第十八話 淫夢
俺達はルシアに示されたラウンジの一角に座る。
さっきの話を聞いて若干不安が増したが
目の前の光景を見るとそんな不安は吹き飛んだ。
なんせ、目の前には目を奪うほどの美しい女の子がいるんだからっ!!
「はい、どーぞ❤︎」
ルシアから渡されるのはピンク色の妖しい色を放つ液体が入ったカクテル。
(流石に酒は飲めねーな…)
どうしようかな。と、俺が悩んでると
「いただきまーす!!」
アレンがグラスをグイっと手に取る。
「ちょ、おま!?」
おいおいコイツ飲酒までやってのけるのか?
だが
チュー
アレンは触手からその酒を吸収した。
その際、コソッと俺に耳打ちし
「今の俺たちは魔人だ。人間基準で物事を考える必要は無い。」
「キャー❤︎凄い飲みっぷり❤︎」
ルシアは喜んでいる。
なるほどこれが魔人流の酒の飲み方って訳かっ!!
「ねぇ、二人とももっとその触手見せて…」
ルシアが頬を赤らめ、色っぽく誘ってくる。
(この先はマジにヤベェ領域なんじゃあねぇか!?)
俺の指先はガタガタ震えていた。
「いいぜ?ルシアたん。今日はこの触手から全部吸い取ってくれ…」
(コイツ…慣れてるな)
アレンはルシアの腕に触手を纏わり付かせ、絶妙な力加減で縛る。
ルシアは嬉しそうに身体をくねらせる。
(なんか…敗北感ッ!!)
「ジョウさんはこんな場所初めてなんですか?」
「ひ、ひゃい」
突然のルシアの耳打ちに身体が跳ねる。
「今から二人きりになりませんか…?」
は…?
今、何と?
「私初めて会った時からアナタの事が気になっていて…」
「で、でもアレンに悪いしよぉ…」
すると
パチンッ
ルシアが何かの合図を店に放ったかと思うと
「はぁ~い❤」
店内から色っぽい声が響いた。
そして―
俺達の前に現れたのは、豊満なボディに紫の長髪を靡かせる色気がムンムンの長身美女だった。
ルシアは俺の耳にこそッと
「アレンさんの相手はメリッサちゃんがしてくれます。さっき触手に触れた際に…
これは秘密なんですけど淫魔の特殊能力でアレンさんの好みを把握しちゃいました❤」
「どうやらアレンさんは私みたいなスレンダーな子よりも、メリッサちゃんみたいな大人のお姉さんが好きとのことです」
ルシアがいたずらに微笑む。
「―そして、ジョウさんは私みたいな小柄な女の子の方が好き…当たってます?」
上目遣いで吸い込まれそうな瞳で、問いかけられる。
俺は、頷くしかなかった…
「ウフフ…私、メリッサっていうの…君はアレン君だよね?今日はよろしく❤」
「ひょ、ひょい!!」
先程よりも明らかに興奮のギアが上がっているアレン。
そうか奴が冷静にこの場を乗り切れていたのは、ルシアにそこまで魅了されていなかったからだってのか?
…まぁいい。
今俺がすべき事は…
「お、おい!!ジョウ俺は一体どうなっちまうんだー!?」
そのまま、されるがままアレンはメリッサに個室に連れていかれてしまった。
「じゃあ、私たちも行きましょうか…///?」
おいおいおいおいおい
どうなっちまうのかは俺が聞きてぇよ!!
たださっきからこの淫魔の力なのか、それとも店の雰囲気のせいなのか
頭がホワホワして良く考えが纏まらねぇ!!
俺はルシアたんに腕(触手)を引っ張られ、店の奥
誰も知らない個室へと案内されるのだった…
―――ってか淫魔の特殊能力とかいってたが
もしかして、ルシアたんに俺の性壁
全部筒抜けって訳じゃあねぇよなぁ!?
・
・
・
俺は個室…
ベッド。その側には何かの煙が出ている魔道具。
ピンクの薄い間接照明。
窓からは淡い月の光が注ぐ。
そんな空間にうつ伏せで寝かせられた。
ルシアは俺をここで寝かせた後、
「少し待っててくださいね?❤」
と言い残し、どこかへと行った。
それから俺はずっと気が気でないほどに
ソワソワしながら寝ている訳だが…
カランッ
「お待たせ~」
ルシアの声。
振り返るとそこには
町で出会ったあのセクシーな衣装では無く、
薄ーい肌が透けるよう布切れを下着のように着用した状態で現れた。
何だ…着替えていたのか…
って問題はそこじゃないッ!!
やばいやばいやばいやばいやばいやばい
これは本気にどうすりゃあいいんだ!!
俺はここから先は何も知らねぇよ!!
「あ、あの…」
俺が声を出すが
「大丈夫です。ジョウさんはそのままジッとしてて大丈夫ですよ。」
やさしい声。
―それなら
俺はもうルシアたんになされるがままに体をゆだねる事にした。




