った瞬間。


 


最初に来たのは。


 


匂い。


 


木。


 


紙。


 


掃除したばかりの床。


 


そして。


 


あの。


 


どう説明しても。


 


学校としか言えない匂い。


 


「……わぁ」


 


体。


 


勝手に動いた。


 


靴箱へ。


 


靴を脱ぐ。


 


来客用の上履きを取る。


 


履く。


 


「うわぁ……」


 


「これ、こんなに懐かしかったっけ……」


 


そう言いながら。


 


ぐらっ。


 


「わっ!」


 


転びかけた。


 


懐かしさ。


 


台無し。


 


少し。


 


 


そのまま。


 


メインの廊下へ。


 


一歩。


 


二歩。


 


三歩。


 


止まる。


 


「……?」


 


ぱち。


 


瞬き。


 


一歩。


 


戻る。


 


そして。


 


ゆっくり。


 


振り向く。


 


「……」


 


固まった。


 


完全に。


 


廊下の壁。


 


そこに。


 


大きな写真。


 


ものすごく。


 


大きな写真。


 


少女。


 


笑っている。


 


両手には。


 


巨大なトロフィー。


 


後ろ。


 


たくさんの子どもたち。


 


みんな。


喜んでいる。


 


髪。


きれいに結んでいる。


 


笑顔。


自信満々。


 


目。


きらきら。


 


ハルミ。


 


じぃぃぃぃぃ。


 


「……ん?」


 


近付く。


 


なぜなら。


 


眼鏡。


 


かけたくない。


 


意地だった。


 


少し。


 


いや。


 


かなり。


 


写真の下。


 


プレート。


 


読む。


 


『大沢ハルミ――ありがとう』


 


「……」


 


沈黙。


 


写真を見る。


 


廊下を見る。


 


入口を見る。


 


もう一回。


 


写真を見る。


 


「……え?」


 


ぱちぱち。


 


何度も瞬き。


 


「……待って」


 


一歩。


 


後ろへ。


 


「……これ」


 


指。


 


写真へ。


 


「……私」


 


沈黙。


 


「……」


 


そして。


 


「これ私ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?!?」


 


「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


 


ハルミ。


 


首を。


 


ゆっくり。


 


左右へ。


 


誰か。


 


『ドッキリでした!』


 


と言ってくれる人。


 


探す。


 


誰もいない。


 


もう一度。


 


写真。


 


「……嘘でしょ」


 


その瞬間。


 


記憶。


 


音。


 


一気に。


 


戻ってきた。


 


にぎやかな廊下。


 


笑い声。


 


走る靴の音。


 


手に感じる。


 


重たいトロフィー。


 


そして。


 


声。


 


『ハルミぃぃぃ!!』


 


『ハルミー!!』


 


「……!」


 


目。


 


大きく開く。


 


「いや……」


 


「いやいやいや……」


 


「まさか……」


 


廊下を見る。


 


今度は。


 


違って見えた。


 


「……ここ」


 


「私の学校だったのぉぉぉぉぉぉ!?」


 


そして。


 


走った。


 


「信じられなぁぁぁぁぁぁぁい!!」


 


「廊下は走らない」


 


「!!」


 


キキィィィッ。


 


急停止。


 


危うく。


 


滑るところだった。


 


ハルミ。


 


ゆっくり。


 


振り向く。


 


そこには。


 


腕組み。


 


真面目な顔。


 


そして。


 


あの人。


 


校長先生。


 


「……」


 


ハルミ。


 


見る。


 


もう一回。


 


見る。


 


「……」


 


同じ。


 


全然。


変わっていない。


 


一ミリも。


 


同じ。


 


あの頃のまま。


 


ハルミ。


 


口。


 


ぽかーん。


 


「……」


 


そして。


 


「うそぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 


突進。


 


ぎゅっ!!


 


そのまま。


 


抱きついた。


 


「先生ぇぇぇぇぇ!!」


 


「全っ然変わってないぃぃぃぃ!!」


 


校長。


 


真顔。


 


保とうとした。


 


努力した。


 


かなり。


 


でも。


 


無理だった。


 


「大沢ハルミ……」


 


驚き。


 


そして。


 


少し。


笑い。


 


「あなた……本当に戻ってきたのね」


 


「ここだって知らなかったんですぅぅぅぅ!!」


 


まだ。


 


抱きついている。


 


「本当に知らなかったのぉぉぉ!!」


 


校長。


 


ふぅ。


 


深呼吸。


 


眼鏡。


 


くいっ。


 


「正直に言うと……」


 


