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いじめられっ子はイレギュラーな何か?に転生しました   作者: 福分茶釜
第三章 迷宮都市ケラウルブス
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第43話 迷宮からの脱出と新たなる目的地

お久しぶりです!また、新作の方もよろしくお願いします!!

「皆、早く早く!」


「マスター、そんなに急がなくても外は逃げませんよ」


 そんなことくらい僕だって知ってらー!でもこの世界に転生してから初めての地上何だよ!?このことに興奮しないのは引きこもりとインドア派だけったい!!何、僕もインドア派だったんじゃないかって?ふっ、良く分かってるじゃないか!


「うむ、はしゃいでいる主様を見ると和むものがあるなぁ」


「そうよね、ムラムラしてきちゃう」


「リリアナ、それは断じて和んでいません。浅ましく発情しているだけでしょう!精霊神様をそのような目で見るのをやめなさい!!」


 精霊神様、ね。ソウルテイムした時に精霊神も種族として持ってるのに気が付かれたのかな?それにしても、色欲の悪魔王に対してそれは如何なんだろうか?僕もそんな目で出来るだけ見られたくはないけど。


「ねえねえ、アリシアさんはもしかしてもなくてリリアナさんの存在理由を真っ向から否定してない?」


「し、ラム。真実であれ言っていいことと悪いことがあるのですよ?アリシアさんとリリアナの因縁は深いんですから」


「いや、別にそれは言ってもいい気がするのだがな」


 僕も言ってもいい気がする。リリアナは気にしなさそうだし。どころかその状況を楽しむんじゃないかな?そんなことよりも今は外に出ることが先決だよ。うんうん。


「ねえ、ご主人様ぁ、今失礼なこと考えなかった?」


「ううん、考えてないよ」


 僕が下したのは妥当な判断であって失礼な事じゃないからね。後ろめたいことなんて何もない!!えっ、ダメ?


「っん、この香りは!?」


 不意に森の香りが香って来た。ここは洞窟の中だ。そんな中森の香りがしてくる理由は一つしかない。僕は匂いがしてきた方向に走り出した。複雑に曲がりくねった迷路を突き進んでいく。既に頭の中では地図が完成している。後はそれに従って突き進むだけだ。

 そして、最後の角を曲がれば、光が差し込んでいる洞窟の入り口を見つけた。力強く地面を踏み切り、全力で入口まで走る。


「おお!」


 洞窟を出た先に拡がっていたのは前世ではありえない大きさの巨木が立ち並んでいる神秘的な森だった。巨大な木々の葉の間から差し込む陽光。薄く立ち込める霧。そして、何より空気が澄んでいて美味しい。うん、良い場所だ!!


「ねえ、そういえばここって何処なの?」


 僕はここがどこか気になって振り向いてみたが何故か皆息を切らせている。あれ、全力で走ったのはやり過ぎたかな?いや、ラムとアリシアさんは入り口からようやく出て来たところだけど。


