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ようこそ、ハルミのカオスな日常へ!  作者: あじせ
家庭内混乱マニュアル:初心者版!
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66/67

第66話 歯、どこいったの!?

【最新ニュース】メイの歯痛?!工作、ケーキ、夜の散歩――全部一日で!!


今日はのんびり過ごすはずだった。


…少なくとも、私たちはそう思っていた。


工作をして、


水槽を設置して、


ケーキを食べて、大好きなアニメを見て――とっても楽しかった!


ところが…


メイの「歯が痛い」という一言で、


ハルミは大混乱に陥った!!


救急車?!


お医者さん?!


弁護士?!


その一言で、

ハルミの平静は完全に崩れ去った!!


そして、さらに衝撃的な事実が明らかになる。


そして、夜が明けた。


平和に終わるはずだった一日が、


全く違う展開へと進んでいった――。


リビング。


 


大騒ぎ。


 


でも。


 


嫌な大騒ぎじゃない。


 


子どもが楽しんだあと。


 


そんな幸せな散らかり方だった。


 


雑誌。


 


開きっぱなし。


 


色紙。


 


あっちこっち。


 


小さなハサミ。


 


行方不明。


 


キャップのないペン。


 


ボタン。


 


リボン。


 


ラメ。


 


たぶん。


 


もう。


 


ソファから。


 


一生。


 


取れない。


 


その真ん中。


 


芽衣。


 


じっと。


 


座る。


 


舌。


 


少しだけ。


 


出ていた。


 


真剣。


 


ものすごく。


 


曲がった切り抜きを。


 


慎重に。


 


ぺたっ。


 


貼る。


 


まるで。


 


プロのアーティスト。


 


そんな顔だった。


 


その時。


 


はるみ。


 


大きな書類ファイルを抱えて。


 


リビングへ。


 


ぴたっ。


 


止まる。


 


見る。


 


その光景を。


 


「……」


 


胸。


 


ふにゃっ。


 


一瞬で。


 


柔らかくなった。


 


「……ただいま」


 


芽衣。


 


顔を上げる。


 


「おかえり!」


 


笑顔。


 


ぱあっ。


 


広がる。


 


はるみ。


 


少し笑う。


 


「隣」


 


「座ってもいい?」


 


芽衣。


 


慌てて。


 


工作道具を。


 


横へ。


 


よいしょ。


 


よいしょ。


 


「いいよ!」


 


はるみ。


 


その横へ。


 


ちょこん。


 


座る。


 


近くにあった雑誌。


 


ぱらっ。


 


開く。


 


適当なページ。


 


眺めながら。


 


ぽつり。


 


「芽衣ちゃん」


 


「こういう工作」


 


「本当に好きなんだね。」


はるみ。


 


雑誌。


 


ぱらぱら。


 


めくる。


 


「ねぇ」


 


「こういうの」


 


「本当に好きなんだね」


 


芽衣。


 


にこっ。


 


「うん!」


 


即答。


 


ものすごく。


 


「この時間」


 


「大好き!」


 


はるみ。


 


テレビを見る。


 


ちょうど。


 


いつものアニメ。


 


流れていた。


 


指。


 


ちょん。


 


画面を指す。


 


「このアニメも?」


 


「一番好き?」


 


芽衣。


 


目。


 


きらっ。


 


「うん!!」


 


「ほんと!?」


 


「何が一番好きなの?」


 


芽衣。


 


待ってました。


 


そんな顔。


 


「歌!」


 


「女の子!」


 


「動物さん!」


 


「友だちになるところ!」


 


「それとね!」


 


「あとね!」


 


「それからね!」


 


全部。


 


一気だった。


 


手。


 


ぶんぶん。


 


動く。


 


でも。


 


その手。


 


のり。


 


べったり。


 


はるみ。


 


話より。


 


その手が。


 


少しだけ。


 


気になった。


 


でも。


 


何も言わない。


 


ただ。


 


笑う。


 


優しく。


 


「そっかぁ……」


 


「そんなに好きなんだ」


 


芽衣。


 


大きく。


 


うなずく。


 


「だいすき!!」


 


しーん。


 


心地いい静けさ。


 


はさみ。


 


ちょき。


 


ちょき。


 


テレビ。


 


小さく。


 


流れる。


 


その時――


 


芽衣。


 


口元へ。


 


そっと。


 


手を当てた。


 


「あっ……」


 


はるみ。


 


すぐ。


 


振り向く。


 


「どうしたの!?」


芽衣。


 


少しだけ。


 


困った顔。


 


「歯が……」


 


ぽつり。


 


小さな声。


 


はるみ。


 


ぴたっ。


 


止まる。


 


「……」


 


『歯』


 


その一言で。


 