「あなたが学校に気付かなかったことに」


 


「私は一番驚いています」


 


「……」


 


ハルミ。


 


ようやく離れる。


 


ちょっと。


 


気まずい。


 


「だ、だって……」


 


「制服、変わってたし!」


 


「……」


 


沈黙。


 


校長。


 


ぱち。


 


「制服が変わっても」


 


「校舎は変わりません」


 


「……」


 


ハルミ。


 


考える。


 


「……それは」


 


「正論です」


 


校長。


 


ため息。


 


でも。


 


もう。


笑っていた。


 


「本当に」


 


「何も変わっていないのね」


 


 


二人。


 


廊下を歩く。


 


ハルミ。


 


右。


 


左。


 


全部見る。


 


壁の写真。


 


昔の行事。


 


卒業生。


 


クラス写真。


 


そして。


 


「……!」


 


止まった。


 


「……うそ」


 


そこ。


 


昔のクラス写真。


 


そして。


 


あの頃の。


 


いつものメンバー。


 


黒沢ケイ。


 


清水イツキ。


 


他のみんな。


 


そして。


 


真ん中。


 


笑っている。


 


自分。


 


「……私たち」


 


ハルミ。


 


写真に近付く。


 


「こんなに小さかったんだ……」


 


校長。


 


写真のフレームに。


 


そっと。


手を添える。


 


「……そして」


 


「とても騒がしかった」


 


「えっ」


 


校長。


 


小さく笑う。


 


「あなたはいつも」


 


「騒ぎの中心でしたね」


 


「違います!」


 


ハルミ。


 


即答。


 


「私はポジティブなリーダーでした!」


 


「休み時間に」


 


「大食い大会を開催しました」


 


「……」


 


一秒。


 


「食のリーダーシップです」


 


校長。


 


ふふっ。


 


小さく笑った。


 


 


そのまま。


 


校長室へ。


 


入る。


 


「どうぞ、座ってください」


 


「今回の面談を担当する先生を呼んできます」


 


「はい!」


 


校長。


 


電話を取る。


 


「少し待っていてくださいね」


 


そして。


 


連絡をするため。


 


部屋を出た。


 


ハルミ。


 


一人。


 


「……」


 


辺りを見る。


 


きれいに整った机。


 


本棚。


 


植物。


 


額縁。


 


そして。


 


「……ん?」


 


一枚の写真。


 


近付く。


 


そこには。


 


若い頃の。


 


ハルミ。


 


その隣。


 


ぎゅっと。


 


ハルミに抱きついている。


 


女の子。


 


人生で一番の。


 


親友。


 


そして。


 


その横に。


 


校長先生。


 


三人。


 


笑っていた。


 


ハルミ。


 


目を細める。


 


「……サイコちゃん」


 


声。


 


少しだけ。


 


優しくなった。


 


「……懐かしいなぁ」


 


写真へ。


 


手を伸ばす。


 


でも。


 


触れない。


 


指先で。


 


記憶をなぞるみたいに。


 


空中を。


 


そっと。


 


「……私」


 


写真の自分を見る。


 


「この頃、かわいかったなぁ……」


 


「ちゃんとおしゃれして……」


 


間。


 


「……」


 


ハルミ。


 


気付く。


 


「……十年前だよ、ハルミ」


 


沈黙。


 


写真。


 


現在の自分。


 


写真。


 


現在の自分。


 


「……」


 


「何があったの、私」


 


ふふっ。


 


小さく。


 


笑った。


 


少し。


 


おかしくて。


 


少し。


 


懐かしくて。


 


少しだけ。


 


胸がいっぱいになる。


 


ハルミ。


 


そのまま。


 


写真を見つめていた。


 


懐かしさ。


 


驚き。


 


そして。


 


不思議な感覚。


 


もしかしたら。


 


自分は。


 


本当の意味では。


 


一度も。


 


ここから離れていなかったのかもしれない。





読んでいただき、本当にありがとうございます~!!♡♡


少しでも皆さんを元気にできたり、

ちょっとでも笑っていただけていたら、とっても嬉しいです!(´▽`)♡


そしてぜひ、

「このキャラクターたちって実際どんな見た目なの?」

と思ったら、イラストも見に来てください~!!


物語を読みながら、みんなの姿をもっと楽しく想像していただけるように、

キャラクターデザインやイラストも自分で描いています!✧


Pixivはこちらです♡

Pixivでキャラクターたちを見る


遊びに来ていただけたら、すっごく嬉しいです!!♡

それでは、また次回お会いしましょう~!!


またね~~!!(´▽`)ノ♡

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