世界編:リヴァン
異世界リヴァン。
と題した際の筆者と同郷の人間の疑問は一つ。
『地球のある世界の名は?』
ということになるだろうが、女神様曰く『あんま覚えてないんだけど、確か……メメンテ・ササラだった気がする』というお応えを頂いた。
その反応から分かる通り、神々の価値観からしてみれば『工場で生産した玩具の製造番号なんて気にしてないよ』と言ったところなのだろう。
メメンテ・ササラという言葉は共用語とされているフリーベル語(この言語の名称は国や土地によって複数存在するが、共用語と言えば伝わる)ではなく、一般的には使用を禁じられている神の言語『ゴル・セイント・コア』の中に存在し、意味を翻訳するのであれば『仮名』と言ったところだろうか。
そう、適当に付けられた名前だとはっきり分かる。
というよりも、後で気が向いたら正式な名前を付けるかもしれない程度の感覚だったのだろう。
そして、リヴァン。
この言葉の意味は『救い』という意味があるが、残念ながらリヴァンを創造した神によると『語感が良いから、そう決めた』ということであり、別に深い思いはなく、特別扱いされている世界ではないということだ。
【人口や税について】
人口は不明。
スキルを用いても調べようがない。
戸籍管理されている国も多い地球でさえ、あくまでも大雑把な統計しか取りようがないのだから(そもそも筆者の故郷の国でも戸籍を持たない人々は少なくなかった)、文化が異なるフリーベルではその辺りが顕著だ。
納税する際も、大半は回収する役割の者達が家々を訪問する形を取っているため、戸籍の様な記録を残しているのは、その多くは貴族や王族などの地位を持った者達となる。
しかし、そう言った大雑把な形であるため、割を食うのは儲けが目につきやすく、定住せざるを得ない商人達となっている。
高額の納税者は有事の際に優遇されるような形にはなるようだが。
後は冒険者なども多いため、報酬の中から税金なども回収していることで成り立っている。
【種族】
人族、獣人族、ドワーフ族、エルフ族、竜人族が主だが、他にも特殊な種族が存在している、または存在していた。詳細はそれぞれの項目を参照して欲しい。
【大地】
リヴァンというのは神が定めた世界の名前であり、そこで暮らす人々は大地の名前をフリーベルと呼んでいる。
ちなみに地球の出身者であれば世界=星=球体と考えてしまうのは仕方がないが、リヴァンがそうとは限らない。
私は大地から上空に跳び上がってみたが、ある程度の高度までゆくと結界のようなものに弾かれてしまったため、地球平面説のような形なのか、球体なのかすら分からない。
『空の向こうには神々が住まう場所があるという話だからねぇ。昔から挑戦する人達も多いようだけれど、結局は諦めて帰って来るのよぉ。婆が坊くらいちっちゃかった頃にも、有名な冒険者が挑戦していたねぇ。まぁ、あれはお酒に酔った時の催しみたいだったけれどねぇ。帰ってきた冒険者は腕に随分と酷い火傷を負っていたようだったよぉ』
とは近所のお婆さんが語ってくれたこと。
実際に神々と遭遇した私からすれば、彼らの世界という説は違うと思うが、しかし、何者かの意思を感じるのは確かだ。
少なくとも結界は自然物よりも、人工物とした方が良いだろうし、神々はリヴァンを特別扱いしているわけではないため、この世界だけ結界を超えれば神々の元へと直通というのも違和感がある。
次に人の目に届き辛い地点から直線距離を移動してみた。
スキルで加速し、風よりも早く移動したが、いつまで経っても果てが見えない。
あまり遅くなると両親を心配させてしまうため、指定した場所に戻れるスキルを用いて帰宅。
もう少し年齢と鍛錬を重ねてから挑戦してみることにする。
【魔素・魔力・魔法・魔装】
ファンタジー代表の要素。
この世界では四魔という名称で呼ばれている。
まず『魔素』とは『魔力』を行使する際に必要となる源であり、自然物や空気中、そこで生きる者達の体内に存在している。
魔獣はこの自然界の魔素から生まれているとされているが、それが正しい場合、私の中に恐ろしい仮説があるため、その件に関しては調査した後、魔獣の項目で触れたいと思っている。
次に『魔力』となるが、それは『魔法』や『魔装』を用いるための力。
魔法は火や水など生み出す力であり、魔装は身体能力そのものを強化するもの。
地球出身者以外にも分かりやすく翻訳されていることを願うが、いわば呼吸のような考え方が良いだろう。
酸素(魔素)を取り込み、二酸化炭素(魔力)を生み、息(魔法・魔装)を吐き出す。
もちろん、あまりにも非科学的な力であるから、それほど単純なものでもなければ、判明していないことの方が多いが、現時点ではこのような解釈で問題ない。