思い出した。


 


小さい頃。


 


ぐらぐらする歯。


 


泣いた。


 


ものすごく。


 


「抜ける!」


 


「死ぬ!」


 


本気で。


 


そう思っていた。


 


母。


 


何度も。


 


「大丈夫だから」


 


言ってくれた。


 


でも。


 


全然。


 


信じなかった。


 


「いやぁぁぁ!!」


 


「抜きたくないぃぃ!!」


 


毎日。


 


大騒ぎ。


 


そんな記憶。


 


一瞬で。


 


戻ってきた。


 


現実。


 


はっ。


 


戻る。


 


芽衣を見る。


 


「ぐらぐら!?」


 


芽衣。


 


ぱちぱち。


 


瞬き。


 


「……たぶん」


 


はるみ。


 


もう。


 


大慌て。


 


「痛い!?」


 


「すごく痛い!?」


 


「薬!?」


 


「氷!?」


 


「お水!?」


 


「お医者さん!?」


 


「救急車!?」


 


「べ、弁護士!?」


 


芽衣。


 


きょとん。


 


「……」


 


「ちょっとだけ」


 


「痛い」


 


それだけだった。


 


はるみ。


 


すぅーっ。


 


深呼吸。


 


「よし」


 


立ち上がる。


 


勢いよく。


 


冷凍庫。


 


開ける。


 


がちゃっ。


 


「氷!」


 


「……」


 


ない。


 


「そうだった」


 


「この前」


 


「おでこに全部使った……」


 


自分で。


 


思い出した。


はるみ。


 


冷凍庫。


 


ごそごそ。


 


探す。


 


「あっ」


 


見つけた。


 


青。


 


ものすごく。


 


青い。


 


自然界には。


 


たぶん。


 


存在しない。


 


そんな色の。


 


アイス。


 


「……」


 


「これでいい!」


 


ぱたぱた。


 


リビングへ。


 


全力。


 


「芽衣ちゃん!」


 


「はい!」


 


「これ!」


 


「科学的!」


 


「ひんやり治療!!」


 


芽衣。


 


アイスを見る。


 


目。


 


きらっ。


 


ぱあっ。


 


「えっ!」


 


「いいの!?」


 


はるみ。


 


にこっ。


 


「もちろん!」


 


芽衣。


 


両手で。


 


受け取る。


 


嬉しそう。


 


ものすごく。


 


二秒後。


 


口。


 


真っ青。


 


舌。


 


真っ青。


 


指まで。


 


真っ青。


 


完全に。


 


青い子ども。


 


でも。


 


幸せそう。


 


はるみ。


 


ほっ。


 


胸をなで下ろす。


 


「ちょっとだけ」


 


「お口」


 


「見せてもらってもいい?」


 


芽衣。


 


こくっ。


 


「あー」


 


口。


 


大きく。


 


開ける。


 


はるみ。


 


のぞく。


 


一秒。


 


二秒。


 


三秒。


 


「……」


 


もう一回。


 


見る。


 


ぱちっ。


 


瞬き。


 


もう一回。


 


見る。


 


「……芽衣ちゃん」


 


「うん?」


 


「……」


 


「歯」


 


「どこいったの?」


 


沈黙。


 


一秒。


 


二秒。


 


三秒。


 


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」


 


はるみ。


 


本気で。


 


後ろへ。


 


倒れそうになる。


 


反射的に。


 


おでこ。


 


守った。


 


「ちょっ!」


 


「五本もないんだけどぉぉぉぉ!?」


 


「お口の中!」


 


「駐車場になってるぅぅぅ!!」


芽衣。


 


きょとん。


 


「あっ」


 


「たまにね」


 


「痛くなるの」


 


はるみ。


 


「それで!?」


 


芽衣。


 


続ける。


 


「たけるくんが」


 


「大丈夫だよ」


 


「って」


 


はるみ。


 


『……』


 


『嫌な予感』


 


ものすごく。


 


した。


 


「それから?」


 


芽衣。


 


にこっ。


 


「『いち、に、さん』って」


 


「言って」


 


「……」


 


「抜くの」


 


しーん。


 


時間。


 


止まる。


 


はるみ。


 


固まる。


 


「……」


 


「え?」


 


芽衣。


 


もう一度。


 


「いち」


 


「に」


 


「さん!」


 


「って」


 


「抜くの!」


 


はるみ。


 


震える。


 


少しだけ。


 


「……」


 


「たけるくん」


 


「何したの?」


 


芽衣。


 


悪気ゼロ。


 


「引っ張った!」


 


はるみ。


 


頭。


 


抱える。


 


「うそぉぉぉぉ!!」


 


芽衣。


 


思い出した。


 


「あっ」


 


