↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/23

第三話 止まらない絶望

※ブロコリーは現実世界でいうブロッコリーみたいな野菜です。

食堂にて


「おい、アレン。こりゃあ本当に人が喰う食いモンなのか?」


「ははっ、わかるぜ。俺も慣れるのに一か月かかった」


今日の全日程が終わり、腹を空かせて期待していた食事。


王立学院の食堂の飯はどんな見た事無いものが出されるのか。と期待していたが、やはりこの学院鬼畜だった。


食堂で出される料理もランクで分けられているらしく、俺たちFランクに出される飯は、お粥のような謎のべちゃべちゃしたヤツと、ブロコリー一つのみ。


「こりゃあ俺の実家の夕食の方がまだ豪華じゃあねぇか!!」


「おい、ジョウ。どうやらSランクの料理は王宮料理と同じレベルらしいぜ」


ふっ、ブルジョワが。


そういって俺は、悪態を突きながらそのお粥のような何かをズズッとっ啜った。


「んまぁ、味しねぇわな」


コトンとその食器を置いた瞬間、俺の横で吹き出す奴が。


「こんなもん食えるかぁー!!」


エレナだ。


「おい、汚ねぇぞ」


「うっせー!大体お前のせいで私はこんな犬の餌以下のゲロマズを啜る事になってんだよー!!レディに申し訳ないと思わないの!?」


そういって俺の身体をツンと突く。


まったく、コイツはオルグ教官に言われたことを忘れたのか・・?


「しっかし、エレナの痺れ具合は笑えたよなぁ~!!自分の最大限の電力で痺れるとか、今でもあの姿を想像するだけで笑えてくるぜぇ~!!」


そういって、腹を抱えて笑い出すアレン


「…テメェ、殺す」


バチバチバチバチバチッ!!


「あぎゃああああああ」


「おい、食堂だぞ」


他に食べてる生徒の視線が集まってきたため、マズいと思い、二人を抑える。大体校内じゃ魔法の仕様は禁止だろうが…


──────────────────


いままでの経験を得て大体予想がつくが、やはりFランクの寮は底辺仕様だった。


まるで牛舎のような藁が布団の代わりにあり、灯はろうそくのみ。窓なんかは無く、壁に穴が開いているだけ。一応煉瓦で囲われてはいるが、床も土の上にそのまま布をかけただけのようで不快感。


「ジョウ、ここまでの流れで分かると思うがやはりSランクの奴らは、王宮の王家の個室と同じつくりらしいぜ」


「いちいち言うな。嫉妬でこの学園を破壊しそうになる。」


はぁ。と俺は深いため息を突き、深い絶望感のまま眠りにつく。


果たしてこの学院でやっていけるのか…?


翌日


「お前ら、今日は魔法演習だッ!!」


朝っぱらの寝ぼけた脳にオルグの声が響く。


「相変わらず元気だなぁ、教官」


「実はあの人、元ドロップアウトなんだぜ。」


「そうなのか?」


「あぁ、結構やり手だったらしい。騎士団にしょっ引かれて投獄を経た後、この学園に入って最速で卒業したらしいぜ?」


なんだって。

あのおっさん、そんな凄い奴だったの?


「し・か・も、あの人魔法適性がないんだってよ。己のフィジカルのみでAランクにのし上がったって話だ」


(バケモンじゃあねぇか!!)


「なんでそんな人がFランクの教師なんかやってんだよ」


「それはな、過去の自分みたいなクソ野郎を助けたいって話がa…」


「おいそこ、説明中に喋るなッ!!」


「「す、すみません!!」」


「いいか、今からお前らには、あの向こうにある的に向かって魔法をぶっ放して貰うッ!!」


ビシィッと教官が指さす向こうには丸い木の板が建てられていた。丸いわっかが何重も描かれていて真ん中に行くほど小さくなっている。


どうやら決まった定位置から魔法を飛ばす訓練らしい。


すると生徒の一人が手を挙げた。


「教官!!無属性魔法はどうやって的に当てれば良いのでしょうか?」


「良い質問だな。確かに『無属性魔法』だとぶっ放すモンが無ェかも知れん。ただ、俺から言えることは定位置から的に””当てろ””。それだけだ。」


(なるほどな。無属性魔法…つまり身体強化なんかを使ってその辺の石を投げ飛ばせば良い訳か)


かったりぃと思い、頭を搔きながらグダグダ歩いていると周りの連中が騒ぎ出した。


「おい、アレって?」


「なんで、ここにいるの?」


「すっげー、初めて見た」


妙に周囲の連中がざわつき始めた。


「おい、ジョウ見ろよ…!!」


アレンが指さす方向。


演習場の向こうの建物の上に二つの女の影が見える。


一人は、深雪のような白髪の長い髪をたなびかせ、まるで氷のような凛とした雰囲気を放っている。

もう一人は片側に髪をおさげで纏めていて、なんだかおっとりとした佇まい。


…ただ一つ確かなのは、両者とも近づくだけで己の存在が消し飛びそうな並々ならぬオーラを放っている事だ。


「だ、誰だあの二人は?」


「知らないのか?あの二人こそ、この神聖アルストテリア王立学院に九人しかいない『Sランク』の内二人。生徒会長でもある第二位『レイナ・クリスティア』と、書記でもある第六位『ティアナ・フォークランド』だよ!!」


(な、何だってぇーーーーー!?)


噂には聞いていたが(ってかアレンがこれでもかと情報を出してきたが)、あれが『Sランク』…!!


本当に存在したのか…


ってかオーラがヤバイ、昇級戦で勝つのは無理だとか噂されていたがどうりで。

この二人の目的は一体!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。