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第七話「行動」

 



 どうやら彼女は、彼女自身の秘密を僕に教えてくれるようだった。とうとうこの日が来たのかとも思ったし、今までさんざん身構えていたから、こう言われてもあまり驚きはしなかった。


「正直、アナタが感じている違和感は、私には分からない。私は普通の人間だし、死んだこともなければ、まして、人を殺したことも無い。でもね、一つ思い当たることがあるの」


「なに?」

 と、僕は聞く。


「言葉では説明しにくいんだ。放課後、時間ある?よければ、私の家に来て。そこで、アナタが見るものが、もしかしたらその正体かもしれない」


 と、彼女は言った。その不思議な言葉が輝いていてどうしても頭から離れなかった。


 授業を受けているとき、放課後のことが気になりすぎて、全然集中できなかった。


 彼女の家で、僕が見るもの。それはどのような奇々怪々な世界なのだろうか。困惑とトキメキが混じりあった感情が、僕の胸の中で渦巻いている。



 六時間目の授業が終わった。

 緊張で、顔がこわばった。


 友人から、

「お前、顔色悪いけど大丈夫か?」

 と、聞かれた。

 大丈夫だと答えた。それ以外に答えられない。



 石峰さんは、まだ僕のクラスにはやってこない。彼女を待っているあいだ、僕は窓の外を眺めていた。校庭にいる生徒たちの喧騒と、風の流れを感じていた。


 風になびいたカーテンを見つめているうちに、

 首筋に声が掛かった。


「おまたせした?」

 という彼女の声を聞いた。


 僕は、気配に気が付かなかったので、とてもびっくりした。

「いや、べつに」

 と、僕は答えた。


 僕は席を立って、石峰さんと一緒に歩き始めた。





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