↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ECLIPSE CHRONICLE ー エクリプス・クロニクル ー  作者: 神宮せいや
ECLIPSE CHRONICLE:REBIRTH

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
181/230

最終審査

静寂だった。


崩壊するオリジン・アーカイヴ。


砕け散る記録の海。


その中心で。


数万を超える管理者達が並んでいた。


純白の法衣。


銀色の瞳。


感情を持たない存在。


世界を管理する者達。


そして。


その頂点。


管理者の王――アーカイヴ。


彼は静かにシオンを見つめていた。


「最終審査を開始する」


その言葉が響く。


ルナリアが前へ出た。


月光が身体を包む。


「待って!」


銀色の瞳がアーカイヴへ向けられる。


「もう全部分かったはずでしょ!」


「世界を救う方法も!」


「終焉の真実も!」


「なのに何で邪魔するの!?」


叫びに近い声だった。


当然だった。


残された時間は五日。


一秒も無駄にはできない。


だが。


アーカイヴの表情は変わらない。


感情は見えない。


しかし。


その声は以前とは少し違っていた。


「確認が必要だ」


静かな返答。


ルナリアが眉をひそめる。


「確認……?」


アーカイヴは頷く。


「五百回の世界」


「五百回の黒星王」


「五百回の希望」


銀色の瞳がシオンへ向けられる。


「その全てを継承した存在が」


一歩前へ出る。


「本当に世界を託すに値するのか」


空気が変わる。


創造主が静かに目を閉じる。


終焉も黙って見ている。


ゼロは小さく息を吐いた。


「そういうことか」


クロノが振り返る。


ゼロは苦笑していた。


「管理者らしい」


静かな声。


「世界を救える可能性がある」


「だが失敗すれば終わる」


「だから最後に確認する」


「本当にシオンが答えなのかを」


シオンは黙っていた。


怒りはない。


むしろ理解できた。


もし自分が管理者の立場なら。


同じことをしたかもしれない。


五百回積み重ねた希望。


それを託す価値が本当にあるのか。


確かめる必要がある。


その時だった。


アーカイヴが右手を掲げる。


無数の管理者達が同時に光を放つ。


世界法則。


観測権限。


記録権限。


時間権限。


全ての管理者能力が収束する。


巨大な純白の法陣が展開された。


ルナリアが息を呑む。


クロノの顔色が変わる。


「まさか……」


ゼロも驚いていた。


アーカイヴは静かに告げる。


「観測試練」


世界が震える。


「歴代黒星王全記録再現」


その瞬間。


法陣が発動した。


光が爆発する。


オリジン・アーカイヴ全体が白く染まる。


そして。


光の中から現れた。


一人。


また一人。


さらに一人。


黒髪。


蒼い瞳。


黒い外套。


黒星王達だった。


第一世界の黒星王。


第二世界の黒星王。


第三世界の黒星王。


五十回目。


百回目。


二百回目。


三百回目。


そして。


第四百九十九世界の黒星王。


無数の英雄達が姿を現す。


全員がシオンを見ていた。


まるで。


最後の後継者を見定めるように。


ルナリアが震える。


圧倒されていた。


一人一人が伝説級の存在。


一人一人が世界を救おうとした英雄。


その全てが集まっている。


アーカイヴは静かに宣言する。


「試練内容は単純だ」


銀色の瞳が輝く。


「歴代黒星王達の意志を超えろ」


静寂。


「力ではない」


「才能でもない」


「覚悟でもない」


「答えだ」


その言葉に。


創造主が微笑む。


終焉が目を細める。


ゼロが静かに頷く。


彼らも理解した。


これは戦闘試験ではない。


五百回目だけが辿り着ける答え。


それを証明する試練なのだと。


その時。


歴代黒星王達の中から。


一人の男が歩み出る。


第四百九十九世界の黒星王。


シオンによく似た顔。


だが。


絶望を知る瞳。


彼は静かにシオンの前へ立つ。


そして。


小さく笑った。


「最後の試験だ」


蒼い瞳が細められる。


「見せてみろ」


オリジン・アーカイヴが震える。


世界終了まで残り五日。


世界樹アルファへの道を開くため。


五百回目の黒星王は。


ついに歴代全黒星王達との最終試練へ挑むことになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。