「ドアでもやった!」


 


はるみ。


 


「…………」


 


心臓。


 


ぎゅっ。


 


押さえる。


 


「たけるくん」


 


「悪の組織なの?」


 


「ラスボス?」


 


芽衣。


 


首。


 


こてん。


 


「でも」


 


「手伝ってくれたよ?」


 


はるみ。


 


「手伝ってない!」


 


「トラウマ作ってるだけぇぇぇ!!」


はるみ。


 


深呼吸。


 


ひとつ。


 


気持ち。


 


落ち着ける。


 


「……よし」


 


芽衣を見る。


 


優しく。


 


「ちょっとだけ」


 


「触ってもいい?」


 


「絶対に」


 


「抜かないから」


 


「私」


 


「そういうの」


 


「すっごく苦手なの」


 


芽衣。


 


安心した顔。


 


こくっ。


 


うなずく。


 


はるみ。


 


ものすごく。


 


慎重。


 


指先。


 


ちょん。


 


歯。


 


少しだけ。


 


揺らす。


 


「……」


 


「うん」


 


「まだだね」


 


ほっ。


 


安心。


 


ものすごく。


 


「この歯は」


 


「まだここに住みたいみたい」


 


芽衣。


 


歯を見る。


 


「そうなの?」


 


「うん!」


 


はるみ。


 


真剣。


 


「だから今日は」


 


「誰も」


 


「何も」


 


「引っ張らない!」


 


びしっ。


 


指。


 


立てる。


 


「歯にも」


 


「歯の都合があるからね!」


 


「民主主義!」


 


「勝手に追い出しちゃダメ!」


 


芽衣。


 


ぱちぱち。


 


瞬き。


 


意味は。


 


よく分からない。


 


でも。


 


はるみが。


 


すごく真剣なのだけは。


 


伝わった。


 


「うん!」


 


元気よく。


 


返事。


 


その頃。


 


芽衣。


 


また。


 


アイス。


 


ぺろっ。


 


幸せそう。


 


危機。


 


終了。


 


たぶん。


はるみ。


 


手。


 


ぱんっ。


 


叩く。


 


「よし!」


 


「工作!」


 


「再開!」


 


芽衣。


 


「うん!」


 


にこっ。


 


二人。


 


また。


 


床へ。


 


座る。


 


はるみ。


 


白い紙。


 


一枚。


 


じーっ。


 


見つめる。


 


考える。


 


ものすごく。


 


真剣。


 


一分。


 


二分。


 


「……」


 


「名案!」


 


芽衣。


 


目。


 


きらっ。


 


「ほんと!?」


 


はるみ。


 


勢いよく。


 


うなずく。


 


「うん!」


 


「最高のアイデア!」


 


五分後。


 


「……」


 


何も。


 


できていない。


 


はるみ。


 


ぽつり。


 


「アイデアは」


 


「あったんだけど」


 


「作り方が」


 


「分からない……」


 


芽衣。


 


くすっ。


 


笑う。


 


「手伝ってあげる!」


 


ちょこん。


 


小さな箱。


 


持ってくる。


 


かちっ。


 


ふた。


 


開く。


 


中。


 


ボタン。


 


リボン。


 


小さな飾り。


 


手作りのミニリボン。


 


きらきらの紙。


 


ラメ。


 


紙吹雪。


 


宝箱だった。


 


芽衣。


 


一つ。


 


また一つ。


 


丁寧に。


 


選ぶ。


 


「これ!」


 


「これ!」


 


「あとこれ!」


 


はるみへ。


 


渡す。


 


最後に。


 


青い紙。


 


一枚。


 


「水族館!」


 


「作ろ!」


 


はるみ。


 


きょとん。


 


「水族館?」


 


芽衣。


 


にこっ。


 


「海」


 


「だいすき!」


 


はるみ。


 


ぱあっ。


 


笑顔。


 


「いいね!!」


 


「水族館にしよう!!」


二人。


 


工作。


 


続ける。


 


はるみ。


 


魚。


 


描く。


 


ものすごく。


 


曲がる。


 


芽衣。


 


こっそり。


 


直す。


 


はるみ。


 


のり。


 


べたっ。


 


貼る場所。


 


間違える。


 


芽衣。


 


そーっと。


 


貼り直す。


 


はるみ。


 


ラメ。


 


どばっ。


 


机。


 


きらきら。


 


芽衣。


 


「あっ」


 


慌てて。


 


片付ける。


 


そして。


 


完成。


 


二枚。


 


並ぶ。


 


はるみ。


 


にこにこ。


 


「たけるー!」


 


「見てー!」


 


たける。


 


眠そうな顔。


 


ゆっくり。


 


やって来る。


 


二枚。


 


じーっ。


 


