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ECLIPSE CHRONICLE ー エクリプス・クロニクル ー  作者: 神宮せいや
ECLIPSE CHRONICLE:REBIRTH

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希望と絶望の融合

世界核が震えていた。


ドクン――――


ドクン――――


ドクン――――


今までとは違う鼓動。


世界そのものが戸惑っていた。


五百回の希望。


五百一回目の絶望。


本来なら交わるはずのない二つの力。


それが今。


シオンの中で一つになっていた。


黒星晶が輝く。


黒でもない。


白でもない。


蒼でもない。


全ての色が混ざり合った光。


見たことのない輝きだった。


ルナリアは息を呑む。


「シオン……」


その姿は少しだけ変わっていた。


黒い外套の隙間から光が漏れている。


蒼い瞳には銀色の光が混ざる。


まるで。


五百回の歴史そのものを背負っているようだった。


終焉が静かに呟く。


『なるほど』


赤い瞳が細くなる。


『そういうことか』


創造主も理解していた。


五百回目の答え。


それは希望だけでは届かない。


絶望だけでも届かない。


両方を受け入れること。


光も。


闇も。


希望も。


絶望も。


全てを抱えて前へ進むこと。


それこそが。


創造主が辿り着けなかった答えだった。


その時だった。


巨大な黒い眼が動く。


世界終了術式。


エンド・リライト。


その存在が初めて警戒を見せた。


『理解不能』


感情のない声。


だが。


確かに揺らいでいた。


『希望と絶望は相反する』


『共存不可能』


『矛盾発生』


シオンは静かに笑った。


初めてだった。


世界終了術式へ向かって笑ったのは。


「違う」


静かな声。


だが。


強い声。


宇宙全体へ響く声。


「それが間違いなんだ」


世界が静まる。


シオンは続ける。


「絶望したことがない奴に」


蒼い瞳が輝く。


「本当の希望なんて分からない」


ルナリアの瞳が揺れる。


クロノも息を呑む。


創造主が微笑む。


終焉は静かに目を閉じた。


『……』


黒い眼が沈黙する。


シオンは一歩前へ出る。


「苦しいから希望を願う」


「悲しいから誰かを守りたいと思う」


「失ったから取り戻したいと思う」


黒星晶が共鳴する。


五百回分の人生。


五百回分の涙。


五百回分の願い。


その全てが力へ変わる。


「だから」


シオンは剣を握る。


エクリプス・ブレイド。


その刀身に光が宿る。


希望の光。


絶望の闇。


両方が共存していた。


「お前には分からない」


巨大な黒い眼を見上げる。


「人間は」


静かな笑み。


「そんなに弱くない」


その瞬間だった。


世界核が爆発的に輝く。


ゴォォォォォォォォォォォォォォォン!!


宇宙が震える。


未来が震える。


歴史が震える。


世界中の人々の記憶が共鳴する。


王都セレスティア。


世界樹都市アストレア。


天空神殿エデン。


全ての場所で。


人々が空を見上げていた。


理由は分からない。


だが。


胸が熱い。


涙が止まらない。


誰かを思い出しそうになる。


そして。


世界中の希望が。


光となって世界核へ集まり始める。


ルナリアが目を見開く。


「これは……」


創造主が答える。


震える声で。


「世界の願いだ」


静寂。


五百回積み重ねた歴史。


五百回積み重ねた想い。


それら全てが。


シオンへ集まっている。


黒い眼が揺れる。


初めてだった。


世界終了術式が動揺したのは。


『処理不能』


『理解不能』


『観測不能』


黒い光が暴走する。


世界そのものが震え始める。


終焉が前へ出る。


創造主も隣に立つ。


アーカイヴも剣を構える。


クロノが笑う。


ルナリアも前へ出る。


誰も逃げない。


誰も諦めない。


それが。


五百回目の世界だった。


そして。


シオンはゆっくり剣を掲げる。


蒼い瞳が輝く。


希望と絶望。


光と闇。


その全てを抱えながら。


「終わらせよう」


静かな声。


だが。


世界を変える声。


「今度こそ」


その瞬間。


巨大な黒い眼が完全に開いた。


世界終了術式の本体。


真なる最終敵。


REBIRTH最大の決戦がついに始まった。

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