「はぁはぁ、こ、ここは『世界樹の樹海』と呼ばれる数多くのエルフが住む場所です」


「はぁはぁ、先代精霊神様は世界樹より生み出され、世界樹の周囲を精霊にとって住みやすい環境に変えています。精霊神様にとってもとても居心地が良いのでは?」


「うん、確かにここは居心地が良いね」


 こう、いるだけで心が落ち着いてくるっていうか、とっても安心感があるよね。体調も良くなってるかも・・・・転生してから一度も悪くなったことはないけど。


「くっ、主様のお役に立てる日は遠そうだ」


「いやいやいや、椿さん!お役に立つも何もご主人様と僕らとは種族的にも圧倒的に格が違うから!?」


「そ・れ・で・も・だ!!」


「えー、それならまずご主人様の手を煩わせないように自分の身は自分で守れるようになるのは如何かな?」


「・・・・ラム、貴方、具合でも悪いんですか?」


「うむ、私も心配していたところだ」


「具合は悪くありませんー!!どころか元気いっぱいですよーっだ!!」


 いつものことだけど、あの三人は喧嘩しないで仲良くできないのかな?まあ、喧嘩するほど仲がいいって言うし、問題ないんだろうけど。


「ねえ、ご主人様。この場所を気に入ったのは良いことなのだけれど、早くこの場所からは離れるべきだと思うわ」


「えっ?」


 突然リリアナが真剣な顔で真剣な話をしてくるから驚いちゃったよ。それにしても、何でここから速く離らないといけないんだろ?ゆっくりしてもいい気がするけど。


「ご主人様の感知に対するステルス性能はとっても高いけど、私が封じられてた迷宮が攻略されたのは多分女神側にもばれてると思うわ。だから、天使が調査のために派遣されるかもしれないの。ご主人様も見つかると厄介でしょ?」


「なるほど、確かに厄介だね」


 女神に存在がばれるのが一番不味い。今のステータスだと敵うかどうかわからないし。まあ、勝てそうになったら自分から乗り込むのもいいかも。


「ねえ、サナ、次に仲間にする悪魔王って誰?」


「そうですね・・・『憤怒の悪魔王ヴァイオレット』がいいですね。旅をする上でのマスターの仮の身分を作るのにも丁度いいです」


「へぇー、どこにいるの?」


「はい、『迷宮都市ケラウルブス』にある世界最大のダンジョンである『憤怒の迷宮』に封じられています」


「・・・・悪魔王ってそうポンポンと封印されてていいものなの?」


「ちょっとご主人様!私たちはそんな簡単に封印されるような存在じゃないわ!今封印されてるのは短気なヴァイオレットと面倒くさがりなレネスだけよ!」


 ほぉ~、流石にそう簡単に捕まるわけないよね。性格があだになった感じかな?レネスは『怠惰の悪魔王』だったけ?


「精霊神様、一つだけ訂正しておくと、この情報は約三千年前のものです」


「正確性皆無!?」


「何を言っているのご主人様?たった三千年前の事よ?」


「いや、三千年は凄まじいだろうが!?主様に誤りのあるかもしれない情報を伝えるな!!」


 うわぁ、出たね。異世界定番の長寿種族とか不老不死の種族とかの時間感覚あるある。これだと本当に前世が人間だった僕から言わせれば、三千年の差は凄まじいとしか言えないんだけど。前世で三千年っていうと僕の生きていた時代からキリストさんが生まれる千年前まで遡っちゃうんだけど。


「そうですね。今は確か『憤怒』、『怠惰』、『強欲』、『嫉妬』が封印されていますね」


「わぁー、たくさん封印されてるー!」


「悪魔王は総じて欲望とかに忠実ですから」


 あー、だから誘き寄せられやすいのね。逆に今までよく封印されてこなかったね。


「まあ、私たち悪魔王は力尽くで何とかしてきたから」


「超脳筋思考だ!・・・いや、力があるから問題ないのかな?」


 悪魔王に勝てる存在なんてそうそういないし、あの神話大戦以降だと対抗勢力も天使だけと言っても過言じゃあないしね。精霊神や獣神みたいなのは軒並みやられちゃってるし。


「迷宮都市に行く理由としてマスターの身分証明書の代わりになる冒険者カードを作りに行くのもあります」


「冒険者っ!!」


 異世界定番職業の一つ冒険者になれるなんて!よし、行こう!今すぐに出発しよう!!僕の冒険者ライフが待っている!!!


「よし、皆!今すぐ迷宮都市ケラウルブスに向けて今すぐ出発だー!!」


「「「「「はい!」」」」」


 待っていてね!僕の夢の職業君!!今迎えに行くよ!!・・・・僕には聞こえないぞ、リリアナが「ああ、ご主人様可愛い!食べちゃいたい!」なんて言ってたなんて聞こえてない聞こえてないぞ!!

 はあ、気分が少し落ち込んだけど、冒険者になれるんだし張り切って行こうか!!


「(サナ、一つ質問を良いか?)」


「(何なりとどうぞ)」


「(主様は何故あんなにも張り切ってらっしゃるのだ?)」


「(それはマスターも男の子だということでしょう)」


「(そういうものか?)」


「(そういうものです)」














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