見比べる。


 


少しだけ。


 


考える。


 


「……」


 


「逆じゃない?」


 


はるみ。


 


「違う!」


 


即答。


 


芽衣。


 


こくこく。


 


うなずく。


 


芽衣の作品。


 


年齢とは思えないくらい。


 


上手。


 


はるみの作品。


 


十歳くらいなら。


 


かなり上手。


 


たぶん。


 


たける。


 


うなずく。


 


「芽衣」


 


「よくできたな」


 


少し間。


 


はるみを見る。


 


表情。


 


少しだけ。


 


優しい。


 


「……はるみも」


 


「おめでとう」


 


沈黙。


 


三秒。


 


はるみ。


 


目。


 


細くなる。


 


「褒められたことに」


 


「しておくね」


 


そのあと。


 


みんなで。


 


片付け。


 


終わる。


 


はるみ。


 


芽衣を見る。


 


「お腹」


 


「空いてない?」


 


芽衣。


 


少しだけ。


 


迷う。


 


「……ちょっとだけ」


 


「よし!」


 


「食べよう!」


 


芽衣。


 


首。


 


こてん。


 


「この時間は」


 


「ダメだよ?」


 


「たけるくん」


 


「ダメって言うもん」


 


はるみ。


 


にやっ。


 


笑う。


 


「今日は」


 


「私が許可します!」


 


「えっ!」


 


「ほんと?」


 


「もちろん!」


 


二人。


 


キッチンへ。


 


はるみ。


 


びしっ。


 


人差し指。


 


立てる。


 


「今日は!」


 


「究極の料理を教えます!」


 


芽衣。


 


目。


 


きらきら。


 


「なに?」


 


「マグカップケーキ!」


 


「わぁぁ!」


 


小麦粉。


 


こぼれる。


 


砂糖。


 


少し多い。


 


二人。


 


笑う。


 


混ぜる。


 


レンジ。


 


チーン。


 


甘い匂い。


 


部屋中。


 


ふわっと。


 


広がる。


 


ソファ。


 


並んで。


 


座る。


 


テレビ。


 


ちょうど。


 


東京水族館の特集。


 


魚。


 


ゆらゆら。


 


泳ぐ。


 


芽衣。


 


ぽつり。


 


「……」


 


「いつか」


 


「行けるかな」


 


はるみ。


 


間髪入れず。


 


「行ける!」


 


「絶対!」


 


「私たち」


 


「行こう!」


 


芽衣。


 


ぱあっ。


 


笑う。


 


番組。


 


終わる。


 


次。


 


大好きなアニメ。


 


オープニング。


 


流れる。


 


芽衣。


 


立ち上がる。


 


歌う。


 


踊る。


 


全部。


 


完璧。


 


はるみ。


 


マグカップケーキ。


 


食べながら。


 


その姿を見る。


 


小さく。


 


笑う。


 


「……」


 


「かわいいなぁ」


 


「ほんとに」


 


その日。


 


初めて。


 


心から。


 


力が抜けた。


 


スマホ。


 


見る。


 


21時52分。


 


「わっ!」


 


「寝る時間!!」


 


お風呂。


 


急いで。


 


入る。


 


布団。


 


かける。


 


芽衣。


 


もう。


 


眠そう。


 


たけるは。


 


とっくに。


 


夢の中。


 


はるみ。


 


布団。


 


そっと。


 


整える。


 


「おやすみ」


 


「芽衣ちゃん」


 


「……おやすみ」


 


電気。


 


ぱちっ。


 


消える。


 


ドア。


 


静かに。


 


閉まる。


 


家。


 


静か。


 


全部。


 


落ち着いた。


 


23時42分。


 


明日は。


 


起きて。


 


行って。


 


書類にサインして。


 


帰るだけ。


 


簡単。


 


平和。


 


そのはずだった。


 


はるみ。


 


スマホを見る。


 


時間。


 


確認。


 


深呼吸。


 


ひとつ。


 


何かを。


 


考える。


 


また。


 


考える。


 


「……」


 


迷う。


 


三秒。


 


四秒。


 


五秒。


 


「……」


 


「よし!」


 


バッグ。


 


手に取る。


 


「よーし!」


 


その夜。


 


はるみは。


 


ある人の家のチャイムを鳴らしに行く。


 


その人は。


 


もちろん。


 


まだ。


 


何も知らなかった。


 


つづく。





読んでいただきありがとうございます!♡


もしよければ、ポイントを入れていただけると、とても励みになります~!


(´▽`)


キャラクターデザインやイラストはPixivにも投稿しています!

ぜひ遊びに来てください!


Pixiv:

https://www.pixiv.net/en/users/121622272


また次回もよろしくお願いします!♡

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